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貿易・投資相談Q&A

商品ごとの輸入手続き : 動物・植物性生産品、食料・飲料等

水産物全般の輸入手続き

Q. 水産物の輸入手続きについて教えてください。
A.

I. 関税分類番号(HSコード)
水産物(HS第3類)
調製品(HS16類)
性状によりHSコードは多岐にわたります。詳細は税関相談官室に照会されることをお勧めします。
一部の水産物は輸入許可(割当・承認・確認)が必要な品目があります。また、中国産のかに、さけ、さば、うなぎ、たこ、貝類等は、特恵関税の適用除外措置を受けています。

 

II. 輸入時の規制
1. 外国為替及び外国貿易法(外為法)/輸入貿易管理令
水産物のなかには同法令に基づく規制を受ける品目があります。なお、外為法上の北朝鮮に係る対応措置(平成18年4月より)は継続されており、北朝鮮を原産地または船積地域とするいかなる貨物の輸入も禁止されています。

A. 輸入割当品目(IQ品目)
輸入割当(IQ)品目の輸入に際しては、事前に経済産業省(貿易経済協力局貿易管理部農水産室)に輸入割当を申請し、割当証明書の発給を受ける必要があります。
輸入貿易管理令に基づく輸入割当を受けるものとして公表された品目のうち水産物関係は輸入公表一の第1のとおりです。これらは品目ごとに原則年1回の輸入発表(申請手続き等の発表)が行われ、輸入承認を取得した者のみが輸入できます。

【対象水産物】

  1. ニシン、タラ、ブリ、サバ、イワシ、アジ、サンマ:(生きているもの)(HS0301.99-2)
  2. ニシン、タラおよびその卵、ブリ、サバ、イワシ、アジおよびサンマ(生鮮または冷蔵したもの)(HS0302)
  3. ニシン、タラおよびその卵、ブリ、サバ、イワシ、アジおよびサンマ(冷凍したもの)(HS0303)
  4. ニシン、タラ、ブリ、サバ、イワシ、アジおよびサンマのフィレその他の魚肉(HS0304)
  5. 乾燥し、塩蔵し、または塩水付けしたニシン、タラ、ブリ、サバ、イワシ、アジおよびサンマならびにそれらの魚種のフィッシュミール、タラの卵ならびに煮干し(HS0305)
  6. 帆立貝、貝柱、いか(HS0307)
  7. 長方形(正方形を含む)の紙状に抄製した食用の海草で、一枚の面積が430平方センチメートル以下のもの(HS1212.21.1)
  8. あまのり属の食用の海草およびこれを交えた食用の海草(関税率表第HS1212・21.1に掲げるものを除く)(HS1212.21.2)
  9. その他の食用の海草(HS1212.21.3)
  10. 海草の調製食料品(HS2106.90.2-(2))

水産物IQ品目や割当方式により、申請資格、申請時期、数量等が異なりますので、各水産物IQの輸入発表およびジェトロ貿易・投資相談Q&A「 輸入割当品目(IQ)水産物の輸入手続き 」を参照ください。
 

B. 二号承認品目
輸入公表の二の表の第1に掲げる地域を原産地または船積地域とする特定の貨物を輸入する場合、貨物を輸入する前に経済産業省による輸入承認(2号承認)を受ける手続きが必要です。

【対象水産物】

  1. 鯨、同調製品
  2. クロマグロ(大西洋または地中海において畜養された生鮮・冷蔵のもの)
  3. ミナミマグロ(生鮮・冷蔵のもの。一部の原産地を除く)
  4. サケ/マス、同調製品
  5. 本邦の区域に属さない海面を船積地域とする、海棲哺乳動物およびその調製品/魚、甲殻類その他の水棲動物およびこれらの調製品/魚、甲殻類、軟体動物の動物性生産品/海草およびその調製品
     

