貿易為替制度
関税制度
最終更新日: 2012年02月09日
最近の制度変更
最終更新日以降に確認された各種制度の変更情報です。
- 2012年3月30日
- AJCEPとJVEPAの関税引き下げ、4月1日から施行
- 2011年12月28日
- ATIGAなどの関税引き下げスケジュールを公表−HSコード改正に合わせる−
- 2011年9月15日
- タイを生産拠点にベトナム市場へ輸出−AFTAの活用−
管轄官庁
- 財務省、税関総局
財務省(Ministry of Finance: MOF)
28 Tran Hung Dao Street, Hoan Kiem District, Hanoi, Vietnam
Tel: (84-4) 2220 2828
Fax: (84-4) 2220 8091
Email: support@mof.gov.vn
http://www.mof.gov.vn
税関総局(General Department of Custom: GDC)
162 Nguyen Van Cu Street, Long Bien District, Hanoi, Vietnam
Email: webmaster@customs.gov.vn
http://www.customs.gov.vn
関税率問い合わせ先
- 税関総局
税関総局(General Department of Custom :GDC)
162 Nguyen Van Cu Street, Long Bien District, Hanoi, Vietnam
www.customs.gov.vn
関税関連事項に関する自動メールボックス
(
http://www.customs.gov.vn/English/Lists/SupportOnline/SubmitNewRequest.aspx
)
税関総局のWebページの所定フォームに質問事項を記入して送信することで、納税者が最新の税務政策や税に関する事務手続きを入手することができる。
関税体系
基本法
・2001年6月29日:国会承認された輸出入関税法(Law 29/2001/QH10)
・2005年6月14日:輸出入関税法を一部改定(Law 45/2007/QH11))
・2007年3月16日:政府発行のDecree40/2007/ND-CP(輸出入品の税金計算と通関価額の決定に関する基本ガイダンス)
・2007年5月7日:財務省発行のCircular 45/2007/TT-BTC(Law45/2005/QH11の施行ガイドライン)
・2008年9月22日:財務省発行のDecision 80/2008/QD-BTC(Circular 45/2007/TT-BTCの一部修正)
・2010年12月15日:財務省発行のCircular 205/2010/TT-BTC(Decree 40/2007/ND-CPの施行ガイドライン)
・2011年1月21日:税関総局発行のOfficial Letter 348/TCHQ-TXNK(税関総局発行の輸入品リスク管理リスト)
ベトナムは、一般税率と特恵関税率などが併存する複税制となる。
輸出関税
輸出は保険料および運賃を除く、出港地での売却価格(FOB)で課税標準を算出する。 関税価格は輸出時の契約書ならびにその他の関連書類に基づく売却価格となる。
「輸出品関税額=売却価格×関税率」
「輸出関税率リスト」(PDFファイルを参照)
輸入関税
ベトナムの輸入関税には、4種類の異なる税率が採用されている。
・標準関税率
・優遇関税率
・特別優遇関税率
・その他
1.標準関税率
優遇税率及び特別優遇税率に該当しないその他の輸入物品については、標準関税率が適用される。標準関税率は、優遇輸入関税表一覧に定められている優遇関税率より50%高く設定されている。
2.優遇税率
優遇税率は、ベトナムとの間で互恵関税協定を締結している通商国からの輸入物品に適用される。国内法により物品毎に規定される。
優遇輸出入関税に関する関連法令
財務省は2009年11月12日付でCircular No.216/2009/TT-BTC及び2010年3月9日付にCircular 216を一部改定したCircular 31/2010/TT-BTCを公布した。このCircularは2010年1月1日以降に税関当局へ登録した輸出入品の税関申告について適用される。 ただし、個別の商品については、関税率が改定されており、最新の関税率を確認する際は、関税総局のWebサイトにて確認するか、関連法令に規定された個別の税率表を参照することが必要。
3.特別優遇税率
特別優遇税率は、自由貿易地域や共通関税制度の一環として、国際貿易の連携強化に向けて、またはその他特別優遇措置の対象となる場合において、ベトナムとの間で特別優遇輸入関税に関する協定を締結している通商国または国家連合からの輸入物品に対し適用される。
特別優遇税率については、後段の「特恵等特別措置」にて触れる。
4.その他
国内の関税法令により、個別に優遇税率が適用される。主な物品について、以下に内容を記載する。
電子部品および付属品
財務省は、電子部品の輸入関税引下げに関するDecision 08/2006/QD-BTCを2006年2月11日付で発行した。これにより、電気製品の組立用部品の輸入関税率が大幅に引下げられている。関税の引き下げ率はHSコード8504、8522、8529、8534、8540、8541の商品に適用される。
