日印の相互協力目指す「産業・エネルギー・セミナー」を開催

(インド、日本)

ニューデリー発

2018年05月11日

ジェトロ、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、インドエネルギー資源研究所(TERI)、インド工業連盟(CII)は5月1日、デリーで「日本インド産業・エネルギー・セミナー」を開催した。

インド訪問中だった世耕弘成経済産業相は本セミナーであいさつし、スタートアップについての日印協力について言及した。世耕経済産業相は「インドはソフトウエアに強く、人材が豊富である一方、日本はハードウエアに強く、ものづくりを得意としている」と指摘。さらに日本版「高度外国人材グリーンカード」をはじめとした高度外国人材のための優遇措置を挙げ、インド人の才能や技量に対する日本の開かれた姿勢を強調した。加えて、スタートアップの日印連携および双方向の投資を促進する接点となる「スタートアップハブ」を世界で初めてベンガルールに構築することも発表した。

さらに世耕経済産業相は、日印ビジネス協力のアフリカ地域への広がりや、インド政府の製造業振興策「メーク・イン・インディア」に対する日本企業の貢献、日印エネルギー対話の成果などについても触れた。最後に、日本からインドへのさらなる投資促進を図るため、投資誘致機関である日本のジェトロとインドのインベスト・インディアが、今後協力して投資プロモーションを強化することも発表した。

日印企業の連携事例も紹介

セミナーでは、インドに進出した日系企業がインドからのアフリカビジネス展開や人材育成を含めた製造業振興への貢献を事例として紹介した。またエネルギーをテーマにしたパネルディスカッションも開催され、NEDO、TERIおよび関係の研究機関や企業の代表が登壇し、大気汚染への対策と電気自動車(EV)化を進めていく上でどのような充電、配電インフラを構築していくべきかが議論された。

写真 世耕経済産業相の講演の様子(ジェトロ撮影)
写真 開会セッションの登壇者(ジェトロ撮影)

(古屋礼子)

(インド、日本)

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