テンセント、香港中文大とAIを共同研究

(中国)

広州発

2018年06月20日

テンセント(騰訊)と香港中文大学深センキャンパスは6月12日、「香港中文大学(深セン)-テンセントAI Lab人工知能連合実験室」(以下、実験室)を設立した。人工知能(AI)の研究について、博士課程の人材育成を通じ、世界トップレベルの産学一体化イノベーションシステムとエコシステムの整備を目指す。

香港中文大学の国際的な人材と学術研究、テンセントの研究開発や産業応用力といった双方の優位性を生かし、共同で博士課程の人材育成、グローバルハイレベル人材の誘致、研究などを行う。博士課程の人材は先進的研究を行い、実験室は科学研究プロジェクトの受託や科学研究費の申請などを行う。

実験室設立後、人材育成費用はテンセントが負担する。条件を満たした人には香港中文大学の博士号が授与される。海外からポストドクターも募集する。申し込みには米国の大学院出願に当たって一般的に求められるGREテストの成績が利用できる。

広東省では省都の広州市に中山大学、華南理工大学など全国トップクラスの大学や研究所があるものの、深センには十分な教育機関・研究所がなかった。実験室の設立はそれらを補うものになるとみられる(「21世紀経済網」6月14日)。

(河野円洋)

(中国)

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