遼寧省の上半期GRP成長率は5.6%に加速

(中国)

大連発

2018年08月08日

遼寧省統計局の7月25日の発表によると、同省の2018年上半期(1~6月)の域内総生産(GRP)は1兆1,383億3,000万元(約18兆2,100億円、1元=約16円)、実質成長率は前年同期比5.6%となった(表参照)。成長率は第1四半期(5.1%)を0.5ポイント上回った。産業別では、第一次産業が3.2%、第二次産業が8.2%、第三次産業が4.2%と、第二次産業の伸びが大きかった。

表 遼寧省の2018年上半期(1~6月)主要経済指標

一定規模以上の企業(注)の工業付加価値額は前年同期比10.3%増と、第1四半期(8.5%増)より1.8ポイント増加した。業種別では、設備製造業(13.2%増)、石油化学工業(12.2%増)、冶金(やきん)工業(8.1%増)、農産品加工業(3.4%増)などとなった。

固定資産投資総額は、前年同期比12.1%増の3,539億1,000万元となった。産業別では、第一次産業への投資が17.5%増、第二次産業が22.1%増、第三次産業が6.6%増となり、第二次産業のうち、製造業が31.2%増、ハイテク製造業は43.9%増となった。

社会消費品小売総額は前年同期比7.9%増の6,903億5,000万元、都市部住民1人当たりの平均可処分所得額も6.6%増の1万8,754元と、消費と所得の伸びは引き続き堅調だった。

貿易総額は前年同期比6.0%増の3,554億6,000万元と、第1四半期(1.2%減)から7.2ポイント増加した。うち、輸出額は3.7%増の1,538億6,000万元、輸入額は7.8%増の2,016億元となった。輸出ではハイテク製品が27%増の213億元となり、相手先では、EU向けが225億4,000万元(19.5%増)、日本および米国向けがそれぞれ301億2,000万元(7.2%増)、183億元(5.9%増)だった。対内直接投資額(実行ベース)は14.1%増の32億1,000万ドルとなった。

遼寧省の実質GRP成長率は、2017年通年に4.2%と7年ぶりのプラス成長に転じ、2018年も第1四半期(5.1%)、上半期(5.6%)と回復基調にある。統計局は上半期の経済動向について、「『安定の中で前進』の状態がさらに顕著となった」と分析した。

(注)その年の主な業務による売上高が2,000万元以上の工業企業。

(李穎)

(中国)

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