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貿易・投資相談Q&A

商品ごとの輸入手続き : 動物・植物性生産品、食料・飲料等

バターの輸入手続き

Q. バターの輸入手続きについて教えてください。
A.

バターの輸入にあたっては「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法」に基づく所定の手続きが必要です。また特定用途に限り関税割当があります。


I. 関税分類番号(HSコード)
バター(ミルクから得た天然バター、ホエイバターおよび還元バター。乳脂肪分80%以上95%以下、無脂乳固形分2%以下、水分16%以下のもの )(HS0405.10)
マーガリンなど油脂混合調製品(バター含有量15%以下のもの)(HS1517)
調製食用脂(HS2106)
乾燥状態のバター等の含有量(30~70%か30%以下か等)で税率が異なります。ただし、輸出国によって水分率の計算方式が異なる場合があり、乾燥状態の成分含有率に影響を与えることがあります。


II. 輸入時の規制
1. 加工原料乳生産者補給金等暫定措置法
バターなど指定乳製品の輸入は、独立行政法人 農畜産業振興機構(alic)が一元管理しています。以下2種類の輸入方式があります。

  1. 1993年のガット・ウルグアイ・ラウンド交渉における国際約束に基づき、毎年定めた数量をalicが指定輸入業者に委託して輸入し、農林水産大臣が指示する方針ならびに価格騰貴時の売渡し(競争入札)を行うカレントアクセス輸入
  2. 「一般輸入」による買入れ・売戻し制度


バターなど指定乳製品を一般輸入する輸入者は、alicに以下の手続きをする必要があります。

  1. 所定様式による輸入者登録
  2. 売渡・買戻申込書の提出(輸入申告書またはNACCS入力控の写し等の関係書類を添付)
  3. 担保の提供(alic口座への振込等)
    以上を輸入申告日の前日までに行い、alicより承諾書の発行を受け、これをもって税関へ輸入通関の手続きを行います。
  4. 輸入許可通知書を許可日7日以内にFAX
    alicより売買差額納付通知書が発行され、指定期限までに売買差額を納付すると担保が返還されます。


2. 関税定率法(第9条の二、関税割当制度)/関税暫定措置法(第8条の五第2項及び別表第1)
関税割当は、農林水産省が毎年の輸入割当数量(一次税率)を定めて、輸入者の申請に応じて輸入枠を割り当て、この枠を超えて輸入される場合に高関税(二次税率)を適用することで国内生産者保護を図る制度です。関税割当による一次税率の適用を受ける場合は、輸入前に関税割当申請手続きが必要です。
バター(HS0405)と調製食用脂(HS 2106)は関税割当品目です。ただし、バターなど指定乳製品等については特定用途向け(沖縄還元乳製造原料用、沖縄乳児等用調製粉乳製造原料用、国際線航空機機内食用、外国見本市用)に限定され、特定用途に該当しないバターは関税割当の適用外です。従って、割当を受けて輸入した指定乳製品を定められた用途以外に転用する場合は、別途、alicへの輸入前契約手続きが必要です。


また、原産国により特恵関税やEPA関税の適用を受ける場合は、輸出国の所定様式による原産地証明書と運送要件証明書(通し船荷証券の写し等)が必要です。


3. 食品衛生法/乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)
食品の規格基準関係法令のうち、乳及び乳製品に独自に適用される「乳等省令」があり、成分規格および製造方法の基準、器具または容器包装また、これら原材料の規格等に適合していなければなりません。
食品を販売目的で輸入する場合、輸入港を管轄する厚生労働省検疫所輸入食品監視担当へ「食品等輸入届出書」に必要書類(商品説明書、原材料、成分表、製造工程、保存方法等を示す資料、既に輸入実績のある場合は指定検査機関分析の成績表等)を添付して届け出る必要があります。審査・検査の後、同法上問題がなければ、届出書に「届出済」印が押捺され返却されます。

  1. 同法で認められていない食品添加物や使用基準が定められている物質の有無等には注意を要します。残留農薬基準(ポジティブリスト制度)についても規制があるため注意が必要です。
  2. 容器包装に入れられた製品は、同法に基づく表示が義務付けられています。同法のほかJAS法(農林物資の規格化および品質表示の適正化に関する法律)に基づく販売時の表示基準に従って、一括表示を行う必要があり、輸入品には原産地(国)表示が義務付けられています。さらに「乳を原材料とする加工食品に係る表示の基準(2003年3月15日付、告示第71号)」にも注意が必要です。
    また、アレルギー物質を含む加工食品についても表示の定めがあります。とくに「乳」は義務表示です。
    なお、「有機」、「オーガニック」と表示するためには、有機JAS基準に基づく登録認定機関の検査を受け、認定を受ける必要があります。
  3. これまで輸入手続きに使用されてきた先行サンプルの取り扱いについては、実際に販売・営業目的で輸入される食品等との同一性の確認が困難であること等の理由で廃止されました。
     

 

III. 販売時の規制
1. 食品表示法
現在は食品表示については、以下3つの法律で定められていますが、2013年6月28日に「食品表示法」が公布され2年以内に施行される予定です。
A. 食品衛生法
添加物やアレルギーなど安全性に関する表示
B. 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
原材料や内容量など品質についての表示
C. 健康増進法
エネルギーや炭水化物など健康に影響する栄養成分表示


「食品表示法」の詳細については文末の関係機関、消費者庁「食品表示一元化情報」を参照ください。


2. 景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)
過大な景品付販売や消費者に誤認されるおそれのある誇大・虚偽表示等が禁止されています。ちなみにバターではありませんが、マーガリンには業界自主表示規約「マーガリン類の表示に関する公正競争規約及び同施行規則」があります。

3. 健康増進法
栄養成分または熱量に関する表示を行う場合には「栄養表示基準」に従った表示が義務付けられています。また、「食品として販売に供する物に関して行なう健康保持増進効果等に関する虚偽誇大広告等の禁止及び広告等適正化のための監視指導等に関するガイドライン(2003年8月29日付厚生労働省医薬食品局長通知)」も発出されています。

4. 資源有効利用法/容器包装リサイクル法
ガラス瓶、ペットボトル、紙製容器、プラスチック容器、スチール缶、アルミ缶等は分別回収促進のための材料識別表示が義務付けられており、特定事業者(輸入業者を含む)は容器廃棄物の再商品化が義務付けられています。
 

 

参考資料・情報
独立行政法人 農畜産業振興機構 他のサイトへ
一般輸入に係る指定乳製品等の買入れ・売戻し等 他のサイトへ  
農林水産省:
関税割当(農林水産省大臣官房国際部国際経済課貿易関税チーム) 他のサイトへ  
食品表示とJAS規格 他のサイトへ    
有機食品の検査認証制度 他のサイトへ    
有機登録認定機関一覧 他のサイトへ
厚生労働省検疫所:
食品衛生法に基づく輸入手続き 他のサイトへ  
食品添加物 他のサイトへ  
日本食品化学研究振興財団:
残留農薬等ポジティブリスト制度 他のサイトへ  
消費者庁 食品表示課:
品質表示基準一覧 他のサイトへ   
食品表示に関する制度について PDF 他のサイトへ  
アレルギー表示 他のサイトへ  
健康増進法(食品表示課) 他のサイトへ  

 

 
調査時点:2013/11

 

記事番号:M-010676

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