第4回プレソルト石油鉱区入札を実施、3鉱区が落札

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年06月15日

ブラジル石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁(ANP)は6月7日、第4回プレソルト(岩塩層下)石油鉱区入札を実施した。生産物分与契約を前提に、サントス海盆から2つの鉱区(トレス・マリーアス、ウイラプル)、カンポス海盆から2つの鉱区(ドイス・イルマオス、イタインベジーニョ)が対象となった。入札の結果、トレス・マリーアス、ウイラプル、ドイス・イルマオスの3鉱区が落札された。

サインボーナス(契約時一時金)は合計で31億5,000万レアル(約945億円、1レアル=約30円)、落札企業を決める基準となる利益石油・ガスの政府への配分比率は、ウイラプル、トレス・マリーアスそれぞれで最低配分比率を大幅に上回った(表参照)。

表 第4回プレソルト鉱区入札結果

落札企業・コンソーシアムには、オペレーターとなる国営石油会社ペトロブラスのほか、シェブロン、シェル、エクソンモービル、BPエナジーといった主要な国際石油メジャーが名前を連ねた。なお、落札配分比率が最も高かったウイラプルでは、中国の中国石油天然ガス勘探開発(CNODC)、中国海洋石油(CNOOC)もペトロブラスとのコンソーシアムで応札したが、応札した配分比率は68.15%と競合相手に比べ低く、落札できなかった。

ANPのデシオ・オドーニ長官は、大企業の注目を集め、非常にエキサイティングなラウンドだったとし、今後も石油鉱区入札を継続する方針を強調した。第5回石油鉱区入札ラウンドは9月28日に予定されている。なお、ANPの統計によれば、2018年4月における石油・天然ガス生産量は、日量328万石油換算バレル。石油は260万バレルで、そのうち55%を占める142万バレルがプレソルトの石油鉱区から産出されている。

(二宮康史)

(ブラジル)

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