C. 事前確認品目
輸入公表の三で定められた対象品目を輸入する場合、貨物を輸入する前に経済産業省による確認書の交付を受ける手続きが必要です。

【対象水産物】

  1. 冷凍の、クロマグロ、ミナミマグロ、メバチマグロ、メカジキ
  2. まぐろ(上記を除く)、かじき(メカジキを除く)を船舶により輸入する場合(生鮮・冷蔵・冷凍のもの)
  3. めろ
     

D. 通関時確認品目
輸入公表の三で定められた対象品目を輸入する場合、通関時に統計証明書などの必要書類を提出して税関による確認を受ける必要があります。

【対象水産物】

  1. クロマグロ(生鮮・冷蔵)
  2. ミナミマグロ(生鮮・冷蔵)
  3. メカジキ(生鮮・冷蔵)

マグロについてはジェトロ貿易・投資相談Q&A「 まぐろの輸入手続き 」を参照ください。


E. ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)
その他、輸入公表の三が定めるとおり、同条約に該当する種目の輸入は、同付属書(I~III)のレベルにより所定の手続きが必要です。ワシントン条約については、ジェトロ貿易・投資相談Q&A「 ワシントン条約に基づく輸出入規制 」を参照ください。


F. 水産資源保護法
わが国の水産業などに大きな被害をもたらすおそれのある水産動物の疾病(輸入防疫対象疾病)を防ぐため、それら疾病にかかる恐れのある水産動物(生きているもの)を輸入する場合は輸入許可が必要です。

【対象水産動物(輸入防疫対象疾病)】

  1. こい(コイ春ウイルス血症、コイヘルペスウイルス病)
  2. きんぎょその他のふな属魚類、はくれん、こくれん、そうぎょ、あおうお(コイ春ウイルス血症)
  3. さけ科魚類の発眼卵および稚魚(ウイルス性出血性敗血症、流行性造血器壊死症、ピシリケッチア症、レッドマウス病)
  4. くるまえび属のえび類の稚えび(イエローヘッド病、伝染性皮下造血器壊死症、タウラ症候群、バキュロウイルス・ペナエイ感染症、モノドン型バキュロウイルス感染症)


2. 食品衛生法
A. 規制内容
食品の輸入にあたっては同法の規制を受けます。厚生省告示第370号「食品、添加物等の規格基準」に適合しないものは輸入できません。

【参考】食品衛生法に基づく食品・食品添加物等の規格基準(抄)  

このなかで、食品一般の規格基準に加えて、水産物および同加工品関係では以下の品目にそれぞれ食品別規格(成分規格、製造・保存基準など)の定めがあります。

  1. 鯨肉製品
  2. 魚肉ねり製
  3. いくら/すじこ/たらこ
  4. ゆでだこ
  5. ゆでがに
  6. 生食用鮮魚介類
  7. 生食用かき
  8. 冷凍食品


また、輸入時は農薬残留基準(農薬の各食品中の残留量の限度)に留意します。
これは食品衛生法に基づく厚生省告示第370号「食品、添加物等の規格基準」で規定されています(残留農薬等に関するポジティブリスト制度)。
なお、ポジティブリストになく基準が設定されていない添加物等が許容される一定量は0.01ppm以下です。
例えば過去の違反事例として、中国産ハモ(トリフルラリン)、中国産チュウゴクモズクガニ(フラゾリドン)、韓国産シジミ(エンドスルフィン)、カナダ産ロブスター(麻痺性貝毒)などに輸入届出ごとの全ロットについて同法第26条3項に基づく検査命令(成分規格や残留薬剤等)が出されたことがあります。
ベトナム産水産食品の輸入届出についても、同様に検査命令が平成25年に実施されています。

 

