広西チワン族自治区の上半期GRP成長率は6.2%

(中国)

広州発

広西チワン族自治区統計局の7月24日の発表によると、2018年上半期(1~6月)の域内総生産(GRP)の総額は8,762億6,300万元(約14兆202億円、1元=約16円)、実質成長率は6.2%だった。産業別の成長率は第一次産業が4.6%、第二次産業が3.3%、第三次産業が10.2%だった(表参照)。

表 広西チワン族自治区の2018年上半期主要経済指標

投資・消費・輸出が経済発展を後押し

固定資産投資(農家を含まず)は前年同期比11.5%増だった。うち、民間投資は14.8%増と全体の伸びを上回り、不動産開発投資も12.3%増の1,367億6,800万元だった。

社会消費品小売総額は9.8%増の3,881億2,900万元だった。うち、飲食業は10.2%増の393億6,000万元、商品小売業は9.8%増の3,487億6,900万元だった。家電製品と音響・映像機械は15.4%増、建築と内装材料は15.0%増、スポーツ・娯楽用品は11.1%増だった。貿易総額は、前年同期比4.7%増の1,815億8,800万元となった。うち輸出額は15.2%増の890億1,500万元、輸入額は3.7%減の925億7,300万元だった。国境小額貿易(注1)〔辺民互市貿易(注2)を除く〕の総額は36.2%増の506億5,100万元だった。

貿易相手国・地域別では、ASEANは15.6%増の975億2,000万元、米国は17.0%減の101億700万元、EUは14.7%増の59億300万元となった。

住民1人当たり可処分所得は1万元超え

一定規模以上の工業企業(注3)の付加価値額は3.0%増だった。電力・熱・ガス・水の供給は11.9%増、ハイテク産業は6.8%増となった。

上半期の自治区の財政収入は前年同期比9.0%増の1,513億7,900万元だった。教育、医療、社会保険、貧困支援、環境保護など民生重点分野への支出額は2,117億1,500万元となり、一般公共予算支出の80.7%を占めた。住民1人当たり可処分所得は7.9%増の1万718元となり、消費者物価指数(CPI)は2.2%上昇した。

広西チワン族自治区統計局は上半期の経済について、全体的に安定した成長が続き、経済目標の達成に確かな基礎を築いたとした一方で、国内外の貿易環境は厳しい状況が続き、経済の質の向上と効率化は容易ではないとの認識を示した。

(注1)中国政府の批准を受けた、陸上国境線沿いの対外開放された県、市にある国境小額貿易経営権を持つ企業が、国の指定した陸上国境港を通じて、隣国の企業あるいは貿易機関と貿易を行うこと。

(注2)国境地域の住民が国境線周辺20キロ以内の政府が指定した開放地域や市場で、規定された金額や数量を超えない範囲で商品の交易を行うこと。

(注3)主要業務収入が2,000万元以上の卸売業、500万元以上の小売業の法人。

(郭冬梅)

(中国)

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