EU、ユーロ圏とも5月の失業率は横ばい

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2018年07月05日

EU統計局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ユーロスタット)は7月2日、2018年5月のEU28カ国全体の失業率(季節調整済み)は前月から横ばいの7.0%だった、と発表した。ユーロ圏19カ国も、横ばいの8.4%だった。失業者数でみると、前月からEU全体で約15万4,000人減少し、ユーロ圏でも約12万5,000人の減少となった。

失業率が悪化した加盟国はポルトガルのみ

5月の失業率を国別でみると、チェコが2.3%と最も低く、スペインが15.8%と最も高かった(表参照、データが3月までしか発表されていないギリシャの20.1%を除く)。

表 EUおよび加盟国の失業率

失業率が前月比で0.2ポイント以上改善した加盟国は、0.3ポイント改善したイタリア(11.0%→10.7%)、0.2ポイント改善したスペイン(16.0%→15.8%)、キプロス(8.6%→8.4%)、マルタ(4.1%→3.9%)、オーストリア(4.8%→4.6%)、クロアチア(9.1%→8.9%)の6カ国。一方、ポルトガル(7.2%→7.3%)は唯一失業率が前月比で悪化した。

5月のEU28カ国全体の若年層の失業者数は337万7,000人となった。このうち、239万人がユーロ圏19カ国の失業者だった。EU全体、ユーロ圏19カ国の若年層の失業者数は、前月からそれぞれ、4万4,000人、3万7,000人の減少となった。

加盟国別にみると、フランス(57万8,000人、若年層失業率20.4%)、スペイン(49万6,000人、33.8%)、イタリア(48万7,000人、31.9%)の失業者数が引き続き多かった(なお、英国はデータが発表されている3月で49万7,000人)。

また、これら3カ国以外にも、ポルトガル(20.8%)で20%を超える高水準の失業率となった(5月のデータが未発表のギリシャ、クロアチア、キプロスは3月時点でそれぞれ、43.2%、23.6%、22.4%)。

(大中登紀子)

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