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貿易・投資相談Q&A

商品ごとの輸入手続き : 動物・植物性生産品、食料・飲料等

乳製品の輸入手続き

Q. 乳製品の輸入手続きについて教えてください。
A.

I. 関税分類番号(HSコード)

生クリーム(HS0401)
ヨーグルト(HS0403.10)
バター(HS0405.10)
チーズ(HS0406)
乳糖(HS1702.11、1702.19)
チョコレート(HS1806)
ミルクの調製品(HS1901)
コーヒー、ミルクティー(HS2101)
アイスクリーム(HS2105)
乳脂肪分を含むその他の調製食料品(HS2106)

乳製品のHSコードは性状・用途により、多岐にわたります。詳細は、税関相談官室に事前教示を受けることをお勧めします。


II. 輸入時の規制
1. 関税定率法/関税暫定措置法
関税割当は農林水産省が毎年の輸入割当数量(一次税率)を定めて、輸入者の申請に応じて輸入枠を割当て、この枠を超えて輸入される場合に高関税(二次税率)を適用することで国内生産者保護を図る制度です。関税割当による一次税率の適用を受けるには、輸入前に関税割当申請手続きが必要です。

以下の乳製品は関税割当品目です。ただし、バターなど特定用途向けに限定されているものもあります。

  1. ナチュラルチーズ(HS0406.10、0406.40、0406.90)
  2. 学校等給食用以外の脱脂粉乳粉状、粒状その他の固形状のミルクおよびクリーム(濃縮、乾燥、または砂糖その他の甘味料を加えたものに限る(HS0402.10、0402.21、0402.29)
  3. 学校等給食用脱脂粉乳(HS0402.10、0402.21)
  4. 無糖れん乳ミルクおよびクリーム(濃縮または乾燥をしたものに限るもの)(HS0402.91)
  5. 無機質濃縮ホエイ(HS0404.10)
  6. 配合飼料用ホエイおよび調製ホエイ(HS0404.10)
  7. 乳幼児用調製粉乳用ホエイ(HS0404.10、0404.90)
  8. バターおよびバターオイルミルクから得たバターその他の油脂(HS0405.10、0405.90)
    チーズおよびカードのうちプロセスチーズの原料として使用するもの(HS0406.10、0406.40、0406.90)
  9. その他の乳製品(0401.10、0401.20、0401.30、0403.10、0403.90、0404.90、1806.20、1806.90、1901.10、1901.20、1901.90、2101.12、2101.20、2106.10、2106.90)


2. 加工原料乳生産者補給金等暫定措置法
A. 輸入方式
同法で定める指定乳製品等(バター、脱脂粉乳、ホエイ・調整ホエイ、デイリースプレッド、バターオイル)の輸入は、独立行政法人農畜産業振興機構(alic)が一元管理しています。輸入方式には以下2種があります。

  1. カレントアクセス輸入
    ガット・ウルグアイ・ラウンド農業交渉に基づき、alicが指定輸入業者に委託し、毎年定めた数量を輸入し、農林水産大臣が指示する方針を実施し、価格高騰時の売渡し(競争入札)を行う輸入方式
  2. 一般輸入
    一般的な輸入による買入れ・売戻し


本項ではb.一般輸入を説明します。

 B. 一般輸入の手続き
指定乳製品を一般輸入しようとする輸入者は、alicに、輸入申告日の前日までに、以下の手続きを行う必要があります。

  1. 輸入者登録(所定様式による)
  2. 売渡・買戻申込書の提出(輸入申告書またはNACCS入力控の写し等の関係書類を添付)
  3. 担保の提供(alic口座へ担保金の振込等)
  4. alicから承諾書の発行後、税関へ輸入通関の手続き
  5. 許可日から7日以内に輸入許可通知書をalicへ送付(ファックス)alicから「売買差額納付通知書」が発行され、指定期限までに売買差額を納付すると担保が返還されます。 

 
3. 食品衛生法/乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)
乳製品に独自に適用される食品規格基準で、成分規格、製造・調理・保存基準、器具・容器包装の原材料規格等への適合が必要です。

販売目的で輸入する場合、厚生労働省検疫所食品等輸入届出受付窓口に「食品等輸入届出書」と必要書類(原材料、成分または製造工程等に関する説明書、衛生証明書(必要に応じて)、試験成績書(必要に応じて))を届け出る必要があります。

