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一般消費者向けに知財権保護啓発活動-中国・南アジア博覧会で実施-

(中国)

広州事務所

2015年07月27日

 雲南省昆明市で6月12~16日、第3回中国・南アジア博覧会が開催された。南アジア8ヵ国、ASEAN10ヵ国を含めた75ヵ国・地域から3,179社が出展し、中国と南アジア・東南アジア間の国境貿易拡大を象徴するイベントとなった。ジェトロは知的財産権保護啓発のため宣伝ブースを設け、一般消費者向けに啓発活動をした。国境貿易が盛んとなることに伴い、国境における模倣品の流出入も懸念され、一般消費者向けの啓発活動も重要になっている。

<拡大する南アジアとの貿易>

 612日から16日まで、雲南省昆明市で第3回中国・南アジア博覧会(第23回中国昆明輸出入交易会と併催)が開催された。新設した雲南省昆明●(さんずいに眞)池国際会展中心の12万平方メートルの会場を使用し、東南アジアと南アジアの主要国を含む計12号館、6,150小間を誇る大規模な展示会で、出展規模は前回から倍増し、来場者数も過去最多を記録した。中国国内30の省・自治区・直轄市のほか、75ヵ国・地域から3,179社が出展。外国からの出展が50%を超え、特に南アジア8ヵ国とASEAN10ヵ国が参加しているのが今回の博覧会の注目すべきところだ。

 

 博覧会初日の開幕式には、李源潮国家副主席、中国共産党雲南省委員会の李紀恒書記、陳豪雲南省長ら中国要人に加えて、モルディブ大統領をはじめバングラデシュ、ラオス、ベトナム、カンボジア、インド、タイ、ミャンマー、スリランカなど東南アジアや南アジアの閣僚級の要人も多数出席した。李国家副主席はあいさつで、「中国と南アジア間の政治、文化、経済において交流を深めていきたい、2014年における中国と南アジア諸国との貿易総額は前年比10%増の1,061億ドルに上り、中国と南アジア間の協力を強化し、今後5年間で貿易総額を1,500億ドルまで増やしていきたい」と述べた。

 

<模倣品の見分け方などを説明>

 同博覧会は一般消費者向けに開放しており、消費者に効果的に知財権保護の重要性をアピールできる。このため、日系企業権利者の要望に応え、ジェトロ広州事務所は2014年に続き2回目となる知財権保護啓発活動宣伝ブースを設け、啓発活動を実施した。来場した一般消費者を対象に、中国IPG(注)会員企業から提供された展示物による真贋(しんがん)の説明や、IPG活動紹介、模倣品使用の危険性を説明するビデオを流し、アンケート調査も行った。

 本人もしくは知り合いが模倣品を購入したことがある消費者を対象にしたアンケート調査(有効回答180)では、回答した89%が2040代で、展示物の中でも日常生活に密接している商品(例えば電気製品、スポーツ用品など)の真贋識別方法について、高い興味を示していた。

<識別のために色々な手法を取り入れる消費者>

 また、消費者に模倣品と知っていて購入した理由を聞いたところ、「値段が安い」「本物と比べて、品質の差はあまりない」「本物をどこで買えるのか知らない」などの回答があった(図1参照)。一般消費者にとって、本物と模倣品の販売店の区別が難しく、本物の良さと同時に、正規品が買える販売店のPRも重要なことが分かる。

 商品購入の際の真贋識別方法については、「商品の値段で判断する」が最も多く、「商品(外観など)を観察する」「正規メーカーのウェブサイトの紹介を参考にする」などと続いた(図2参照)。「知らない」(4%)は少なく、一般消費者のブランド商品を購入する際の模倣品に対する意識が高く、真贋識別のために色々な手法や情報を取り入れている傾向がうかがえる。

<国境貿易の拡大に伴う模倣品対策強化が課題>

 58日に税関総署が発表した「2014年の中国税関の知的財産権保護状況」の報告では、全国42の直属税関管轄区のうち、33区が被疑侵害貨物を押収した。うち昆明は押収点数で11位(531,069点)、金額では9位〔6964,661元(約13,929万円、1元=約20円)相当〕となっており、全国水準より上位を占めている。また報告書では、税関が押収した被疑侵害貨物は153ヵ国・地域にまたがっており、知的財産権侵害商品の貿易相手地域の広範化についても指摘している。2014年に税関が差し押さえた貨物の貿易相手国・地域のうち、隣国ミャンマーとの貿易では753,105点を押収し、1,027万元相当と、金額ベースでは全体の中で8位を占めていた。雲南省はラオス、ミャンマー、ベトナムと国境を接していることから、今後、国境貿易の拡大が期待されるともに、模倣品の流出入も懸念され、消費者向けの知財権保護啓発活動を継続して実施するとともに、模倣品対策強化が課題とされる。

 

(注)中国IPGIntellectual Property Group in China、中国知的財産権問題研究グループ)とは、中国における適切な事業環境の実現を通じた日中経済交流および日中友好関係のさらなる発展に資するため、中国において事業展開を行う日系企業および団体が主体となり、多角化する知的財産権問題の解決に向けた取り組みを行うことを目的とした組織。20005月に中国日本商会の分科会として発足した「中国日本商会IPG(北京IPG)」、20029月に発足した「上海IPG」、20058月に発足した「広東IPG」を2013年度に統合組織化し、2014年度から完全統合した。

 

(張琳荷、黎偉君)

(中国)

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