済南市、ネット予約タクシー運転手の資格証交付を開始

(中国)

青島発

2018年04月18日

4月9日、済南市交通委員会の窓口でネット予約タクシー運転手に対し、運転資格証の第1回交付が行われた。この措置は、山東省済南市で、滴滴出行などIT企業が手掛けるネット予約タクシーで働く個人営業運転手に対する資格制度(「済南市ネット予約タクシー経営サービス管理細則外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(試行)」、以下「細則」)が試行されたことを受けたもの。

済南市は「細則」に基づいて、3月にネット予約タクシー運転手の資格登録を求める呼び掛けを開始した。同月末時点で登録申請を行ったネット予約タクシー運転手は約5,500人、うち公安(警察)部門の審査を通過した4,801人中82人が、3月19日から22日に開催された第1回試験および教育訓練に参加した。

試験内容は、共通科目と区域科目と呼ばれる2つの科目から構成される。共通科目は従来の業務タクシー運転手に課される試験とほぼ同様で、区域科目にはネット予約車に関する政策や規定などが含まれる。第1回は69人が試験に合格し、4月9日の第1回交付では50枚の運転資格証が発行された。資格証は交付日から60歳の誕生日まで有効だ。

ネット予約タクシー業界への管理が厳格に

「細則」では従来の業務タクシー運転手に適用される交通運輸部「タクシー運転手従業資格管理規定」にのっとり、連続3年以上の運転歴や正常運転の記録が求められるなど、従来のタクシー運転手に対するものと同等の要求がされている。また、運転手は運転登録期間中継続して教育訓練を受けなくてはならず、ネット予約タクシーアプリ運営会社はタクシー業界における関係政策法規、社会的責任と就業道徳、服務規範、安全運転とエコドライブに関する知識などの教育を運転手に対して行わなければならない。さらに、運転手の就業資格情報を含むこれらの管理状況は会社所在地のタクシー行政主管部門に記録、管理される。

(横瀬隆)

(中国)

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