ウォーター・リーダーズ・サミット2018がミルウォーキーで開催

(米国)

シカゴ発

2018年07月09日

6月27~28日に、米国ウィスコンシン州ミルウォーキーにて、ウォーター・リーダーズ・サミット2018が開催された。

主催のウォーター・カウンシル(The Water Council)は、水に関するさまざまな課題に取り組む団体として2009年に設立された。水ビジネス集積地として知られるミルウォーキーに拠点を置き、水関連企業や政府系機関、教育機関など180以上の機関で構成されている。

写真 ウォーター・リーダーズ・サミット2018の会場の様子(ジェトロ撮影)

ウォーター・リーダーズ・サミットは、水に関する問題の解決策についての意見交換やネットワークの構築を目的に、毎年開催されている。今回は、産業発展のための水関連技術をテーマに議論が進められた。

食品・飲料、石油・ガス、医療、建築などの企業のパネリストから、水に関する取り組みや成功事例の紹介のほか、今後の課題や必要とされる技術などについて議論があった。会場の参加者からも多くの質問が寄せられた。

議論されたテーマの1つに、ビッグデータの利活用があった。工場内の生産プロセスにおける水の再利用・浄化、排水に至るデータの取得や蓄積、ビッグデータの解析によって、工業用水の使用効率の向上、水の消費と汚染の減少、環境規制への迅速な対応や生産コストの削減につながっていくという。スイス食品大手の米国部門、ネスレUSAのスベン・ベッター・環境サステナビリティマネジャーは、事業を展開していくに当たって、データの活用が今後さらに重要になっていくだろうとの見方を示した。

(小川ゆめ子)

(米国)

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