4月の物価上昇率、年率2.76%

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年05月17日

ブラジル地理統計院(IBGE)は5月10日、4月の拡大消費者物価指数(IPCA)上昇率を0.22%と発表した。3月の上昇率を0.13ポイント上回ったが、レアルプランを導入して以降、4月としては最低値となった。なお、前年同月比上昇率は2.76%で、中央銀行の2018年のインフレ目標値の下限3.0%を依然として下回る水準で推移している(添付資料参照)。2017年4月時点の同値は4.08%だった。

飲食料品の項目が2.1%減と物価安定に寄与

項目別に2018年4月の前年同月比増減率をみると、IPCAで比重の高い飲食料品が2.1%減と物価上昇を抑制する要因となっていることが分かる。中でも内食(家庭用食料・飲料品)が4.7%減だった。外食は2.7%増と低い増加率ながら物価上昇要因となっている。それ以外にも家庭用品が0.5%減、中でも家電製品が2.3%減とマイナスになった。

物価上昇率が高かったのは、住居項目の燃料・電気代で10.2%増、保健・個人衛生品項目の保健サービスで10.7%増となった。前者は家庭用ガス代が12.5%増、家庭用電気代が9.5%増となったことが影響した。後者は、病院など歯科を含む医療サービスは5.4%増も、医療保険が13.5%増と高い伸び率を示している。医療サービスの上昇率は徐々に低下傾向にあるが、医療保険の上昇率はここ数年高水準が続いている。

(二宮康史)

(ブラジル)

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