上半期GDP成長率は6.3%に減速、民間消費が不振

(フィリピン)

マニラ発

2018年08月17日

フィリピン統計庁(PSA)は8月9日、2018年第2四半期の実質GDP成長率が前年同期比6.0%と第1四半期の6.6%から減速し、上半期では前年同期を0.3ポイント下回る6.3%と発表した。

上半期の実質GDP成長率を需要項目別にみると、民間消費支出が5.7%(前年同期比0.2ポイント減)、輸出が9.8%(9.7ポイント減)、輸入が14.6%(4.0ポイント減)と鈍化した一方、政府消費支出は12.6%(8.3ポイント増)、国内総固定資本形成も16.4%(6.9ポイント増)となった(表参照)。

民間の設備投資や、政府のインフラ整備計画「ビルド・ビルド・ビルド」の進捗で投資が伸びた一方、1月に施行された税制改革による物価上昇や、ペソ安による輸入価格上昇の影響で、GDPの約7割を占める民間消費支出が伸び悩んだ。

産業別にみると、農林水産業が0.7%(4.9ポイント減)と減速したが、鉱工業などが7.0%(0.1ポイント増)、サービス業が6.7%(0.2ポイント増)とわずかながら成長した。

表 フィリピンの需要項目別、産業別実質GDP成長率

(坂田和仁)

(フィリピン)

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