山東省、6月1日から最低賃金を改定

(中国)

青島発

2018年04月27日

山東省は4月17日に開催した山東省政府の常務会議で、6月1日からの法定最低賃金の改定を決定した。月額最低賃金は、2017年に比べ第1類地域が5.5%増の1,910元(約3万2,470円、1元=約17円)、第2類地域が5.5%増の1,730元、第3類地域が5.4%増の1,550元となる。

また、法定最低賃金の時給も改定され、第1類が19.1元、第2類が17.3元、第3類が15.5元(それぞれ1元、0.9元、0.8元の引き上げ)となる(添付資料の表1参照)。月額最低賃金の平均上昇率は5.5%で、過去最低となった。また、2018年の賃金ガイドラインは、賃金増加率の下限値を3.0%、基準値を7.0%、上限値を11.0%と設定した。いずれも過去最低だった2017年並みか2017年をさらに下回る水準となった。

山東省は1994年の月170元からこれまで最低賃金を16回改定しており、過去10年間は毎年1回改定してきた。1類地域の過去5年の上げ幅の推移は11.3%(2013年)、8.7%(2014年)、6.7%(2015年)、6.9%(2016年)、5.8%(2017年)、5.5%(2018年)と年々低くなっている(添付資料の表2参照)。

また、賃金ガイドラインは、強制力はないものの賃上げの参考値として政府が発表しており、今回で20年連続の発表となった。基準値と下限値は2017年と同様に当該年の山東省のGDP成長率(7.0%以上)とCPI上昇率(3%前後)の目標に合わせたかたちとなっている(添付資料の表3参照)。

(魯寅萍)

(中国)

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