日本産牛肉の輸入解禁イベントをブエノスアイレスで開催

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2018年08月07日

ジェトロは7月26日、ブエノスアイレス市内のホテルで日本産食材プロモーションイベントを開催し、6月28日にアルゼンチンへ輸入解禁(2018年7月2日記事参照)となった日本産牛肉がお目見えした。伊藤ハム系列のサンキョーミートが商業輸出し、アルゼンチン人シェフのフェデリコ・ハインツマン氏が料理を振る舞った。同氏は、パークハイアット東京の「ニューヨーク グリル」の料理人も務めた人物。日本滞在中は肉牛の生産地を直接訪れ、日本産牛肉を熱心に勉強した。両国の牛肉事情に精通した人物が日本産牛肉を説明したため、イベントに参加した高級レストランのシェフの評価は高かった。

写真 フェデリコ・ハインツマン氏の実演風景(ジェトロ撮影)

実演でのメニューの選択においても、ハインツマン・シェフは「ITOWAGYUのような高級牛肉は、素材の味を引き立てる調理方法が良い」ということで、シンプルな調理法を心掛けたという。現地高級レストランのシェフは「おいしかった。このような牛肉は初めて。他の製品と比較しようもない。是非取り扱ってみたい」とコメントした。

世界有数の牛肉消費国で、かつ、牛肉が「ソウルフード」であるアルゼンチンにおいて、日本産牛肉の注目度は予想を超えるものだった。今後、日本企業と現地企業とのコンソーシアムでビジネスが進められる予定で、既に高級レストランなど数件の引き合いがある。アルゼンチンのパタゴニア産の牛肉も日本市場へ参入を予定しており、両国の牛肉を通じたビジネスが本格的に始まろうとしている。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン)

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