工作機械展示会「MTA Vietnam 2018」にジャパンパビリオンを出展

(ベトナム)

アジア大洋州課

2018年07月17日

ベトナム最大級の工作機械展示会「MTA Vietnam 2018」が7月3~6日、ホーチミン市で開催された。本展示会には22カ国・地域から452社が出展し、来場者数は約1万1,000人となった。ジェトロはジャパンパビリオンを設置し、産業機械周辺機器や測定機器、各種加工部品などを取り扱う中小企業24社が出展した。このほか、国外からは韓国、中国、欧州各国など12のナショナルパビリオンが設置され、ベトナムでの販路拡大を目指した。

日本製品にとっては高価格や産業未成熟が課題に

今回出展した日系企業からは「数年前にベトナムに売り込んだ際には全く手応えがなかったが、今回は実を結びそうな引き合いがあった。今後の経済成長に伴う市場拡大に期待が持てる」との前向きな声が開かれた。

一方で、ベトナム企業の日本ブランドへの信頼感は高く、高価格・高品質というイメージを持たれているが、「販売量が増えるまでには、時間がかかる」「ベトナム企業が製品自体に関心を持ったとしても、資金力がなく販売に結び付きにくい」と価格面での課題を指摘する声が上がった。また別の企業は、日本企業が売りたい機械を使う産業が未発達で「市場が小さい」とし、自動化をサポートする機械と低い人件費は競合するため、「ベトナムの産業の成熟を待つ必要がある」とのコメントもあった。

在ベトナム日系企業が韓国・台湾企業と商談も

日本以外では、特に大韓貿易投資振興公社(KOTRA)による韓国パビリオン(出展社:31社)および台湾貿易センター(TAITRA)による台湾パビリオン(25社)が大規模な施設を設置し、存在感をみせていた。また、KOTRAとTAITRAはそれぞれ、MTA会場内で在ベトナム日系企業と自らの出展企業との個別商談会を実施するなど、日系企業との取引拡大に意欲を示していた。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

(出井一平)

(ベトナム)

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