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日本産食材サポーター店インタビュー YOKARI(ヨカリ)

質の高い和食を超えた「日本」を発信

所在地:リヤド(サウジアラビア)

絶妙な和スパイスを使ったオリジナリティを追求

首都リヤドの中心部にある高級和食レストランのひとつ。煌びやかな欧米のインターナショナル・ブランドが立ち並びサウジアラビアで最もハイエンドなショッピングセンター、セントリア・モールの中に立地している。ここで2017年10月以来料理長を務めている佐藤シェフは、リヤドで唯一の日本人シェフだ。

リヤド市内に約20店舗ある日本食レストランの中で、「YOKARIの寿司がリヤドで一番おいしい」とリヤドの食通たちに言わしめているのは、直行便もない当地に日本からフローズンで仕入れている寿司ネタにある。また、アルコールが禁止されているサウジアラビアでの調理には一工夫が必要だ。日本人シェフであることの強みを活かし、ゆず、山椒、七味唐辛子などの和スパイスを随所に巧みに使うことで、「料理を口に入れた瞬間に、他店では経験したことのない強いインパクトを与えることができる。」と佐藤シェフはいう。YOKARIの客層はサウジアラビア人女性富裕層で、かつそのほとんどがリピーターであるが、こうしてYOKARIのオリジナリティを確立したことが富裕層のリピート率の高さのつながっているのだ。同店での人気メニューは、山椒の香りをつけたオイルとダイコンを使ったビーフカルパッチョと、椎茸の出汁とバターをベースとしたキノコのリゾット。醤油のあんかけと針ショウガで仕上げたリゾットは、コメのもちもち感と出汁の汁気が絶妙なバランスで残っており、椎茸の高い香りが鼻に抜ける。

ドバイとは大きく異なるサウジアラビア市場での工夫

佐藤シェフは、ニューヨークに続きドバイで5年間勤務するなど、海外はおろか中東地域での経験は申し分ない。しかし、「ドバイとサウジアラビアの食市場は似て非なるもの。国際色豊かな観光客がターゲットであるドバイと異なり、サウジアラビアの客層は現地人。味覚も美的感覚も全く異なる。」という。そのサウジアラビア市場での佐藤シェフのこだわりは、前述の食材のみならず器にも表れている。豊かな色彩を好むサウジアラビア人を意識して、「サウジアラビアの砂漠、晴れた空、伝統的な土壁の家、近代的なビル群」をイメージした器を沖縄の陶芸作家・伊是名淳(いぜなあつし)氏に特注した。発色のよい水色の盛り付け皿の上に、日本産のネタで握られた艶のある寿司が並ぶ一品は、非常に芸術性が高い。料理によっては、エディブルフラワー(食べることができる花)で彩りを添えることもある。ソーシャルメディア好きのサウジアラビア人が、料理を目と舌で二度楽しむことができるのだ。

概してサウジアラビア人は食に対して保守的で、初めての食材、食べたことのない料理にはあまり手をだしたがらない傾向にあることも、ドバイと大きく異なる点だそうだ。新しいメニューは、シェフ自らが来店客のテーブルをまわり試食を勧めることにしている。使われている食材、調味料および調理方法に加え、その食材の背景にある生産者の顔、およびストーリーをシェフの口から直接語りかけることで、壁を取り除いていく。「佐藤シェフが自信をもって勧めるのだから」と、初めての食材に挑戦してくれる常連客も多く、信頼の高さがうかがわれる。

レストランを超えて両国をつなげる場に

YOKARIでは、質の高い和食を提供することだけにとどまらず、「日本のことをもっとサウジアラビアに伝えたい。両国をもっとつなげたい」、という佐藤シェフの強い思いから、レストランというカテゴリーを超えた取り組みにも積極的だ。来店客向けに京都の茶道の先生によるお点前体験、巻き寿司クッキング教室、着物柄をあしらったアバーヤ(女性の全身を覆う黒を基調とした伝統的衣装)の期間限定ポップアップストア、日本のポップ・ミュージックを流すジャパン・ナイト等、ジャンルの異なるイベントがレストラン内でかわるがわる催される。現在、これまで誰も挑戦したことがない「サウジアラビア料理と和食の融合」を模索しており、試作品はサウジアラビア人に大好評だったようだ。また、「日本の伝統楽器演奏会や、サウジアラビアで人気の高い日本のコンテンツ産業のビジネス拡大にも貢献していきたい。」と佐藤シェフの頭の中は常に新しいアイデアでいっぱいだ。日本から遠いこの地で、「食」を通じて「日本」をトータルで発信し続けている。

YOKARI
Centria Mall 2F, Olaya St, Riyadh 12241
+966-(0)11-288-6999
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