成都市で高齢者対応型都市開発、日中官民が連携

(中国、日本)

中国北アジア課、成都発

2018年08月03日

7月18日、四川省成都市の企業である聖ゲン集団と日本企業4社(注)は、同市における「高齢者対応型の都市開発(CCRC)」に係る戦略的パートナーシップ意向確認書に調印した。このプロジェクトは、成都市の県級市で、有名観光地・リゾート地の青城山がある崇州市において、高齢者向けの病院(ベッド数250床)や住宅、ホテルなど計12万平方メートルの都市を建設するもの。日本側はプロジェクトのマスタープラン作成や高齢者関連施設の運営、人材教育などにおいて、技術・経験・ノウハウを活用した支援を提供する。

調印式において、成都市の塗智副秘書長は「成都市は中国の観光モデル都市であり、世界の中でも著名な観光都市となることを目指している。また、崇州市は健康養老産業に注力しており、日本政府・企業が有する健康養老の理念・技術を取り入れたい」と述べ、健康養老分野における日本との協力に期待を示した。

本案件は日本の国土交通省と中国の住宅・都市農村建設部の交流の一環として、日中合作(協力)モデルプロジェクトに選定された。成都市では最大規模の高齢者関連の開発案件であり、これをモデルとして今後、中国各地で高齢者対応型の都市開発における日中の協力がさらに進展することが期待されている。

写真 調印式の様子(URリンケージ提供)

(注)日本側の調印企業はURリンケージ、日建設計、アジアリエイ、トムスの4社。

(小宮昇平、郭穎)

(中国、日本)

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