海外における日本産食材サポーター店認定制度

日本産食材サポーター店インタビュー Cha No Ma

ウィーンにいながら有機緑茶
抹茶ラテ・スムージーを味わえる
日本茶専門店

所在地:ウィーン(オーストリア)

開業15周年を迎えた日本茶専門店

世界中の食材が揃うといわれるウィーンの最も有名な食料品市場「ナッシュマルクト」のすぐ側に位置する日本茶専門店。「Cha No Ma」は、今年で開業15周年を迎えた。日本の有名お茶どころの商品が棚いっぱいに陳列されている。近藤愛弓社長は、「開店して2年くらいは、緑茶や抹茶について知らない人が多く、懐疑的な人が多く苦労しました。当時、夏に入ったこともあって、緑茶について知ってもらおうと従業員総出で、道行く人に冷たい抹茶スムージーの試飲を頻繁に行いました」と語る。

このような努力のもと、年数を重ねるごとに、緑茶は健康に良いということが知られるようになり、健康ブームも相まって、Cha No Maには、美味しい日本茶を求めて多くのオーストリア人が来店するようになった。今では、普通のカフェやスーパーでもグリーンティ風味のドリンク、グリーンティ・ラテなどが置かれるようになった。

豊富な茶葉と茶器、売れ筋は煎茶と抹茶

店内には緑茶・抹茶や茶器などが多数陳列されている。顧客は90%が地元オーストリア人で、地元在住の日本人は少ない。煎茶はすべて日本産で、比較的、値の張るものを買い求める客と、リーズナブルな価格帯ものを選ぶ客に分かれるという。ただし、緑茶の淹れ方については、オーストリアでは、大きなポットで、長時間ろうそくなどで温めながら飲む人が多いため、同店では美味しい緑茶の飲み方のアドバイスを行っているという。抹茶は総じて高価格帯の商品であるが、焼き菓子やスムージーなどに使うために手ごろな価格帯の商品も取り扱っている。

有機栽培にこだわり

オーストリア人の有機食品への関心と需要は、欧州内でもかなり高いため、有機栽培のお茶を求める客も少なくない。近藤社長は、「開店当時から有機の緑茶にはこだわってきましたが、有機栽培の緑茶は美味しくないと、ほとんどの専門家から指摘がありました。実際、味は化学肥料を使うよりも落ちるかもしれませんが、有機の方が身体によいという信念で商品を取り扱ってきました」と述べた。「有機栽培の緑茶を日本から輸入するには、EU独自の有機認証を必要とするなどハードルが高く、コストも商品に跳ね返ってきますが、お客様には丁寧に説明して納得していただいています」。

喫茶コーナーでは抹茶ラテが人気

和風の落ち着いたインテリアの喫茶コーナーでは、煎茶のほか、抹茶ラテ、抹茶スムージーが人気商品で、若い地元の学生さんが好んで選ぶという。抹茶茶碗でいただく抹茶は5種類から選ぶことができ、玉露や煎茶も数種類、抹茶ジェラート、ヴィーガン用の抹茶アイスなどメニューが豊富だ。毎日、同店のスタッフが店内のキッチンで自家製のおにぎりや大福もちを作る。おにぎりは、十数種類あり、選ぶのに迷う。

今後の展望について、リニューアルについても考えているが、しばらく閉店する必要があるので、お客様のことを考えると思案中という。近藤社長は、「コロナ渦ということもあり、現在は持ち帰りのみの営業ですが、近い将来お客様にくつろいでいただけるような店に戻したいと思います。」と述べた。

Cha No Ma(茶の間)
Faulmanngasse 7, 1040 Wien,
+43- 1- 5879406
tee@chanoma.at
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