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日本産食材サポーター店インタビュー 鮨さくら川

全国各地の天然物を厳選して仕入れ
江戸前の技で舌の肥えた顧客に応える

所在地:バンコク(タイ)

タイ人をも魅了する江戸前の職人技

日本人の職人が握る寿司の名店ひしめくバンコク。その中でも、次世代を担う職人の一人と目されているのが、「鮨さくら川」の若き店主・駒田拓也(こまだたくや)氏だ。実家は福井県の寿司屋。18歳より職人を志し、関西を中心に修業を積んできた。

「塩をあて、酢で締め、同じ魚でも“手当て”を施すと別ものになる。寿司の形になってより味わいが増すもの、意味あるものをもっと極めたいと思って」(駒田氏)。高級寿司店から大衆店まで渡り歩き、江戸前の技を磨いてきた。その目は次第と海外に向き、タイへ。バンコク繁華街の老舗店を経て、2013年に「鮨さくら川」を開業。引き算を極めた芸術的な握りはすぐに評判を呼び、予約必須の人気店となった。。

ほとんどのネタが日本からの天然物

同店の特徴は、シャリに赤酢がきりりと香る正統派の江戸前。シャリの温度や握り方もネタごとに変化をつけ、うまさを引き出す努力を惜しまない。ネタはとことん天然物にこだわり、ほぼすべての食材を日本産でまかなう。「やはり、えさの豊富な海を回遊した魚の、自然が作りだす味わいにはかないません。また、生食を前提とした場合、適切に締めて血抜きをし、はじめて高品質が保てる。魚に余計なストレスを与えれば防御反応が起きて、うま味成分も失われてしまいます。そうした活け締めの高い技術に加え、輸送時の安定感も日本産を選ぶ理由です」。

夜は「季節のおまかせコース」が基本となる。長崎対馬の「のど黒昆布締め炙り」は脂のりがよく、甘味とうま味たっぷり。味の良さと希少性で名高い「天然しまあじ」は、主に九州地方から。富山湾の一部でしか漁獲されない「白海老」には徳島のスダチを絞っていただく。そのほか、明石の鯛、千葉銚子の金目鯛、長崎の剣先いか、宮城のまこがれい、淡路のキスと、滅多にお目にかかれない一流のネタばかり。合わせる酒類は、福井の銘酒「黒龍大吟醸」を筆頭に、日本酒6種、焼酎3種、梅酒1種。寿司を引き立たせる銘柄を厳選しており、外国人にも分かりやすい。

国籍に関係なく知識の高い客層

仕入れの多くは築地市場からで、食材によって大阪中央卸売市場も利用する。いずれの場合も仲買人とこまめにコンタクトを取り合い、値段や旬の時期、獲れ高を随時確認して注文を出す。求めるレベルの天然物が常に手に入るとは限らないが、長年培った信頼関係で業者に無理を聞いてもらうことも多いという。「タイではもちろん、東南アジア全体で見ても、日本産の魚介類は完全にブランド化しています。仮に、タイ近海の魚を丁寧に処理したとしてもタイ人のお客様は喜びません。食に対する探求心も強く、ネタの熟成期間や、昆布締め酢締めといった手当てに関するマニアックな質問も飛んでくる。銀座をはじめ、金沢など地方都市の名店まで実際に足を運んでいる方も大勢いらっしゃいます。もう日本人だから、タイ人だからは関係ない。誰であろうと、今日はどんな魚を使って最高の寿司に仕上げるか?に心を砕くだけです」。さながら寿司職人と客との真剣勝負。タイ人以外にも寿司に通じた外国人は珍しくなく、「鮨さくら川」を訪れる客の国籍も多岐にわたる。

日本食のマナーの普及が求められる

芸術性や奥深さを知ってもらえて喜ばしい反面、ちょっぴり困ったことも。「うちに限った話ではありませんが、予約の時間に現れない、あるいはキャンセルの連絡すらないケースもあります。その日は席をあけて材料を用意して待っているわけですから、店は参りますよね。ゆくゆくは、そんな作法も含めた日本の心を、寿司を通じて理解してもらえれば。そう考えています」。銀座の高級店を支えている半数が外国人とも言われる昨今。日本食は異文化から「おいしい」へと歩を進め、もう一歩先の、心の部分を伝えていくフェーズに入ったのかもしれない。

鮨さくら川
B1F Jasmine City, Soi 23, Sukhumvit Rd., Khlong Toei Nua, Wattana, Bangkok
(+66)02-661-7284
www.bangmeshi.com/shop/sakuragawa外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます