中銀、政策金利を14%に据え置き

(ウズベキスタン)

タシケント発

2018年05月07日

中央銀行は4月28日、政策金利を14%に据え置くと発表した。据え置いた理由について、物価上昇のテンポは下落傾向であるものの、2018年の消費物価上昇率目標値(12~13%)に収めるためとしている。2018年2月、3月の消費物価指数(CPI)上昇率(前月比)は1.1%と、1月の2.7%に比べ低下したが、このままのテンポで推移すれば目標値を上回る可能性がある。次回の政策金利見直しは7月後半に予定されている。

中銀は2018年以降、ニュートラルな為替介入方針を取った。これは、ドル売り介入を行った場合、金の買い付けにより外貨準備高への影響を回避するもの。中銀は、これにより変動為替制の条件が整うとともに、実体経済における流動性の確保も担保されるとしている。

さらに中銀は、現行の金利政策は市中銀行における貸出金利と預金利息との関係を適正なものにしたとしている。政府系の対外経済関係銀行(NBU)の場合、100万スム(約1万3,500円、1スム=約0.0135円)の融資を受けた場合、1年間で金利は10.83%である一方、スム建て定期預金(1年)の金利は5~17%となっている。

これに加え6月1日以降、商業銀行の預金準備率が引き上げられる。これにより、中銀はスム建て預金の高利回りが確保され、国民の貯蓄性向が高まると期待している。1~3月期のスム建て定期預金残高は前期比9.5%増となった。

(下社学)

(ウズベキスタン)

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