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緊急特集:東日本大震災の国際ビジネスへの影響

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日本からの輸入食品に新基準等を導入(タイ)

2011年4月12日 バンコク事務所発

保健省食品医薬品局(FDA)は4月11日、放射性物質に汚染された食品に関する新基準と、放射性物質による汚染の可能性がある食品の輸入条件に関する保健省令をそれぞれ官報告示した。これらの保健省令は翌4月12日より施行されている。福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉の12都県で生産された食品の輸入に際しては、食品の種類、生産地のほか、放射性物質の量が明記された書類の提出が求められる。

<食品中のヨウ素131、セシウム134および137の量で汚染を判断>
今回施行された保健省告示「放射性物質汚染食品の基準」(注1)では、放射能汚染を受けた食品の規制にあたり、これまで食品の汚染の判断に用いてきたセシウム137のみならずセシウム134とヨウ素131も加え、これら放射性物質の検出量が以下の基準値を超えないことと定めることになった。
(1)ヨウ素131:100ベクレル/kgもしくはリットル
(2)セシウム134とセシウム137の合計:500ベクレル/kgもしくはリットル

今回の新告示の施行を受け、86年のチェルノブイリ原子力発電所の事故以来、食品中の放射性物質検査の根拠となってきた保健省告示第102号「放射能汚染を受けた食品に関して」およびその改正告示第116号は廃止されることになった。

<輸入される食品の生産県により異なる必要書類>
上記告示と同時に施行された保健省告示「放射性物質汚染の可能性がある食品の輸入条件」(注2)は、日本で起きた放射性物質の流出による放射性物質に汚染された食品の輸入を監視することを目的としたものであり、輸入の際、輸入港のFDA事務所に提出が求められる必要書類の種類は、輸入される食品の生産県により異なっている。

具体的には、福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉の12都県で生産された全ての食品については、食品の種類、放射性物質の量、生産地が明記された書類の提出が求められる。

また、同告示では、これら必要書類の発出機関について、(1)所管する日本政府機関、(2)所管する日本政府機関から認可を受けた他の機関、(3)政府の分析機関、(4)政府から認証を受けた分析機関、(5)国際的な標準に従った分析能力を持つと認証を受けた分析機関と定められている。

上記以外の道府県で生産された全ての食品については、当該食品を栽培、飼育(養殖)もしくは生産されたとする、日本政府機関が発行した証明書の提出が求められる。

これらの告示については、官報告示の翌日というスピード施行となったため、既に日本から出荷されて食品については、輸入に必要な書類の準備が間に合わないケースが想定される。

これについて、FDA輸出入検査課のタネート食品専門官は、放射性物質検査については、荷がタイに到着してからタイの分析機関において実施することも可能(経費は輸入業者負担で1検体当たり1,605バーツ)であり、検査終了後は通関が可能としている。また、原産地証明書についても、日本からFAX等で送付してもらえるのであればそれで構わないとしている。

今回、放射性物質に汚染された食品に関する基準と、放射性物質による汚染の可能性がある食品の輸入条件が新たに導入されたことで、日本からタイへの食品の輸入は新局面を迎えることになった。日本からタイへ食品を輸出する場合は必要書類の準備などに細心の注意が必要である。

注1)
保健省告示「放射性物質に汚染された食品の基準に関して」PDF(127KB)(日本語仮訳)
ประกาศกระทรวงสาธารณสุข เรื่อง มาตรฐานอาหารที่ปนเปื้อนสารกัมมันตรังสีPDF他のサイトへ(原文、タイ語)を仮訳。

注2)
保健省告示「放射性物質の汚染リスクを有する食品輸入条件の規定に関して」PDF(130KB)(日本語仮訳)
ประกาศกระทรวงสาธารณสุข เรื่อง กำหนดเงื่อนไขการนำเข้าอาหารที่มีความเสี่ยงจากการปนเปื้อนสารกัมมันตรังสีPDF他のサイトへ(原文、タイ語)

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