B. 基本的な手続き
販売目的で輸入する場合、厚生労働省検疫所食品等輸入届出受付窓口に「食品等輸入届出書」と必要書類(原材料、成分または製造工程等に関する説明書、衛生証明書(必要に応じて)、試験成績書(必要に応じて))を届け出る必要があります。
審査の結果、規格基準や安全性の確認が必要と判断されたものには検査が実施されます。審査・検査で同法上問題がなければ、税関への輸入申告時に通関書類とともに、検疫所から発行される「食品等輸入届出済証」を提出します。不適格と判断されたものは輸入できないため、輸入者は積戻し・廃棄等の措置を取ります。

なお、販売時にはアレルギー物質を含む食品表示制度の対象となる品目もあり、注意を要します。詳細はジェトロ貿易・投資相談Q&A「 アレルギー表示 」を参照ください。

  1. 特定原材料(表示を義務付けられているもの): エビ、カニ
  2. 準特定原材料(表示を奨励されているもの): アワビ、イカ、イクラ、サケ、サバ
     

III. 販売時の規制
1. 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
国内販売時は、JAS法に基づく品質表示基準に従って一括表示を行う必要があります。輸入品には原産地(国)表示が義務付けられています。生鮮品は「生鮮食品品質表示基準」、加工品は「加工食品品質表示基準」、冷凍品は「野菜冷凍食品品質表示基準」など、関連する品質表示基準の確認が必要です。その他、以下の水産物加工品は、個別品質表示基準が定められています。詳細は、文末の消費者庁ウェブサイト「品質表示基準一覧」を参照ください。

  1. うに加工品
  2. うにあえもの
  3. 乾燥わかめ
  4. 塩蔵わかめ
  5. 削りぶし
  6. 煮干魚類
  7. うなぎ加工品

削りぶしとうなぎ加工品については特に厳格な原料原産地表示の義務付けを要求している品質表示基準もあります。
またJAS規格(任意)があるのは、水産物缶詰及び瓶詰のほか削りぶしと煮干魚類となっており、適合承認を受ければJASマークを表示できます。 なお、輸入品には原産地(国)表示が義務付けられており、食品の産地偽装に対する直罰規定が設けられています(改正JAS法(2009年5月))。

 

2. 食品表示法
現在は食品表示については、以下3つの法律で定められていますが、2013年6月28日に「食品表示法」が公布され2年以内に施行される予定です。
A. 食品衛生法
添加物やアレルギーなど安全性に関する表示
B. 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
原材料や内容量など品質についての表示
C. 健康増進法
エネルギーや炭水化物など健康に影響する栄養成分表示

「食品表示法」の詳細については文末の関係機関、消費者庁「食品表示一元化情報」を参照ください。
 

 

関係機関
税関:
税関手続きや税番、税率に関する問い合わせ(税関相談窓口)  他のサイトへ   
特恵関税の適用除外措置(財務省 関税局 関税課) 他のサイトへ
経済産業省:
外国為替及び外国貿易法(外為法)輸入貿易管理令 他のサイトへ
経済産業省貿易経済協力局貿易管理部 貿易審査課農水産室 03-3501-0532(直通)
輸入申請 他のサイトへ   
厚生労働省:
食品等の輸入届出の手続の流れ 他のサイトへ
食品衛生法に基づく輸入手続き 他のサイトへ   
食品添加物 他のサイトへ   

農林水産省:
食品表示とJAS規格(表示規格課)ml 他のサイトへ   
水産資源保護法に基づく水産輸入防疫(動物検疫所)    他のサイトへ    
輸入許可申請手続きの流れ 他のサイトへ   
消費者庁:
品質表示基準一覧 他のサイトへ
食品表示一元化情報 他のサイトへ
アレルギー物質を含む加工食品の表示ハンドブック 他のサイトへ  

 

 

参考資料・情報
日本食品化学研究振興財団:
残留農薬等ポジティブリスト制度 他のサイトへ   
ワシントン条約(経済産業省 貿易経済協力局農水産室) 他のサイトへ   

 

 

調査時点:2013/10

記事番号:M-010913

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