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来日のフン・セン首相、セミナーでさらなる投資を呼び掛け

(カンボジア、日本)

アジア大洋州課

2017年08月22日

日本カンボジア協会とジェトロは8月8日、「カンボジアの今を知るセミナー」を東京都内で開催した。本セミナーでは、来日したフン・セン首相がカンボジアの発展と投資の可能性について講演し、日本企業からの質問にも直接応じた。セミナーには、日本企業や両国政府機関関係者約250人が参加した。


首相自ら投資環境の向上をアピール

基調講演したフン・セン首相は、カンボジアの投資ポテンシャルに関し、2012年から7.0%以上の経済成長率を維持し、土地所有を除く全ての分野で外資規制がないことを強調した。加えて、若い労働力を有していること、EU、中国、日本などの国・地域における対カンボジア関税率が低いこと、ASEAN地域において戦略的な立地にあることから、「アジアの工場」となり得る可能性を示した。また、20年以上続いた内戦を振り返り、「何もない時代から、経済を立て直すのは大変だった。今では多くの人々に投資の可能性をみてもらえるようになり、努力から利益を得る時代が来た」と語った。

ジェトロの「2016年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」によると、現地日系企業が投資環境のデメリットとして挙げた回答で最も多かったのは、電力、道路、通信といった「インフラの未整備」だ。次に、「法制度の未整備・不透明な運用」や「人件費の高騰」が続く。投資環境について、フン・セン首相は「ビジネスの円滑化、電気料金や輸送・流通コストの引き下げなどに関して確固とした姿勢を示してきた」と述べ、外国直接投資の誘致と投資環境の向上に注力してきたことを強調した。さらに、「平和と安全、政治およびマクロ経済の安定、立法措置、行政業務の効率化と透明性を全ての投資家に保証する」とし、より一層の投資を呼び掛けた。

写真 基調講演をするフン・セン首相(ジェトロ撮影)

通貨政策の変更には慎重な姿勢

カンボジアでは、現地通貨リエルではなく、米ドルが事実上の主要通貨として流通している。「ポル・ポト時代に市場経済が破壊されたため」(フン・セン首相)だ。質疑応答で、今後の通貨政策について、決済のリエル化の可能性を問われたフン・セン首相は「リエル化を考える必要はあるが、急ぐ必要はない」と発言し、慎重な姿勢を示した。一方で、1990代のアジア通貨危機に言及し、同様の危機が起きた際に「どの通貨を持っていれば国民が被害を受けないか、考える必要がある」と述べた。

現地日系企業がカンボジア進出を説明

本セミナーでは、カンボジアで事業展開する日本企業から、三菱商事プノンペン駐在事務所所長の有井淳氏、デンソーインターナショナルアジア社長でデンソーカンボジア取締役の末松正夫氏、スターツコーポレーション取締役副会長の関戸博高氏が登壇した。カンボジア進出の理由として、外資規制の少なさや、ミャンマーやラオスと比較してインフラが整備されていることへの評価の声があった。一方で、拡大しつつも市場としてみるにはその規模がまだ小さいことや、産業人材の育成が課題として挙がった。また、対内投資を管轄するカンボジア開発評議会(CDC)の議長をフン・セン首相自身が務めていることに触れて、さらなる投資環境の向上のため、首相の強いリーダーシップにさらなる期待を寄せる声も聞かれた。

 写真 セミナー会場の様子(ジェトロ撮影)

(渡邉敬士)

(カンボジア、日本)

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