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日本産食材サポーター店インタビュー オートレ・キョウヤ(AUTRE KYO YA)

目に見えないところで高品質の日本食材を使い洗練した味を実現

所在地:ニューヨーク(米国)

フレンチの技法で「和」を料理

マンハッタンのイーストビレッジにある和風フレンチのレストラン。同エリアはニューヨーク大学に近く、若い地元民の往来が多い。東京でいうと渋谷の裏通りや下北沢に似た雰囲気があり、1970年代から和食店、ラーメン店、日本食材店が多く集まる場所として認知されている。オートレ・キョウヤは、同じくイーストビレッジで人気を博している本格和食店・響屋(きょうや)の姉妹店として2016年にオープンした。目指す方向は、和の食材や技法を駆使したフランス料理。開店以来料理長を務める古川修士シェフは、東京や本場パリの高級店で腕を振るってきた華麗なる前歴の持ち主。「ニューヨークはフランスに比べて新しいものの受け皿が大きいので面白い」と気概を見せる。

日本産品は信頼度が高い

和の食材の入手に関してニューヨークはパリ以上に条件が整っている、と古川シェフは感じている。魚では日本産の甘ダイや北海道産のウニ(夏季限定)、肉では和牛などを使うこともあるが、主食材よりむしろ調味料や付け合わせでのメード・イン・ジャパンの活躍が大きい。「和の食材は繊細な部分があるので、他の材料や味付けとぶつからず、かつ負けないようバランスに気を配っています。全ての料理に和の味わいを入れると無理が生じるので、要所要所でその持ち味を生かすように取り入れています」と古川シェフ。

「日本風」に惹かれて来る客が多く、サービス時に日本の食材や技法を使っていることを説明すると非常に喜ばれるそうだ。ニューヨークに限らず今、アメリカではグルメ志向と並んで食の安全に対する意識が高く、食材の生産地の情報提供は高級レストランでは常識となっている。その点、同店では日本産品の使用を前面に掲げており、それが店の評価にも大いに反映されていると言えよう。人気メニューのレシピを見ると、同店における日本食材の効果的な利用法がよく分かる。

フランスと日本のバランス

例えば「 ヒラメの刺身クルード風」では、主材料のヒラメを、北海道産の昆布だしで2〜3時間浅く締めたものに、同じ昆布だしとみりん、しょうゆ(いずれも日本製)に漬け込んだイクラを添え、日本から直輸入のミョウガで辛味をプラス。そしてレモンビネグレット、ワケギ、ポメロ(かんきつ類)の果肉をあしらう爽やかな夏向きの一品だが、仕上げに日本産のワカメを油で軽く揚げたチップを散らし、食感の変化を作っている。「レモンの酸味とミョウガ独特のエッジの効いた辛味のなかで、ヒラメのうま味を引き出すために昆布だしや和風の潮の香を隠し味で仕込んでみました」と古川シェフ。

また、シンプルに「オクトパス」と名付けられた一品は、その名の通りタコが主役だが、素材をたたいて茹でて柔らかくした後、一旦、日本産のチップを用いて薫製にする。そしてその蒸し汁の中で1〜2日寝かして準備したものを、オーダーが入ると衣をつけて油で揚げ、さらにその後にグリルするという極めて手間の掛かった料理だが、仕上げにあしらうフォームがまた凝っている。薫製ダコの味わいにマッチするよう焦がしバターに香りづけの薫製しょうゆ(長野県産)を合わせ、北海道産の昆布だしでそれを伸ばし、泡立てて作るのだ。「試行錯誤の末に生まれた当店のオリジナル料理ですが、やはり、基本はフレンチの考え方によるものです。和の素材やテクニックは料理を最大限おいしくするためにツイストとして利用しています」。

夢の日本食材ヒュウガナツ

料理でも世界の最先端をゆくニューヨークでは、今や「和食」「中華」「西洋料理」という壁が消えつつある。「肩肘張らずに気軽にこうした料理を楽しんでもらいたい」と語る古川シェフが、将来的に使ってみたい日本食材は、「ヒュウガナツ」。この宮崎産の珍しいかんきつ類を、デザートメニューにぜひ取り入れたいとのこと。「表皮の下の白い部分が厚いのが特徴のミカンですが、そこがものすごくおいしいんです。ニューヨーカーがまだ見知らぬ日本の味を、他の人にはできない方法で、紹介したい」と意欲的な古川シェフ。今後がますます楽しみだ。

オートレ・キョウヤ
10 Stuyvesant St, New York, NY 10003
(212) 598-0454
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