世界の政治・経済日程（2016年9～11月）

　G20は9月4～5日に中国・杭州で首脳会議を開催する。世界貿易の伸び悩み、保護主義的な措置の増加に加え、英国のEU離脱問題など不透明な要因がある中で、議長国の中国をはじめとする主要経済国の首脳がどのようにリーダーシップを発揮していくかに注目が集まる。

　第71回国連総会が9月13～20日にニューヨークの本部で開催される。総会は国連の主要な審議機関で、平和・安全、新加盟国の承認、予算など重要議決は、出席しかつ投票する国の3分の2以上、その他の議決には単純多数の賛成が必要となる。総会期間中の9月19日には難民・移民サミットが開催される。一般討論は9月20日から始まる予定。

　WTOは9月27日から3日間、ジュネーブの本部で「Inclusive Trade（包摂的な貿易）」と題するパブリックフォーラムを開催する。102のセッションが開かれ、各国政府関係者、有識者ら約1,500人が参加する。フォーラムのテーマに基づき、貿易システムにおける個人や企業の役割の重要性や、貿易が全ての人に裨益（ひえき）するためにWTOルールをいかに機能させるか、などを中心に議論する。ビジネス環境の変化が激しく、世界の経済成長も鈍化する時代となった今、中小企業や起業者も含めて全ての当事者が世界の貿易システムに参画することが重要だ、とWTOは指摘している。

＜9月＞

9月4～5日　G20首脳会議（中国・杭州）

9月6日　国連貿易開発会議（UNCTAD）、2016年版貿易開発報告書発表

9月9日　APEC中小企業相会合（ペルー・リマ）

9月11～12日　G7保健相会合（神戸）

9月13～20日　第71回国連総会（ニューヨーク）

9月24～25日　G7交通相会合（長野）

9月26～27日　APEC食糧安全保障担当相会合（ペルー・ピウラ）

9月27～29日　WTOパブリックフォーラム（ジュネーブ）

9月28、30日　WTO、ロシアに関する貿易政策レビュー（ジュネーブ）

＜10月＞

10月3～4日　WTO一般理事会（ジュネーブ）

10月4～6日　APEC教育相会合（リマ）

10月6日　G20財務相・中央銀行総裁ワーキングディナー（ワシントン）

10月7～9日　IMF・世界銀行年次総会（ワシントン）

10月11、13日　WTO、韓国に関する貿易政策レビュー（ジュネーブ）

10月14～15日　APEC財務相会合（リマ）

＜11月＞

11月7～18日　国連気候変動枠組み条約第22回締約国会議（COP22）（モロッコ・マラケシュ）

11月8～9日　WTO、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定（TRIPS）理事会（ジュネーブ）

11月17日　WTO物品貿易理事会（ジュネーブ）

11月17～18日　APEC閣僚会合（リマ）

11月19～20日　APEC首脳会議（リマ）