3月の輸出額、前年同月比4.2%減、輸入額は12.8%減

(インドネシア)

ジャカルタ発

2024年05月09日

インドネシア中央統計庁(BPS)が4月22日に発表した輸出入のデータによると、3月の輸出額は前年同月比4.2%減の224億3,420万ドル、輸入額は12.8%減の179億6,110万ドルだった。前月比では輸出額は16.4%増、輸入額は2.6%減だった。貿易収支は44億7,310万ドルの貿易黒字となり、47カ月連続で黒字を維持した。第1四半期(1~3月)の累計は、輸出額が前年同期比7.2%減の622億200万ドル、輸入額が0.1%減の548億9,580万ドルと、いずれも前年同期を下回った(添付資料表参照)。

3月の輸出の内訳をみると、石油・ガスが前年同月比4.0%減の12億8,530万ドル、非石油・ガスが4.2%減の211億4,890万ドルだった。輸出全体の9割超を占める非石油・ガスの内訳をみると、鉱物性燃料が前年同月比26.6%減の33億3,900万ドル、鉄鋼が7.2%減の21億2,890万ドル、動植物性油脂が7.4%減の20億4,300万ドルの順となった。

輸入では、石油・ガスが前年同月比10.3%増の33億2,650万ドルだった一方、非石油・ガスは16.7%減の146億3,460万ドルだった。非石油・ガスの内訳をみると、機械類・輸送用機器が前年同月比13.9%減の22億7,930万ドル、電気機器が11.1%減の22億7,810万ドルだった。

3月の非石油・ガスの相手国別の輸出額は、中国が47億4,620万ドル(前年同月比16.3%減)、米国21億9,050万ドル(11.3%増)、インド17億7,990万ドル(4.7%増)だった。第1四半期の国別輸出額でも、中国向け輸出額は前年同期比16.2%減(133億5,900万ドル)だった。相手国別の輸入額は、中国が45億7,300万ドル(前年同月比19.5%減)、日本10億5,770万ドル(28.8%減)、タイ8億2,940万ドル(26.2%減)と続いた。相手国別の貿易収支をみると、米国との貿易収支が15億350万ドルと最大の黒字で、次いでインドが14億3,330万ドルの黒字だった。一方、タイとの貿易収支が3億8,490万ドルの赤字だった。

財務省財政政策庁(BKF)のフェブリオ・カチャリブ長官は「インドネシア政府は、世界経済の減速や、イラン・イスラエル紛争を含む地政学的状況が輸出に与える影響を引き続き監視していく。また、天然資源の下流化(注)や輸出品目の競争力強化、主要貿易相手国を多様化するなどの対策を講じていく」と述べた(「コンタン」4月23 日)。

(注)川下分野への産業基盤の裾野拡大、産業全体の高付加価値化

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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