海外発トレンドレポート

英国のモジュラー住宅
(ロンドン発)

2024年1月31日

1.サマリー

英国はアフォーダブル(手頃な価格の)な住宅を必要としている。そのためのソリューションとしてモジュラー住宅の増加が望まれている。モジュラー住宅の建設数は今日、年間約1万5,000戸と推測されている。モジュラー住宅メーカーの業界団体Make UK Modularが掲げる目標は2029年までに年間7万5,000戸に増加することである。

英国のモジュラー住宅の平均建設費用は2,000-2,800ポンド/平方メートル(約38-53万円、1ポンド=約190円)である。環境への配慮、そして火災に対する高い懸念より、特にエンジニアードウッド、難燃性接着剤等にビジネスチャンスがあると考えられる。

2.市場規模・成長見通し

英国では長い間、住宅危機が続いていると言われている。その理由は住宅の供給が需要に追いつかないということではなく、住宅の価格あるいは家賃が多くの人にとって高過ぎるということにあるとも言われている。この危機に対する長期的な解決策として、低価格の住宅の供給が可能となるモジュラー建設が注目を集めている。

一方、モジュラー住宅に対して特に2つの問題があると言われている。一つは社会的スティグマである。英国では戦後の住宅不足の中、多くのプレハブ住宅が建設された時期があるが、人々はそれらに対して良い印象をもっていない。英国民は壁をブリック(レンガ)とブロックでつくる伝統的な家を好む傾向にある。

もう一つの問題は、モジュラー住宅の安全性に対する懸念である。特に2017年に起きたロンドン、グレンフェル高層住宅の大火は、モジュラー建築物の火災に対する安全性に大きな疑問を投げかけた。同大火は外装材であるアルミパネルの接着に可燃性のウレタン系接着剤が使われていたことが原因の一つであった。この懸念を払拭するために、現在、英国規格協会(BSI)が(オフサイト制作の)近代建設工法(MMC)による住宅の新たな規格を作成している※1

MMCをどの程度使用したものをモジュラー住宅と呼ぶかという定義が存在しないためか、モジュラー住宅の年間建設数は参照先によって異なる。

エンジニアリングコンサルティング会社のSutcliffeによれば、経済誌フォーブスは2017年度の英国におけるモジュラー住宅建設の比率は7.5%であったと報じた※2。同年度における住宅完成数は14万7,278戸※3であったことより、およそ1万1,000戸がモジュラー住宅であったと計算される。

コンサルティング会社のProperty Investment UKによれば、英国では今日、年間約1万5,000戸のモジュラー住宅が建設されている※4。同様に英国の不動産サービス会社のSavillsは2020年5月に英国におけるMMCを使用した住宅の比率は6%から10%であったという記事を発表している※5 ※6。パンデミック前の2018年に完成した住宅数は14万9,480戸であったことから、この比率を使用すれば、2018年にはおよそ9,000戸から1万4,900戸のMMC使用住宅が建設されたと計算される。

モジュラー住宅の普及を目的に2017年に設立された業界団体Make UK Modularによれば、2022年に英国で製造されたモジュラー住宅の数は3,300戸であった※7。同年に英国で建設された住宅の数は25万2,500戸※8であったから、同団体の数値に基づけば、製造されたモジュラー住宅の比率は全体の1.3%に過ぎなかったことになる。参考のためにイングランドにおける住宅の純増加数の推移を図1に示す。

近年、英国ではモジュラー住宅製造工場の新設が続いている。そのためMake UK Modularは2025年までに加盟企業が全国40の工場で年間2万戸のモジュラー住宅を建設する能力を持つようになると予測している※9 ※10

