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貿易・投資相談Q&A

日本からの輸出に関する相手国の制度など

菓子の現地輸入規則および留意点:EU向け輸出

Q. EUに菓子を輸出します。現地での輸入規制および輸出者として留意すべき事項があれば教えてください。
A.

EUでは菓子の輸入に対して原則として輸入許可等取得の必要はありません。販売許可は、加盟各国の国内規定に従います。こんにゃくを含むゼリー菓子の輸入は禁止されています。
また、欧州議会・理事会規則605/2010、同規則854/2004、欧州委員会決定2011/163/EUにより、生乳・乳製品およびハチミツの輸入が承認される第三国リストに日本は含まれていないため、日本からの生乳・乳製品・ハチミツの輸入は認められていません。


I.販売時のラベル表示、ボトルや容器の基準
1.ラベル表示
A. 表示が義務づけられる主な項目

    1. 製品の販売名
    2. 原材料のリスト
    3. 正味重量
    4. 最低賞味可能期間(微生物学的に腐敗しやすい食品の場合は消費期限)
    5. アレルゲン(アレルギー症状を起こす可能性のある成分として法に規定されているものを使用して製品に残存している場合)
    6. 保存ならびに使用の特別な条件
    7. 製造業者
    8. あるいは包装業者
    9. 域内にある販売業者の名称あるいは会社名と住所
    10. 必要に応じ、原産地あるいは製品の出荷場所の名称(記載がないと消費者が誤認するなどの恐れのある場合)
    11. 使用方法(表示しなければ仕様が困難な場合)

 

食品ラベルに利用される言語は、EUの公用語であれば複数の記載が可能です。ただし、販売国の公用語は必ず利用しなければなりません。また、食品の特徴について消費者を誤らせる表示や医学的効能をうたった表示は禁止されています。栄養表示は特定の場合を除き任意です(欧州議会・理事会指令一般食品表示指令(2000/13/EC)と食品栄養表示指令(90/496/EEC)を参照)。

 

B. 食品ラベル規則の改正
新たな食品ラベル規則「消費者に対する食品情報の提供に関する規則」(欧州議会・理事会規則1169/2011)が2011年12月13日に発効しました。重要な改正点は包装済み食品の栄養表示義務の導入、表示する文字の最低限の大きさの規定、原産国表示を義務付けるなど、消費者への情報提供を強化しています。

栄養表示義務(Mandatory nutrition declaration)の対象となる要素は、エネルギー量、脂質、飽和脂肪酸、炭水化物、たんぱく質、糖質、塩分です。この規則の適用は2014年12月13日からですが、栄養表示義務の適用は2016年12月13日からとなります。一般食品表示指令(2000/13/EC)と栄養表示指令(90/496/EEC)などは2014年12月14日をもって廃止されるので、あらかじめ対応を検討しておく必要があります。


2.容器・包装の基準
A. 包装容器サイズ
欧州議会・理事会指令(2007/45/EC)により、包装済み製品の重量あるいは容量の記載方法について、EUの基準が蒸留酒・ワインを除き加盟国の規定も含めて2009年4月に廃止されました(ただし、ミルク、バター、ドライパスタ、コーヒーは2012年10月まで、白砂糖は2013年10月まで加盟国の独自基準適用可能)、容器の大きさが完全に自由化しました。
B. 包装容器素材
欧州議会・理事会規則(EC)1935/2004により、食品に接触する包装容器の素材が、その接触する食品の組成や感覚刺激性を変化させる化学反応を引き起こさないことなど、消費者の安全を図るための基準が設けられています。
C. 包装方法
「アクテイブ」または「インテリジェント」といった包装素材製品が食品の変化を誘発する場合、上記指令に準拠することが義務付けられています。


3. 食品添加物、遺伝子組み換え食品への規制
A. 食品添加物
着色剤や甘味料、保存料、酸化防止剤、その他乳化剤・安定剤などの添加物の使用は、認可リストに掲載された食品添加物のみ使用が許可される、ポジティブリスト制度がとられています。新しい食品添加物の認可には、欧州議会・理事会規則1331/2008に基づき、欧州食品安全機関(European Food Safety Authority:EFSA)の承認が必要です。また、同規則231/2012による純度基準にも対応していなければなりません。
食品に含まれる使用可能な添加物のリスト(同規則1333/2008の付属書2)は、食品ごとに認可されている食品添加物が一覧できるようになり、2013年6月1日から適用されます(同規則1129/2011)。また、食品原料成分(ほかの添加物、酵素、香辛料や栄養素)に含まれる添加物のリスト(同規則1333/2008の付属書3)が更新されて、2011年12月2日から適用されました(同規則1130/2011)。
食品添加物をラベルに表示する場合、添加物の機能(例:着色剤)と使用された物質名(例:E 415またはXanthan gum)を表示します。
B. 遺伝子組み換え食品
EUの認可手続き、ラベル表示、製品納入のトレーサビリティ(納入者と納入先の特定を可能にすること)などについて規制があります(同規則1830/2003)。