その他部分品及び付属品
財務省は2008年6月12日付でDecision 37/2008/QD-BTCを発行し、優遇輸入関税表に記載された一部品目の優遇輸入税率を改定した。このDecisionは官報記載日の15日後より発効し、2008年6月20日以降に税関当局に対して届け出された税関申告フォームから適用される。これらの関税率の引き下げは、HSコード2009、3304、3307、3922、8517、8708の商品に適用される。
自動車及び自動車部品(HSコード8702、8703)
財務省発行2008 年4 月17 日付のDecision No. 17/2008/QD-BTCに基づき、自動車及び自動車部品の関税率が規定されている。同規定により、乗客輸送用の新車の税率は70%から83%に引き上げられている。車両部品についても3%~5%に引き上げられている。国内組み立て企業と輸入販売企業との間の税負担の調和を取る為の改訂と政府により説明されている。
対日輸入適用税率
日本からの輸入品について適用される優遇関税率(ベトナムに最恵国待遇を付与している国からの輸入品に適用)は商工省発行の1999年5月22日付けDecision 0616/1999/QD-BTMに基づく。
なお、2009年10月に日越経済連携協定(JVEPA)が発効し、ベトナム側は輸入額に相当する88%の品目を今後10年間で無税化する。電気製品では、フラットパネル及びDVD部品は2年間、デジタルカメラは4年間、カラーテレビは8年間でそれぞれ関税を撤廃。農林水産品の多くの品目は即時または10年間で関税を撤廃する。
特恵等特別措置
ASEAN域内におけるAFTAの取組みに加え、近年、ASEANに対するASEAN域外国の経済連携のアプローチが急速に展開している。ベトナムはASEAN加盟国として、これら取り組みの中でCEPT、EHP(Early Harvest Program)に基づく特別優遇税率を適用している。
ATIGA(アセアン域内共通効果特恵関税)
アセアン諸国から輸入する全ての製造品、加工された農産品及び加工されていない農産品に該当する品目については、2005 年までに関税率が0~5%に引き下げられている(ただし、永久適用外品目、臨時適用外品目及び留保品目に該当する品目はその限りではない)。財務省が2008年6月12日に発行したDecision 36/2008/QD-BTC に基づき、現行の優遇税率が規定される。
優遇税率が適用される輸入商品は法令に規定されたCEPT 適用対象商品となり、原産地証明書(フォームD と呼ばれている)を付帯し、アセアン諸国から直接輸送された場合に適用される。
尚、CEPTより優遇率の高い税率の法令、協定が適用される場合は、そちらを適用させることが認められる。
アセアン諸国・韓国自由貿易協定(AKFTA)の施行に伴う特別優遇輸入関税の発行
財務省は2007年5月31日付で発行されたAKFTAの施行に伴う、特別優遇輸入関税の発布に関するDecision 41/2007/QD-BTCを改定するCircular 77/2010/TT-BTCを2010年5月18日付で公布した。これにより、次の諸条件を全て満たす輸入品は特別優遇輸入関税の対象となる。
-関税率表に含まれていること。
-アセアン加盟国又は韓国からの輸入品であること。
-輸出国から直接ベトナムに出荷されたこと。
-外国の管轄当局から発行された適正な原産地証明書を有すること。
アセアン諸国・中国自由貿易協定(ACFTA)の施行に伴う特別優遇輸入関税の発布
財務省は、2007年4月16日付で発行されたACFTAの施行に伴う、特別優遇輸入関税の発布に関するDecision 26/2007/QD-BTCを改定するCircular 77/2010/TT-BTCを2010年6月11日付で公布した。
次の諸条件を全て満たす輸入品は特別優遇輸入関税の対象となる。
-関税率表に含まれていること。
-アセアン加盟国又は中国からの輸入品であること。
-輸出国から直接ベトナムに出荷されたこと。
-外国の管轄当局から発行された適正な原産地証明書を有すること。
日本・ASEAN包括的経済連携(AJCEP)協定
2008年12月にAJCEPが発効した。カンボジア、ラオス、ミャンマー及びベトナムは、それぞれの経済発展に応じて、関税撤廃・削減のスケジュールが決定される。
ASEAN・豪州・NZFTA(AANZFTA)
2010年1月に発効済み。
ASEAN・インド自由貿易協定(AIFTA)
2010年6月1日に発効し、ベトナム財政省は全9,222品目の対インド輸入品目のうち、7,460品目が減税あるいは無税になるとしている。
納税通貨
原則として、納税通貨はベトナムドンである。外貨で納税する場合、納税通貨はベトナムドンへ換算可能なものでなければならず、税額計算時点におけるインターバンク為替レートを適用するものとする。(2010年8月13日付け政府発行のDecree 87/2010/ND-CP)
関税以外の諸税
付加価値税(VAT)
ベトナムにおける付加価値税は、物品およびサービスの取引額に対して課税される間接税であり、物品およびサービスの輸入に対しても課税される。輸入物品及びサービスに係るVATの納税義務者は、これらを輸入する組織及び個人となる。