審査の結果、規格基準や安全性の確認が必要と判断されたものには検査が実施されます。審査・検査で同法上問題がなければ、税関への輸入申告時に通関書類とともに、検疫所から発行される「食品等輸入届出済証」を提出します。不適格と判断されたものは輸入できないため、輸入者は積戻し・廃棄等の措置を取ります。

その他、以下の留意事項があります。

a. 食品添加物の規制
日本で認められていない食品添加物や使用基準の定めがある物質が使用されている場合があります。例えば過去に以下のような違反例があります。

  1. アイスミルク:アゾルビン(着色料)、ソルビン酸カルシウム(保存料)の含有
  2. ナチュラルチーズ:ソルビン酸カルシウム(保存料)、ナタマイシン(保存料)、ヘキサメチレンテトラミン(保存料)、三二酸化鉄(着色料)、酢酸ビニル樹脂(皮膜剤)
  3. ホエイパウダー:ポリソルベート(乳化剤)の含有
  4. ラクトアイス:ソルビン酸カリウム(保存料)の対象外使用など


b. 残留農薬基準(ポジティブリスト制度)
c. 原産国表示
容器包装入り食品は、同法に基づく表示義務のほか「JAS法に基づく品質表示基準」に従って一括表示を行う必要があります。輸入品には原産地(国)表示が義務付けられています。
乳製品の場合は「乳を原材料とする加工食品に係る表示の基準(2001年3月15日付、告示第71号)」が定められています。
d. アレルギー表示
アレルギー物質の表示制度において、乳は特定原材料に指定されており、これらを含む加工食品には表示が義務付けられています。


III. 販売時の規制
1. 食品表示法
現在は食品表示については、以下3つの法律で定められていますが、2013年6月28日に「食品表示法」が公布され2年以内に施行される予定です。
A. 食品衛生法
添加物やアレルギーなど安全性に関する表示
B. 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
原材料や内容量など品質についての表示
C. 健康増進法
エネルギーや炭水化物など健康に影響する栄養成分表示


「食品表示法」の詳細については文末の関係機関、消費者庁「食品表示一元化情報」を参照ください。

2. 景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)/公正競争規約
過大な景品付販売や消費者に誤認されるおそれのある誇大・虚偽表示等が禁止されています。また、乳製品関係では以下の業界団体が公正競争規約を定めています。

  1. 全国飲用牛乳公正取引協議会(表示)
  2. はっ酵乳、乳酸菌飲料公正取引協議会(表示)
  3. 殺菌乳酸菌飲料公正取引協議会(表示)
  4. チーズ公正取引協議会(表示)
  5. アイスクリーム類及び氷菓公正取引協議会(景品・表示)


3. 健康増進法
栄養成分または熱量に関する表示を行う場合は同法の「栄養表示基準」に従うことが義務付けられています。


4. 資源有効利用法/容器包装リサイクル法
ガラス瓶、ペットボトル、紙製容器、プラスチック容器、スチール缶、アルミ缶等は分別回収促進のための材料識別表示が義務付けられており、特定事業者(輸入業者を含む)は容器廃棄物の再商品化が義務付けられています。
 

 

関係機関
税関:
輸出入通関手続や税番・税率等に関するお問い合わせ 他のサイトへ   
1202 関税分類の事前教示制度について(カスタムスアンサー) 他のサイトへ   
独立行政法人 農畜産業振興機構(alic) 他のサイトへ   
一般輸入に係る指定乳製品等の買入れ・売戻し等 他のサイトへ   
農林水産省:
関税割当に関する情報 他のサイトへ
食品表示とJAS規格 他のサイトへ
有機食品の検査認証制度 他のサイトへ
有機登録認定機関一覧 他のサイトへ
消費者庁:
品質表示基準一覧 他のサイトへ
食品表示一元化情報 他のサイトへ
アレルギー表示に関する情報 他のサイトへ
食品表示 他のサイトへ
厚生労働省:
食品等の輸入届出の手続の流れ 他のサイトへ
食品衛生法に基づく輸入手続きについて 他のサイトへ
食品添加物 他のサイトへ
経済産業省:
資源有効利用促進法 他のサイトへ   

 


参考資料・情報
日本食品化学研究振興財団:
残留農薬等ポジティブリスト制度について(食品に残留する農薬、飼料添加物及び動物用医薬品の限度量) 他のサイトへ
一般社団法人 全国公正取引協議会連合会 他のサイトへ  

 

 
調査時点:2013/12

 

記事番号:M-011012

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