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日本産食材サポーター店インタビュー 寿司 中澤

「おまかせ」だけで勝負。職人中澤がアメリカで目指す寿司とは?

所在地:ニューヨーク(米国)

有名シェフによる本格高級寿司

ドキュメンタリー映画「Jiro Dreams of Sushi」(2011年。邦題「二郎は鮨の夢を見る」)にも出演している中澤大祐氏が、2013年8月に開いた本格的な寿司店。マンハッタン南部の歴史あるグリニッジビレッジの一角にひっそりと店を構える。周辺は、週末こそ州外や国外からの観光客でにぎわうものの、ウィークデーは知性派の富裕層がそぞろ歩く高級住宅地。そんな街並みにマッチして「寿司 中澤」の店内(ラウンジ14席、カウンター10席、テーブル25席)もモノクロームを基調にしたモダンなインテリアで統一されている。「日本の伝統的な寿司とアメリカの伝統的なウェスタンサービスを組み合わせてみたくて当店を始めました」と中澤氏は語る。

メニューはおまかせにぎりコースのみ

寿司のメニューは、日替わりのおまかせコースのみ。一般的な寿司店で人気のロール寿司は一切出さず、全21貫のにぎりだけで勝負する。

「先付けや箸休めはもちろん、みそ汁も出しません(笑)。寿司とお酒とサービスでお客さまに約2時間の特別な時間を過ごしていただくのが身上です」

満面の笑みでそう語る中澤氏を筆頭に、国際色豊かな世界最高レベルの寿司スタッフが提供する技と心意気を「砂かぶり」のポジションから堪能できるのが同店の魅力だろう。

おまかせコースの価格は一人150ドルと、決して日常的に立ち寄れる価格帯ではないが、それだけに顧客層は、舌の肥えたハイクラスなお客様が中心。寿司をよく知る彼らは「日本の味と材料を求めてくる」そうだ。

週5日空輸で入荷する寿司ネタ

最上級の寿司を標榜する同店では、手に入る限り日本の食材を起用する。寿司の命であるネタの魚介類は、週5日、東京築地と九州福岡の2市場から空輸で入荷。今の季節だと北海道のサクラマスをはじめ、マダイ、イシダイ、ブリ、シラウオ、ヒラメ、ホタルイカなどラインナップのほとんどを日本産が占める。

ただしマグロに関しては日本での漁獲規制が厳しいためアメリカ産を利用。他にも、生ホタテ(メーン州)、生ウニ、生ボタンエビ(いずれもカリフォルニア州)など、現地の海産物も取り入れている。「こちらの業者とは細かく話し合って、ほしいものはなるべく手に入れるようにしていますが、それでも日本の赤貝(季節性があってお寿司には欠かせない)などは輸入規制がかかるため仕入れられません。また輸送時間の関係から小柱など『まだ動いているほどの鮮度』が求められる食材は望むべくもありません。なので、日本にいた時のように「引き算」のメニュー設計ではなく、むしろ、手に入るネタに何かを付加しておいしさを導き出す「足し算」の考え方で握っています」と中澤氏。例えば、ホタテにしても、煎り酒に軽く浸して柚子胡椒をあしらってみたり、紅ジャケをわらで燻して提供したり、と一手間加える。「それがまたニューヨーク独特の寿司になって面白いんです」。

お米もお酒も日本産

ネタ以外の材料へのこだわりも本格的だ。お米は茨城県で寿司飯専用米を栽培している農家から直接取り寄せる。価格は上がるが品質は段違いに良いという。また寿司の味わいを引き立てる調味料も全て日本製。塩は石川県の「珠洲の塩」を使用し、醤油はキッコーマンの最高級「本膳」ブランド、砂糖もみりんも昆布や鰹節も全て日本から仕入れている。

「開店当初は、水も日本のミネラル水を入れる計画だったのですが、水は銘柄ごとに成分が変わるので輸入処理が大変すぎて、結局諦めました」と笑う中澤氏だが、マニアックともいうべき大将の食材に対する厳しさが同店の味と評判を支えていることは間違いない。

寿司に合わせる日本酒は、全て日本からの直輸入品。140種類近く並ぶセレクションの中には、一本3000ドルを超える稀少な高級酒も含まれる。厚さ5センチ近いリストに目が眩むが、アメリカ人の日本酒専門ソムリエが丁寧にガイドしてくれる。ニューヨーク・タイムズ紙より最高位4スターを受賞した他、メディア、権威あるグルメガイド、人気グルメサイトで軒並み絶賛されている同店。

「アメリカでトップ3の寿司屋だという自負はあります」と胸を張る中澤氏が目指すのは、このクォリティーを少しずつ米国内に広げること。来たる4月には、ワシントンDCに待望の2号店がオープンする予定だ。場所は、なんとドナルド・トランプ所有のホテル内! いきなりの本陣決戦。寿司中澤のアメリカ制覇の「夢」は、実現目前だ。

寿司中澤
23 Commerce Street New York, NY 10014
212.924.2212
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