成都市、ハイレベル人材誘致に積極的

(中国)

成都発

2018年04月12日

成都高新区管理委員会弁公室は、補助金制度やハイレベル人材による創業(起業)支援制度、イノベーションを奨励する優遇策など10措置を打ち出している(注)。一定条件を満たす企業に対してオフィス賃料の免除や、最高300万元(約5,100万円、1元=約17円)までオフィスの内装費用を支給するほか、国際競争力のある人材制度を構築し、「一帯一路」沿線国および欧州諸国のハイレベル人材による成都市での創業を支援する。

成都市高新区は、科学技術イノベーションセンターの中心地区として、また中国(四川)自由貿易試験区の一部として、研究開発センターや金融業などをハイレベルに引き上げようとしている。このため、ハイレベル人材の確保やハイレベル人材による起業を活発化させることが求められている。

ハイレベル人材の創業を支援

成都市政府は、「一帯一路」沿線国および欧州諸国のハイレベル人材による創業を支援するため、補助金の支給や、融資を受けやすくするといった施策を実施している。具体的には、ノーベル賞受賞者や、フォーチュン・グローバル500社に所属する中堅研究者などによる創業に対し、相応の補助金を支給することを規定している。さらに、面積が500平方メートル以下のオフィスを賃借する場合、最初の3年間は賃料が無料となる。そのほか、同市政府は、中国-欧州センターの入居企業のハイレベル人材確保を推奨しており、「四川省千人計画」「成都人材計画」「菁蓉-高新人材計画」のいずれかに該当する人材に対して、アパート賃料の免除および戸籍取得手続き、医療保険・社会保険に関する手続きの簡素化などを実施する。

(注)「成都高新区に中国-欧州中心を建設する若干の政策」(2017年7月)による。

(王植一)

(中国)

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