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ベトナム

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ベトナム進出に関する基本的なベトナムの制度

税制

最終更新日: 2014年05月20日

最近の制度変更

法人税

法人税の標準税率は2013年までは25%、2014年1月1日より22%、2016年1月1日より20%。原則暦年が課税年度となるが、管轄当局から事前の承認を得て各四半期末、すなわち3月末、6月末、9月末または12月末へ決算期を変更することも可能。

<主な関連法令>
・法人税法Law 14/2008/QH12
・法人税法Law 14/2008/QH12号の一部を修正および補足する改正法Law 32/2013/QH13
・法人税実施案内に関する政令Decree 124/2008/NĐ-CP
・改正法人税法および改正付加価値税法の一部の実施ガイダンスに関する政令Decree 92/2013/NĐ-CP
・法人税法の施行ガイドラインに関する通達Circular 123/2012/TT-BTC
・固定資産の管理、使用及び減価償却に関する通達Circular 45/2013/TT-BTC

納税義務者
納税義務者は内国法人と外国法人に分けられる。

【内国法人】
・ベトナムの投資法、企業法、国営企業法等により設立された企業
・職業専門家の協会等で、商品の販売やサービスの提供により課税所得を有する団体
・合作社法により組織された法人

  【外国法人】
・ベトナム国内に恒久的施設を有する、外国の法律により設立された法人。詳細は別添のとおり。
・ベトナム国内を源泉とする所得を有するその他の団体
「恒久的施設」   PDF

課税年度
原則暦年が課税年度となるが、管轄当局から事前の承認を得て各四半期末、すなわち3月末、6月末、9月末または12月末へ決算期を変更することも可能である。

課税所得
課税所得計算
外資系企業には法定監査が求められており、監査済み財務諸表の税引き前利益を課税所得計算の基礎とし、損金不算入項目や繰越欠損金等の税務上の調整項目を加減算し、課税所得が算定される。

損金不算入費用
原則として、以下の2つの条件をいずれも満たす場合、すべての費用は損金として認められ、課税所得計算上控除することができるとされている。
・生産事業活動に直接起因および関連する費用
・法律の規定に沿った請求書および証憑を添付した費用(2千万ドン以上の取引は原則銀行送金証明書等の支払証憑も必要)  

しかし、Circular 123/2012/TT-BTCにおいて、損金として認められない費用が規定されており、それらの費用はたとえ上記2つの条件を満たしていたとしても損金として認められない。詳細は別添のとおり。
「損金不算入費用」 PDF

減価償却
3,000万ドン以上の一定の資産が有形固定資産として計上され、法令に規定された償却限度額は課税所得計算上控除することができる。償却方法は事前に所轄の税務署に登録する。償却期間は、通達に定める耐用年数(詳細は別添のとおり)に従わなければならない。
「耐用年数表」 PDF

繰越欠損金
欠損金の繰越は5年まで可能である。
優遇税制による免税期間・半減期間も欠損金の繰越限度である5年間のカウントに含められてしまうため、優遇税制の適用を受けている場合には免税期間を考慮したスケジュールの検討が必要である。

税率
ベトナムの法人税の標準税率は2013年までは25%、2014年1月1日より22%、2016年1月1日より20%である。過年度の年間売上高が200億ドン以下の場合、2013年7月1日より20%となる。また石油・ガス事業に関してはプロジェクトごとに32%から50%の範囲での税率が適用される。なお、投資法と各施行細則に基づいて、企業に対しては優遇税制が設けられている。
石油等天然資源については天然資源税も課される。詳細はその他税制を参照。 

税制優遇
ベトナムの税制優遇は、大きく分けて、優遇税率と免減税とがある。

1. 優遇税率
通達Circular 123/2012/TT-BTCでは、事業内容や設立地域の性質に応じて、10%もしくは20%の優遇税率が適用される場合がある。10%優遇税率の適用期間は、15年であり、20%優遇税率の適用期間は10年間である。なお、優遇税率の適用期間は、当該法人が実際に事業を開始し、売上を計上した年度から起算される。

2. 免減税
通達Circular 123/2012/TT-BTCでは、事業内容や設立地域の性質に応じて、4年間免税・その後9年間50%減税、4年間免税・その後5年間50%減税、もしくは2年間免税・その後4年間50%減税が適用される場合がある。なお、免税期間は単年度で課税所得が発生した年(繰越欠損金は考慮しない)から起算される。ただし、設立して売上を計上した年度から、4期連続で欠損金が出ている場合、4年目から自動的に免税期間が開始される。

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個人所得税

納税義務者は居住者と非居住者に区分され、課税範囲と税率が異なる。居住者(~35%)、非居住者(~20%)

<主な関連法令>
・個人所得税法Law 04/2007/QH12
・個人所得税法Law04/2007/QH12の一部を修正・追加するLaw 26/2012/QH13
・個人所得税法および改正個人所得税法の一部の詳細説明および実施ガイドラインに関する政令Decree65/2013/ND-CP