英国政府は2020年代の半ばまでに年間30万戸の住宅供給を目標としているが、例えば2021年度の供給は23万3,000戸程度に留まっている※11。Make UK Modularはモジュラー住宅がこの問題の解決策となりえるとし、そのためにもモジュラー住宅が環境にやさしく、低コストであることから、ネットゼロ住宅に対して許認可を簡素化すること、アフォーダブルホームプログラム※12の40%をモジュラー住宅に割り当てることなどを要望している※13。Make UK Modularが掲げる目標は2029年までに年間7万5,000戸のモジュラー住宅を製造・供給することである※14

一方、ホームズイングランドと呼ばれる公共団体がアフォーダブルホームプログラム(2021年から2026年の間の予算総額は115億ポンド)を通じて、アフォーダブル住宅の建設に資金を提供しているが、同団体は現在、(モジュラー住宅メーカーを含む)戦略パートナーたちが供給する住宅の最低25%はMMCを使用することを目標としている※15。加えて、政府は2021年にMMC住宅を促進する目的でMMCタスクフォースの設立を発表した(ただし、議会で承認されたそのための予算、1,000万ポンドはまだ使われていない)※16

このように民間部門におけるモジュラー住宅の供給能力は拡充され※17、政府部門においてもモジュラー住宅を積極的に増やそうとしている。

2021年にはロンドン近郊のクロイドンでモジュラー建築としては世界で最も高い44階と38階建ての2つのビルが建設された。両方で賃貸用546戸のモジュラー住宅ユニットが組み込まれている。

※9
Can a pre-fab home be fabulous?外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※10
他のソースでは20,000ではなく10,000戸と述べられたと伝えられている (2023年4月24日)。Can modular go mainstream? - Construction Management外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※11
Tackling the under-supply of housing in England - House of Commons Library外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※12
Affordable Homes Programme 2021 - 2026: accounting officer assessment - GOV.UK外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます (2023年11月22日)
※13
Greener, Better, Faster: Modular's Role In Solving The Housing Crisis | Make UK外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※14
75,000 sustainable modular homes by end of the decade – MMC MAG外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
※15
Inside Housing - News - Homes England exceeding its target for delivery of modular housing, chief executive says外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます (2023年6月23日)
※16
Levelling Up, Housing and Communities CommitteePDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(128KB)(2023年5月22日)
※17
Make UK Modularによれば近年、モジュラーメーカーによっておよそ10億ポンドの投資がされ、建設業界のR&D投資の10%から30%がモジュラー建設に向けられてきた。(Make UK Modular, “Greener, Better, Faster: Modular’s Role in Solving the Housing Crisis,” October 2022, p 21.)

3.国内生産/輸入状況

モジュラー住宅の材料の多くは輸入品である。ドイツなど欧州のプレハブ住宅メーカーが戸建て注文住宅を輸出している場合がある。高層住宅の場合は中国からコンクリートの型枠を含めてモジュラーユニットのほとんどの材料を輸入し、国内のモジュラー加工工場で組み立てて現場へ送られていることもある※18

※18
2024年1月に実施した建築設計会社へのインタビューに基づく。

4.主要メーカー/ブランド(競合情報)と価格帯

Make UK Modularによれば、同団体の会員が市場シェアの約70%を占めている。2022年10月時点における同団体の会員は6社であったが※19、そのうちの1社、Ilke Homesは2023年の6月に倒産している。現存する会員5社の概要は表1の通りである。

※19
Make UK Modular, “Greener, Better, Faster: Modular’s Role in Solving the Housing Crisis,” October 2022, p 2.

