海外における日本産食材サポーター店認定制度
日本産食材サポーター店インタビュー SEIKI SUSHI
ニューヨークやマイアミで寿司を握り続けてきたシェフが、
新境地コロンビアに新たな風を吹き込む
所在地:ボゴタ(コロンビア)

コロンビアを代表する「本格」日本食レストラン
コロンビアの首都ボゴタ。日本大使館や証券取引所などが立ち並ぶ金融街から歩いて15分ほどの静かな路地に、暖簾を掲げた店が佇む。コロンビアを代表する本格日本食レストラン「SEIKI SUSHI」だ。オーナーシェフの山田誠輝氏は、福岡の調理師専門学校を卒業した後、築地に本店を構える寿司屋で修業を始めた。
その後渡米し、ニューヨークの中心ミッドタウンの和食店やマイアミの高級寿司店「Zuma」で寿司を握ってきた。米国でコロンビア人のビジネスパートナーと知り合ったことをきっかけに、2016年、自らの名前を冠した日本食レストランをボゴタ市北部にオープンした。一年後には、進出日系企業や各国の大使館からほど近く、高所得者層の住宅街にも近い現在の場所に移動した。

難航した日本産食材探し
山田氏はボゴタに来た当初を振り返り「日本産の調味料や野菜などを探すのに苦労しました」と語る。また、標高2,600メートルのボゴタでは、鮮度の良い魚介類を探すのも難儀した。しかし、少しずつ納入業者を探し出し、自ら商品の提案なども行いながら、レストランで使える素材を増やしていったという。

こだわりの「おまかせ」でコロンビア人を魅了
SEIKI SUSHIでは、握り寿司や巻き寿司、幕の内弁当のほか、ラーメン、うどん、蕎麦、かつ丼や親子丼なども提供する。また、おまかせコースでは、家庭料理だけではない本格的な日本食をコロンビア人に紹介するために、前菜からデザートまで6品、山田氏がこだわりぬいたメニューを提供する。
ソースやデザートにコロンビアの素材を使ったものも一部あるが、日本の和食店で出される日本食により近づけるため、日本産にこだわる調味料や素材は多い。コロンビアで手に入らない物は、ニューヨークやマイアミで働いていた頃のつてを生かし、米国から仕入れることもある。そのぶん、メニューの価格帯は一般的なコロンビア人の感覚からすると高めの設定だ。しかし、山田氏は「コロンビア人がロール寿司やラーメン以外の本格的な日本食に触れる機会を提供すること、自分でなければ出せない料理を提供し続けることで、コロンビア人経営の寿司店やアジア料理店との差別化に成功しています」と胸を張る。コロンビアでよく見られる「日本風」料理ではなく、山田氏がこれまで取り組んできた基本的な鮨、和食を誠実に作ることで、SEIKI SUSHIは多くのコロンビア人に受け入れられている。
最近では、節分やひな祭り、こどもの日など、日本の季節に根付いた伝統行事にちなんだメニューの提供も始めた。SEIKI SUSHIを訪れることで、日本の料理だけでなく文化も楽しめる、そんな場所を提供したいというのが同氏の願いだ。

新たな日本産食材をコロンビアへ
日本食材サポーター店として認定されたことで「コロンビア人だけでなくコロンビアを訪れる外国人旅行客にも信頼される良いレストランガイドになると確信しています」と山田氏は語る。
今後は、れんこん、たけのこ、こんにゃく、えのきやしめじなどの日本独特の野菜を取り入れ、日本酒や焼酎のバリエーションを増やして、日本酒ソムリエを招いたイベントを開催するなども考えているという。コロンビアにおける日本食レストランの先駆者として、SEIKI SUSHIはこれからもコロンビアの人たちへ本物の日本の味を届け続ける。

- SEIKI SUSHI
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Carrera 6 #58-43, Bogotá, Colombia
+57-305-850-7121
+57-601-236-5728
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