2017年の対内直接投資、政府目標の140億ドル超

(コロンビア)

ボゴタ発

2018年04月19日

中央銀行が発表した対内直接投資統計(国際収支ベース)をみると、2017年の対内投資額は前年比4.8%増の145億1,805万ドルで、2年連続の前年比増となった。

産業部門別で最大の投資先は、運輸・倉庫・通信で34億6,484万ドル(前年比2.3倍)、次いで石油が34億5,813万ドル(45.0%増)、製造業が22億6,944万ドル(23.4%増)と続いた(表1参照)。

表1 産業別対内直接投資額(国際収支ベース)

主要国・地域別に対内直接投資額をみると、欧州(64億9,047万ドル)が最大で、北米(40億6,607万ドル)、カリブ島しょ地域(17億785万ドル)、中米(15億1,558万ドル)の順だった(表2参照)。国別にみるとスペインが26億1,560万ドル(前年比78.7%増)で最大の投資国となった。次いで、米国(21億2,177万ドル)、メキシコ(17億1,737万ドル)、パナマ(14億6,387万ドル)と続いている。また、アジア・大洋州地域からの投資は他地域に比べると少なく全体の約1.0%の構成比だが、前年比39.3%増となった。中でも、日本からは前年比3.4倍の6,343万ドルで同地域では最大の投資国となった。

表2 主要地域・国別対内直接投資額(国際収支ベース)

2017年は目標達成も税制面での緩和が必要

マリア・ロレナ・グティエレス商工観光相は、2017年は経済的に困難な年だったがわれわれが設定した目標の140億ドルを上回る外国直接投資があったことは、投資家たちがコロンビア市場を魅力的だとみている兆候だと述べた。他方、コロンビア産業連盟(ANDI)は、企業は税制面や天然資源開発において複雑で煩雑な制度に直面しており、また引き続き高い実効税率が継続しているなど、政府がこれらに適切な対応をしなければ、対内直接投資誘致の競争力は喪失すると警鐘を鳴らしている。

(高多篤史)

(コロンビア)

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