表1 Make UK Modularの会員の概要

企業名 Legal and General Modular Homes
住所 Sherburn Enterprise Park, Hurricane Way South, Sherburn in Elmet, Leeds, LS25 6PT
投資※20 2016年に設立。親会社がこれまでに1億8,200万ポンドを投資。 (1億7,600万ポンドの累積赤字)
技術的特徴 2、3寝室住宅及びアパートを提供。アフォーダブル住宅。設計から製造まで。
工場 過去3年間で1万5,000戸を製造。450人雇用。
ビジネスモデル 英国最大の保険・年金会社Legal & Generalのグループ企業。親会社の支援の下、長期的見地から事業を展開。市などとのパートナーシップでアフォーダブル住宅を供給。ディベロパーとしても活動。
プロジェクト事例 Broadstairs: Westwood Acres:Homes Englandが資金提供。153戸全てアフォーダブル住宅。
Bristol: Bonnington Walk:長期開発プロジェクトの一部。市などとのパートナーシップ。
Selby: Portholme:市とのパートナーシップ。102戸のうち2/3がアフォーダブル住宅。
企業名 Top Hat
住所 Dove Valley Park, Unit 3000 Park Ave, Foston, Derby DE65 5BT
投資※21 2016年設立。既存及び新規の投資家から7,000万ポンドを得て、欧州最大のモジュラー住宅工場(年間4,000戸の製造能力)を更に建設中。FTSE100の企業、Persimmonと機関投資家のAvivaに加えて、ゴールドマンサックスが新たに投資。2021/22年の売上は1億22万ポンドで2億39万ポンドの赤字。
技術的特徴※22 自動製造プロセスを含む、最新の技術を駆使。工場への材料の搬入を最適化。低炭素住宅(従来の住宅が生涯に出すCO2の45%)。
工場 固定資産額は1,412万ポンド。
ビジネスモデル モジュラー住宅の製造がビジネスのコアであるが、プロジェクト次第でターンキーコントラクター、製造・設置サービスを行うサプライヤー、ディベロパーのいずれかの役割を担う。
プロジェクト事例※23 Kitchener Barracks:2、3、4、5寝室の住宅開発。
Medway:2寝室住宅20戸。コントラクターとして参画し6か月で完成させた。
The Slivers, Rugby:サプライヤーとして20戸建設。
Airport Road:設計、許認可の段階から参画し、77戸をBoKlok, IkeaとSkanskaのJVビジネスに供給。
企業名 Laing O’Rourke
住所 Bridge Place 1 & 2 Anchor Boulevard, Crossways Dartford Kent, DA2 6SN
投資※24 2010年に2億ポンドを投資し、ノッティンガムシャーにLaing O’Rourke Centre of Excellence for Modern Construction (CEMC) を設立。最新のコンクリート製品製造施設。400人を雇用する。
技術的特徴※25 積極的にMMCを使用。DfMA 70:60:30と呼ぶアプローチを取っている。70%をオフサイトで作成し、60%の効率と30%の工期短縮を実現する。
工場 上記CEMC。
ビジネスモデル インフラ投資、開発、運営を行う世界大手John Lainの建設部門子会社として2001年に創設。CEMCで作成するコンクリートパネルを利用して、競争力をつける。
プロジェクト事例 Two Fifty One, London:プレキャストコンクリート高層住宅。70%超をオフサイトで建設。
One Hyde Park, London:86戸の高級住宅。MMC使用。
企業名 Stelling Properties
住所 Overton Road, Winchester, Hampshire, SO21 3FX
投資 Riverside HouseではInvestecが1,083万ポンド融資した※26
技術的特徴 MMCのスペシャリスト。80%以上を工場で完成させる。
工場 ハンプシャーに最新技術の製造工場をもつ。(財務諸表では小規模企業で有形資産額は3万ポンド。)
ビジネスモデル 土地取得から設計、製造、建設・設置、サービス・管理まで全てを行う。学生寮の開発でディベロパーの役割を担っている。
プロジェクト事例 Riverside House, Guildford:学生寮の開発と運営。100のスタジオ。
Sparkford House, Winchester:学生寮の開発と運営。90のスタジオ。
Earlsdon Street, Portsmouth:学生寮の開発と運営。35のスタジオ。
企業名 Vision Module Systems UK
住所 Woburn Industrial Estate, Wolseley Rd, Kempston, Bedford MK42 7EF
投資※27 2010年にBerkeley Street Investmentsが100%出資して設立。2022年の売上は8,821万ポンド、税引き利益は585万ポンド。
技術的特徴 自動化した生産ラインで全ての内装、M&E設備、窓、外断熱パネル、そして一部外装材を取り付ける。
工場※28 固定資産額、617万ポンド(2022年)
ビジネスモデル ホテル、住宅、学生寮などの建設業者から依頼を受け、ターンキーベースでモジュラーを製造。
プロジェクト事例 Greenford Quay (phase 2), Ealing:6階建て251の賃貸住宅。
College Road, Croydon:50階と35階の2棟でそれぞれ817の共同住居住宅と120のアフォーダブル住宅を含む。
Great Court, Bermondsey:合計250寝室の9階建て学生寮。カフェその他のアメニティ。