II. 輸入通関手続き
1. 輸入通関書類
単一文書(Single document、輸出、輸入、トランジットに使用される8枚綴りの用紙)、インボイス、船荷証券


2. 規制材料を使用していない菓子類
一般の非規制品と同様の輸入通関手続きとなります。通関上では、C88フォーム(The Single Administrative Document)、貿易業者参照番号(Traders Unique Reference Number)、通関手続きコード(Customs Procedure Code)なども必要となります。通関手続きに関しては、文末に記載の英国国際運送協会から通関業者の紹介を受けて、通関代行を委託することも可能です。


3. 規制材料などを含む菓子類
まず、輸入する食品が輸入ライセンスの対象品目か否かを確認する必要があります。環境・食料・農村地域省(Department for Environment, Food and Rural Affairs: DEFRA)所管の農村地域支出庁(Rural Payment Agency:RPA)の下記ウェブサイト内「Checking Import and Export Licence Requirements」を参照して食品のHS番号によりRPAに照会できます。当該食品が輸入ライセンスの対象であれば、RPAに業者登録して、EU共通農業政策(Common Agricultural Policy:CAP)に基づく輸入ライセンスを取得し、次いで、上記II-2.項の輸入手続きに進むことになります。


4. 輸入関税率(HS番号を含む)
合同関税品目分類表(CN)におけるCNコード:1704.10-1704.90、1806.31-1806.90、1905.10-1905.90、2105


5. 輸入に関る内国税の種類と税率

加盟各国の規定に従う。


III. 原発事故に伴う規制
2011年3月11日に発生した原子力発電所事故に伴いEU域内へ輸入される日本産食品に対してその生産地や種類により輸入規制を受けることがあります。文末の参考資料・情報を参照し、必要な手続きを行ってください。


IV. 留意点
EUには、食品関連の法規が多数存在します。その多くは「指令」と呼ばれ、これに基づき加盟各国が国内法に導入しています。「指令」は、順守しなければならない最低基準であって、加盟国の国内法規が、「指令」よりも厳しい可能性もあります。
加盟各国の対応が異なる可能性があるので、輸出先の各国の法規を確認する必要があります。
 

 

関係機関
欧州委員会健康・消費者保護総局:E局(食品チェーンの安全)のE4課(食品関連法規、栄養、ラベル表示) 他のサイトへ
欧州食品安全機関 他のサイトへ

 


関係法令
Eur-lex:
最終消費者向け食品のラベル表示並びにプレゼンテーション、広告に関する加盟国法規の接近に関する欧州議会・理事会指令2000/13/EC (2010年1月施行) 他のサイトへ
食品の成分表示について2000/13/ECの改正:欧州議会・理事会指令2003/89/EC 他のサイトへ
最終消費者向け食品のラベル表示に関する法律の改正に関する欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011 他のサイトへ
食品添加物の使用に関する欧州議会・理事会規則(EC)No 1333/2008 他のサイトへ
食品添加物認可の純度基準に関する欧州議会・理事会規則(EC)No 231/2012 他のサイトへ
認可食品添加物のリスト(欧州議会・理事会規則(EC)No 1129/2011) 他のサイトへ
食品原料成分(ほかの添加物、酵素、香辛料や栄養素)に含まれる添加物のリスト(欧州議会・理事会規則(EU)No 1130/2011) 他のサイトへ
遺伝子組み換え品のラベル表示・トレーサビリティ(欧州議会・理事会規則(EC)No 1830/2003) 他のサイトへ
EUの関税表の17章、19章 他のサイトへ
 


参考資料・情報
欧州委員会:
製品ラベル表示および包装(Product labeling and packaging) 他のサイトへ
ジェトロ:
EU新食品ラベル規則の概要 PDF
調査レポート「 フランスにおける食品表示等に関する制度の概要
東日本大震災の国際ビジネスへの影響
農林水産省:
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う各国・地域の輸入規制強化への対応 他のサイトへ

 


調査時点:2012/10

記事番号:A-061115

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