skip to contents.

国・地域別情報(J-FILE):ジェトロが国内外のネットワークを駆使して収集した各国のビジネス情報をご提供しています。

貿易・投資相談Q&A

基本的な貿易制度に関するQ&A

仲介貿易(三国間貿易)における留意点

Q. 日本に所在するA社は、C国バイヤーからB国製造業者の製品を受注し、B国からC国に直接輸送します。商品代金は、C国バイヤーがA社に開設する信用状で決済されます。このような形態で貿易を行う上での留意点と対応策について教えてください。
A.

I. 仲介貿易(三国間貿易)
今回のケースのような貿易形態を仲介貿易といいます。仲介貿易は、外国為替及び外国貿易法(以下、「外為法」)第25条第1項第2号において「外国相互間の貨物の移動を伴う貨物の売買に関する取引」と定義されています。このように法律用語では「仲介貿易」が使われますが、通常の国際ビジネスでは「三国間貿易」という言い方もよく使われます。


II. 仲介貿易に関わる法的規制
わが国では、仲介貿易を行うことは原則自由です。ただし、対象貨物および仕向国が、外為法に基づく輸出貿易管理令(以下「輸出令」)別表第1に掲げる貨物および国・地域である場合は、事前に経済産業大臣の許可を得る必要があります。
国際連合安全保障理事会決議第1540号(2004年4月採択)において、大量破壊兵器等の不拡散の観点から、「仲介貿易取引」や「積替再輸出」(外国から到着した貨物を港湾や空港で積み替えた上で、第三国に輸出する形態)について、適切に管理することが義務付けられました。これを踏まえ、わが国では、2007年6月より、輸出令および外国為替令(以下「外為令」)の改正で、仲介貿易取引および積み替えの規制が強化されました。仲介貿易取引規制の強化については、輸出管理徹底国(ホワイト国)以外の仲介貿易について、キャッチオール規制の客観要件およびインフォーム要件に該当する場合は、経済産業大臣の許可が必要となりました(外為令第17条第2項)。また、2006年10月には、北朝鮮から第三国への仲介貿易取引を禁止する措置が発動されています。
さらに、この仲介貿易取引の規制の対象となる取引が従来、「売買」に関するもののみとなっていましたが、2009年11月施行の外為法改正で、貨物の「貸借」や「贈与」も含まれるようになりました(外為法第25条第4項、外為令第17条第3項)。


III. 仲介貿易における留意点
一般の貿易取引では、確実かつ円滑に商品の代金を回収することが重要ですが、仲介貿易では、一層の留意が必要となります。
今回の場合、信用状取引ということですが、A社は、C国バイヤーが開設した信用状条件に従って、B国において船積みを履行します。その上で、信用状条件で要求されている船積み書類を取りそろえ、信用状の期限内に日本の銀行に呈示して買取りを依頼しなければなりません。信用状条件として要求される書類の中には、A社にて準備できるインボイスやパッキングリストのような書類もありますが、船積み地であるB国から取り寄せなければならない、船荷証券(B/L)や原産地証明書などの書類もあります。このとき、B国で発行された船荷証券や原産地証明書の書き替えが必要となるケースが発生します。このような場合は、船荷証券については船会社に、原産地証明書については商工会議所にご相談ください。
以上のことから、日本A社は、信用状条件に従った書類が、信用状の期限内に完全に準備できるように十分な事前調整が必要です。
C社との売買契約では、船積み期日をできるだけ長期間に設定しておき、十分余裕のある信用状を開設してもらうことが大切です。一方、A社とB社との決済条件も信用状取引になっていると、船積み書類の到着が遅れがちになるため、送金決済などとして、船積書類をB社から直接A社に送付してもらうようにしておくのも一策です。
このほか、仲介貿易を行う上でのリスク回避策として、貿易保険の付保が考えられます。独立行政法人日本貿易保険(NEXI)が扱う保険商品のうち「貿易一般保険」では、仲介貿易が対象として含まれています。詳細についてはNEXIにご相談下さい。

 


関係法令
外国為替及び外国貿易法

 


調査時点:2012/01

記事番号:J-120104

関連情報
貿易・投資相談Q&A

印刷このページの上へ