出所:各社のHPを参照の上作成

倒産したIlke Homesは2019年に設立されたスタートアップであった。ピークの2020年度には前年度の435万ポンドから大きく1,487万ポンドへと売上を増やしたが、同時に418万ポンドの赤字を計上した。もう1社Make UK Modularの会員であった企業が2022年5月に倒産している。それはUrban Splash Modular で、Sekisui House がパートナーとして48%の株式を所有していた。

既存の会員のLegal & General Modular Homesは1億7,600ポンドの累積赤字を抱え、最近、新規の受注を停止した。同様にTop Hatも赤字経営である。

英国のモジュラー住宅製造産業がこのような財務状況にある理由として、パンデミックの影響が考えられる。上述のメーカーのほとんどがパンデミック前に設立、設備投資をしたスタートアップである。

もう一つの理由として、一般論として以下のことを指摘することができる。すなわち、この産業が英国において成熟していないために、サプライチェーンが十分に確立されていないことである。同産業は大きな初期投資を必要とする設備産業であり、しかも様々な部材の在庫を必要とする。この在庫の量を最小化できるようなサプライチェーンの確立が急がれる。

上述のMake UK Modularの会員以外には表2のようなモジュラー住宅専門会社がある。

表2 その他のモジュラー住宅会社

企業名 Berkeley Modular (Berkeley Group)
住所 Berkeley (North East London) Limited, 61 Leman Street, London, E1 8NZ
概要 大規模地域再生住宅プロジェクトを専門とするディベロパーで、床面積15万ft2の工場では年間1,000戸のモジュラー住宅を製造することができる※29
企業名 Tide Construction
住所 62-64 Baker St, London W1U 7DF
概要 高層建築を含む、住宅、学生寮などのモジュラー建築を専門とするディベロパー。Vision Module Systems UKと同グループ企業。
企業名 HUF HAUS
住所 HUF HAUS London, Riverview, The Heights, Weybridge, KT13 0NY
概要 ドイツのプレハブ住宅メーカーで、木とガラスでできた近代的な柱と梁の住宅では欧州最大手(英国には住宅展示場を持つ)。

出所:各社のHPを参照の上作成

非住宅部門のモジュラー建設専門会社には表3にリストした会社がある。

表3 非住宅モジュラー建設会社

企業名 Modulaire Group
住所 262 High Holborn, London WC1V
概要 英国本社の国際企業で学校などにモジュラーユニットを設置。
企業名 Algeco UK
住所 Kent Branch, Wharf Road Gravesend Kent, DA12 2RU
概要 学校、オフィスなどを中心に、設置したモジュラーユニット数では英国最大。
企業名 Volumetric Building Companies(VBC)
住所 Philadelphia U.S. 6128 Ridge Ave, Philadelphia, PA 19128, USA
概要 米国本社。英国ではホテルを数件手掛けている。
企業名 Go Modular Technologies (UK)
住所 Unit C, The Phoenix Centre, Eddystone Rd, S Hampshire Industrial Park, Totton, Southampton SO40 3SA
概要 小規模であるが、設計、製造から設置までを行う。
企業名 Enviro Building Solution
住所 Units C&D, The Ridings Business Park, Hopwood Lane, Halifax, West Yorkshire, HX1 3TT
概要 小規模であるが、主として学校などのモジュラー建築も手掛ける。

