海外における日本産食材サポーター店認定制度

日本産食材サポーター店インタビュー EasyCookAsia

料理とその国の文化を提供し、日本企業とのコラボレーションも
行うフードテック・スタートアップ

所在地:ベルリン(ドイツ)

起業のきっかけ

「EasyCookAsia」はCEOのMinchul Lee氏が2019年に設立したアジア料理のミールキットを販売するECサイト。ドイツ国内の2つの大きなスタートアップコンテストで受賞、クラウドファンディングも成功するなど、注目のスタートアップである。

彼が2017年にベルリンに来た当初、もうすでにベルリンでのアジアンスーパーマーケット店舗数と消費者数の多さに驚いた。しかしその半面、アジアの食材を正しく使用した調理方法が分からない利用者が多いと実感し、お客様に料理を通じてその国の文化も知って欲しいとの信念から、「EasyCookAsia」を創設。Lee氏の経営理念である”selling culture, not food”はこれに由来する。

その後、彼はThe European Social Fundが支援するthe Startup Incubator Berlinの援助を受けてビジネスモデルを研究した。現在のスタッフ11人が全員アジア出身で日本人も1名いる。事務所は3カ所で、ベルリンに倉庫兼事務所とコワーキングスペース、台湾にIT専門の事務所を置いている。自社のECサイトとともにドイツのアマゾンにもストアを展開しており、特にアマゾンでの売上の伸びが著しいという。

マーケティング重視

設立当初はマーケティングプランがうまく稼働しておらず、ブランディング、顧客ターゲットの確立ができていなかった。現在はマーケティングを強化し、顧客データを有効活用できている。顧客構成ではドイツ人が90%を占め、残りの10%がヨーロッパ在住の外国人。ドイツ人は環境問題に非常に敏感のため、プラスチックパッケージなどは使わず、サステナブルな素材のものを使用。「食品メーカーがヨーロッパで製品を販売する際には、パッケージやラベルに敏感にならなければならない。プラスチックの使用を控え、紙を使用することが非常に重要だ。」とLee氏は自らの経験をもとに強調する。

アイデア満載のアイテム

「EasyCookAsia」では、親子丼、おにぎり、から揚げ、カツカレー、串団子、 ビビンバ、バターチキン等、多種多様なアジアンミールキットを取り扱っている。人気の日本商品はバウムクーヘン、キリンビールなど。今、商品開発で力を入れているのは、食事と旅行をテーマにしたミールキット「トラベルボックス」。現在、シリーズとしてソウルトラベルボックス、バンコックコンボボックス、ジャパンピクニックボックスを展開。トラベルボックスには、デザインにこだわったトラベルガイドやレシピ本、パスポートやボーディングパスが入っていて、バウチャーなどの特典も付いている。「トラベルボックス」を購入する顧客に食事だけではなく、その国や街のカルチャーにも興味を持ってもらい、いずれはその国を訪れてもらうという作戦。

今後の展望

日本については、まずは、東京、大阪、広島のトラベルボックスを展開。Lee氏は、「ヨーロッパで人気のK-POPとの連携により、ソウルトラベルボックスの売り上げが好調。今までの経験を活かし、日本のトラベルボックスとして、ジャパンマンガボックスの販売を予定している。日本の人気漫画やアニメとコラボをしたり、主人公の食事シーンからヒントを得たメニューなどを取り入れたりすることを考えている。」と述べた。Lee氏はさらに、「コロナ前に、日本航空と組んでプロモーションを行った。これからの日本トラベルボックスには、旅行ガイドなどを入れようと計画ており、日本の料理を通じて日本旅行もプロモーションできたらと考えている。」と、語った。

EasyCookAsia
Prenzlauer Promenade 153C, 13189 Berlin
+49 30 3034 6365
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