日本産食材サポーター店インタビュー city’super

日本産商品1300超
地方の特産まで「諦めず売る」

所在地:上海(中国)

自社輸入で独自の品揃えを実現

世界各国の輸入食材、雑貨を販売する香港発の総合スーパー「city’super」は2010年、浦東新区の「上海国金中心商場」内に1号店をオープンした。以降「大上海時代広場」「iapm環貿易広場」など市内各地に拠点を広げ、2017年7月28日には南京西路駅そばの新たな商業施設「興業太古滙」内に4号店が登場。今回は、1号店から立ち上げに携わる上海マーケットのシニアヘッド、矢野貴己氏に話を伺った。

「洋の東西を問わず、世界中から優れた品質の食材、雑貨をソーシングして提供しています」と矢野氏。グループ貿易会社を通した自社輸入で、有名ブランドから全国各地の珍しい名産品までといった独自の品揃えを実現した。

定番から珍しい品まで「諦めずにやってみよう」

日本産商品で特に充実しているのが、計1000アイテムに上る調味料、乾麺、菓子類。調味料売り場では「岩井の胡麻油」「ダイショー焼肉のたれ」といった定番から珍しい品まで手に入る。麺はアジア各地の商品と一面に並べて販売。讃岐うどんだけで14種類の充実ぶりだ。お菓子コーナーには上海に代理店現地法人を持つ「山本海苔店」の「のりチップス」や、懐かしの駄菓子に和菓子もあり。あられやこんぺいとうなど、一部はプライベートブランドで揃える。

中国大陸代理権を同社が持つ「ロイズ」「黒船カステラ」は専用の売り場で社員が販売。矢野氏は「ロイズ」について「はじめの頃はブランドの認知が低くなかなか売れず、賞味期限が短いこともありコストがかさんでしまっていました」と振り返る。ところが信念をもって諦めず続けたところ、次第に商品の品質、おいしさ、価値が認知されるようになり売れるようになった。「良い品質の商品は時間をかけて正しい方法で販売努力をすれば成功する。香港、台湾、上海での同じような経験をもとに、『諦めずにやってみよう』と日々奮闘しています」

“同店だけ”のジュースに日本酒

そのほか、約150のビール、ジュース類、約100の日本酒、焼酎、リキュール、約70の冷凍食品といった日本産商品を取り扱う。青森県「りんごワーク研究所」のcity’super販売用オリジナルりんごジュースはエンド棚の一面を占める。定番コーナーにも、和歌山県「早和果樹園」のみかんジュースなど、中国では同社だけが扱う商品が多数。日本産酒類は、8割が自社輸入。日本酒は品質保持のため、冷蔵状態で販売する。「輸出入時の輸送から販売まで正しい低温管理を徹底しています」と矢野氏。

日本米「やはり売れる」

人気の日本産商品は「ロイズ」「黒船カステラ」に米、ジュース、ドレッシング、調味料と幅広い内容にわたる。米は「コシヒカリ」など4、5種類。中国産の日本米種と比べても値段は張るが信頼度が高く「やはり売れる」という。日本酒では山口県の「獺祭」が人気があるが、「最近では中国の人も詳しくなってきており、嗜好はいろいろです」とか。日本産商品を取り扱うメリットについては「品質、味が良く安全度が高いこと、また間違いなく世界でも受け入れられるものであること」と話す。

陳列やイベントを駆使し商品をPR

入口正面や調味料エリア横に位置するプロモーションエリアでは季節のおすすめをディスプレイしているが、ほか日本の“ご当地フェア”も年数回開催。関連商品を一緒に並べ“食べ方”も提案する。日本の製造者による試食、デモにも力を入れる。年に6回ごまの試食販売を行うという佐賀県の「まんてん」ほか、各地の製造会社が参加する。「複数回にわたり行っていくと、レギュラー時の売上が少しずつアップする」と矢野氏。そのほか、店内専用スペースを使う料理教室や日本酒のテイスティングイベントなどの活動も一般の参加者から好評を得ている。

「日本産肉類取り扱いたい」

今後扱いたい日本産商品について聞くと、食品輸入規制による取り扱える生鮮食品、畜産品の少なさを指摘。「米国産牛肉類はこのほど、14年ぶりに中国国内での取り扱いが解禁された。日本産肉類が扱えないのは本当に残念。中国への日本産食品の輸出を拡大するには、多々ある中国の食品輸入規制が緩和される必要がある。日本政府も頑張ってくれれば」と希望を語った。

city’super 上海環貿広場店
上海市徐匯区淮海中路999号 iapm環貿広場地下1階
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