出所:各社のHPを参照の上作成

上記以外にもSkanska、Bouygues Construction、Balfour Beattyといった世界大手の建設会社が英国でモジュラー建設を行っている。

モジュラー住宅価格
英国におけるモジュラー住宅の平均建設費用は材料と労務費を含め、2,000-2,800ポンド/平方メートルである※30。一般的にモジュラー住宅にはスタジオ、1、2、3寝室の4つのタイプがある。最近の3寝室の家の平均的な床面積は88平方メートルである※31。これらの数値に基づけば、3寝室のモジュラー住宅の建設費は17万6,000-24万6,400ポンドと計算される。
因みに、2023年8月における英国の住宅平均価格は29万1,000ポンドであった※32。また築年にかかわらず、全ての家の平均の床面積は85平方メートルで、平均の部屋数は寝室以外も含めて5.2部屋である※33
政府によるアフォーダブルな家賃の定義はその地域の市場価格の80%を超えないことである。この定義を仮にアフォーダブルな家の価格の推定に使用すれば、全国のアフォーダブルな家の平均価格は23万2,800ポンドと計算される※34

5.売れ筋、最新トレンド

最大手と言われているTop Hatは2寝室から5寝室の住宅を製造しているが、2寝室か3寝室のユニットが一般的であると言える。デザイン、そして仕様はプロジェクトにより様々である。

6.日本製品のターゲットとなる購買者/ユーザー層と購買行動

モジュラー住宅の購買者は収入そして年齢において様々である。ただし一般的にブリック&ブロックの伝統的な住宅を好む傾向にあることから、購入者は新しいものを受け入れる性格をもっていると言える。

7.主な流通ルート(輸入/国内生産からエンドユーザーまで)

モジュラー住宅の材料は国内そして海外から調達され、モジュラー住宅メーカーの工場で組み立てられ現場に輸送される。住宅開発のディベロパーが主な購入者である。エンドユーザーが直接、モジュラー住宅メーカーの展示場を訪れて、あるいはそれらのメーカーのウェブサイトを通じて、仕様を決め購入することもある。

8.関連規制、規格・認証等

すべてのモジュラー住宅は英国の建築基準(The Building Regulations 2010※35)を満たさなければならない。

9.政府の奨励策、活用できるFTAや制度等

現在、議会でモジュラー住宅に対する奨励策が議論されている※36。仮に開発の許認可手続きが簡素化されれば、住宅コストの低下が見込まれる。

10.日本の中小企業にビジネスチャンスがあると考えられる製品例、参入時のアドバイス・留意点等

モジュラー住宅を国内生産あるいは輸出するとすれば、大きな投資を必要とする。一方、モジュラー住宅の材料を輸出することは比較的容易であると言える。

モジュラー建築に使う材料は以下の5つに分類される。

  • コンクリート
  • スチール
  • 木(材木、エンジニアードウッド(Engineered wood))
  • プラスチックとコンポジット(複合材料)(これらは建物の構造、外装材、窓、屋根に使用されている。)
  • その他(接着剤、シーラント剤、コーティング剤)

これらのうち、日本企業の輸出機会は、特に、エンジニアードウッド、プラスチックとコンポジット他にあると考えられる。コンクリート、スチール、材木の輸出は、輸送費を考慮すると現実的ではないと考えられる。

エンジニアードウッドは軽量化に役立つこともあり、需要は増えている。エンジニアードウッドの需要増加はそれを使用するための接着剤の需要増加にも繋がっている。

前述したように、火災に対する懸念が高く、現在、安全規格が作成されていることを考慮すれば、難燃性の高い材料、例えば難燃性接着剤は特に有望であると考えられる。エンジニアードウッドや難燃性接着剤は、モジュラー住宅のみならず建設部門全体において需要がある。


作成
ジェトロ・ロンドン事務所
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