物品輸入の場合の課税標準は、通関時の輸入品の価格に輸入関税及び特別消費税を加算した額である。税率は5%、10%または非課税となっている
特別消費税(ET)
タバコや酒類、24席以下の乗用車、飛行機、ヨットなどに課される特別税で、課税標準は通関時の輸入品の価格に輸入関税を加えた価額となる。寄付や再輸出を目的とする輸入物品、貨物や旅客の輸送目的の飛行機やヨットなどは免税される。
納税義務者は、該当商品の生産者、輸入者(輸出者)又は販売者である。課税対象商品及び税率は、2008年12月14日に国会で承認されたLaw No. 27/2008/QH12に記載された税率表に基づく。
その他
旧法に基づく外資系企業への優遇輸出入関税
1.固定資産
旧外国投資法(現在、失効)の施行細則を定めた2000年7月31日付Decree 24/2000/ND-CPに基づき、外資系企業に対して、固定資産を形成する輸入物品及びそのような固定資産に付属品などに対し輸入関税免除の優遇措置が付与されていた。ただし、2006年7月1日から現行の共通投資法が施行されると、今まで外資系企業のみに付与されていた関税優遇措置は「投資奨励分野」及び「奨励投資地域」に進出する企業への優遇措置に置き換えられた。
2005年12月31日より以前にベトナムに進出した企業については、当該インセンティブは継続して適用される。それ以降に進出した企業は、「奨励投資業種」又は「奨励投資地域に進出する企業」に該当する投資案件については、固定資産及びそれに付属する部品を輸入する際は、輸入関税が免除される。 尚、従来の法令では、該当物品の輸入時に、商業省へ輸入物品を登録する義務があったが、新法の施行により、登録手続は廃止された。
2.原材料
旧外国投資法に基づき、輸出向け製品を製造している外資系製造業は、輸入原材料にかかる輸入関税を輸出入関税法に定められた期間(275日)にわたり一時的に繰り延べることが認められていた。既に払い込み済みの輸入関税については、完成品を輸出する際に、全体の販売量に占める輸出比率に従って、還付額が計算された。加えて、企業(納税者)の生産・販売する物品を輸出加工企業が仕入れる場合、企業(納税者)が輸入した原材料については全体に占める輸出加工企業への販売比率に従って還付が認められた。
ただし、2006年7月1日以降は、新投資法の規定に基づき、今まで外資系企業のみに付与されていた関税優遇措置(繰延納付)は「投資奨励分野」及び「奨励投資地域」に進出する企業への優遇措置に置き換えられた。
輸出加工企業(EPE)に対するインセンティブ
2010年8月13日付け政府発行のDecree 87/2010/ND-CPに基づき、輸出加工企業が次に該当する物品を輸出入する場合、輸出入関税が免除される。
1.輸出関税の免税対象
・輸出加工企業、輸出加工区、保税倉庫から輸出された物品
・ベトナム領土内の別の輸出加工企業または輸出加工区・保税倉庫に対して販売した物品
2.輸入関税の免税対象
・輸出加工企業での使用、あるいは輸出向け製品の生産の為に輸入された物品
・製品加工を目的にベトナム国内の企業から購入した供給物資、原材料、仕掛品
・輸出加工企業、輸出加工区、保税倉庫に輸入された物品
・ベトナム領土内の別の輸出加工企業または輸出加工区・保税倉庫から購入した物品
なお、EPEに限らず、再輸出の目的で輸入される商品については、関税が免除されるが、財務省発行のCircular 194/2010/TT-BTCの18条に基づき、275日間の輸入関税の支払いの繰り延べ払いが認められている。
3.5年間の輸入税免税
同新規定によると、免税輸入品一覧の内、企業(EPE企業以外も含む)が特別投資奨励事業又は経済社会状況が困難にある地域での投資案件を実施するために、ベトナム国内で生産できない原材料、物資及び部品を輸入する場合、生産開始日から5年間輸入税の免税措置を受けることができる。
ただし、自動車、バイク、空調、電気ヒーター、冷蔵庫、洗濯機、扇風機、食洗機、DVDプレーヤー、スピーカー、アイロン、やかん、ヘアドライヤー、エアータオル及び首相決定によるその他の商品の組立案件は適用対象外である。
ただし、5年間輸入税免税措置を選択しない、特別投資奨励事業又は経済社会状況が困難にある地域での投資案件を実施する企業は、特定の装置に対し、初回輸入時免税措置を受けることができる。
詳細は添付のとおり。
「輸入税優遇装置の享受対象となる投資事業一覧及び初回輸入のみ輸入税の免税を受ける装置一覧」
また、税関総局は2009年6月2日にOfficial Letter 3208/TCHQ-KTTTを発行し、輸入関税の支払い繰り延べに関するガイダンスを公布した。これにより、輸入関税の支払い繰り延べの審査・付与にあたって所轄税関事務所に期間的猶予を設けた。その.結果、適格納税者は275日を超える支払い繰り延べが実質的に認められている。
ベトナムは従来、EPEに対して、法人税の優遇だけでなく関税や付加価値税の免除といった優遇を与えてきた。しかし、WTO加盟に伴い、輸出型の企業であるということだけで差別的な優遇を実施することが難しくなっており、既存のEPE企業に関して、WTO加盟後5年間は、すでに与えられた優遇措置が適用されるが、2012年以降の取扱いについては、政府において協議中となっている。
今後、EPEという事業形態に伴う優遇は撤廃される方針であるが、現段階では明確となっていない。