納税義務
納税義務者は居住者と非居住者に区分され、課税範囲と税率が異なる。
ベトナム国内法の規定では、以下に当てはまるものを居住者とする。
・暦年で、ベトナム国内に183日以上滞在するもの。 
(入国初年度は、暦年ではなく最初の入国日から365日で計算されるため、例えば2009年10月1日~2010年4月30日まで滞在した場合は、それぞれの暦年では183日未満であるが、居住者扱いとなる。また、入国日と出国日は各1日として計算される。)
・ベトナム国内に定常的な住居を有するもの。ここでの定常的な住居は以下のものである。
(1) 恒久的住居(外国人の場合、Residence Cardに登録された住居)
(2) 課税年度で、契約期間が183日以上の賃貸住宅等(ホテル、事務所、作業場を含み、契約の名義が個人であるか法人であるかを問わない)

上記に当てはまらないものは非居住者となる。
ただし、2013年6月27日付政令Decree 65/2013/ND-CPにより、外国人がベトナムで183日以上の賃貸契約を所持するものの、暦年でベトナム滞在日数が183日未満である場合は、当該外国人が外国での居住を証明できれば、ベトナム非居住者として認定される。

課税年度
居住者の課税年度は、暦年内にベトナム国内に183日以上滞在したものであれば、当該暦年となる。
暦年の上半期における、ベトナム滞在開始以前の所得も当該暦年の課税所得に含まれる。
例えば、2010年6月1日からベトナムに入国し、歴年内のベトナム滞在日数が183日以上である場合、2010年1月1日から2010年5月31日までの外国で得た所得も課税所得に含まれる。なお、外国で納税した個人所得税の税務署発行納税証明書を提出することにより、外国税額控除が認められる。
暦年内のベトナム国内の滞在日数が183日未満であるが、入国初日から連続する12カ月間においての滞在期間が183日以上の場合、課税年度はその入国初日からの12カ月間となり、2年目以降の課税年度は暦年となる。
(投資所得など、給与所得及び事業所得以外の所得の課税時期は、その所得が発生した時点となる)
例えば、2010年10月1日から入国した者の課税年度は、初年度は2010年10月1日から2011年9月30日となり、次の課税年度は2011年1月1日から2011年12月31日となる。なお、重複する期間(2011年1月1日~2011年9月30日)については2011年度において控除される。

居住者の課税所得と税率
居住者は、所得の源泉がベトナム国内か国外かを問わず、全世界所得が課税対象となる。居住者の課税所得と税率は以下のとおりである。

所得
税率
事業所得 5~35% 累進税率
給与所得 5~35% 累進税率
投資所得 5%
投資譲渡所得    資本譲渡益 20%
投資譲渡所得    証券譲渡益 利益に対し20%または取引額に対し0.1%
不動産譲渡所得 利益に対し25%または取引額に対し2%
賞金・獲得金からの所得 1千万ドン超に対し10%
ロイヤリティ所得 1千万ドン超に対し5%
フランチャイズ料 1千万ドン超に対し5%
相続からの所得
1千万ドン超に対し10%
贈与からの所得 1千万ドン超に対し10%

給与所得および事業所得の累進税率は以下のとおりである。

月次課税所得
税率
所得税の計算
5百万ドン以下 5% 課税所得の5%
5百万ドン超、1千万ドン以下 10% 課税所得の10% - 25万ドン
1千万ドン超、1千8百万ドン以下 15% 課税所得の15% - 75万ドン
1千8百万ドン超、3千2百万ドン以下 20% 課税所得の20% - 165万ドン
3千2百万ドン超、5千2百万ドン以下 25% 課税所得の25% - 325万ドン
5千2百万ドン超、8千万ドン以下 30% 課税所得の30% - 585万ドン
8千万ドン超 35% 課税所得の35% - 985万ドン


非課税所得
非課税所得は以下のとおりである。
(a) 家族および親戚間の不動産譲渡所得
(b) 居住用不動産の譲渡所得
(c) 利用料が免除または軽減された土地利用権の譲渡所得
(d) 家族および親戚間の不動産の相続および贈与所得
(e) 農業、林業、製塩、畜産、漁業および水産物の売買による所得
(f)  農地転用の為の農地譲渡所得
(g) 預金および生命保険の利息
(h) 海外からの外貨送金
(i)  残業および夜間勤務手当の通常勤務給超過分
(j)  年金
(k)  奨学金
(l)  保険金および補償金
(m) 寄付金
(n) 外国機関からの援助金
(o) 有害もしくは危険な業務に従事する、または危険で有害な職場で就労する場合に支払われる手当て(上限あり)
(p) 不可抗力・業務上の事故・職業病・出産或いは養子縁組・労働能力喪失、定年退職、退職、離職、失業による手当、または労働法および社会保険法に従うその他の手当て(上限あり)
(q) 事業内容による特殊な手当て(上限あり) 

上記に加え、外国人駐在員の課税所得計算上留意する非課税項目として以下のものが挙げられる。ただし、労働契約書に明記されている必要がある。
・駐在員のベトナムへの引越手当て  
・駐在員の年1回の一時帰国休暇の往復航空運賃
・駐在員の子女の、ベトナムにおける高校レベルまでの学費

基礎控除および扶養控除
基礎控除は月900万ドンである。また、扶養控除は、扶養者1人につき月360万ドンである。なお、扶養控除の適用を受けるためには、納税者は必ず税コードの登録を行っていなければならない。扶養者の要件は以下のとおりである。
・18歳未満の子供
・18歳以上で身体に障害のある、あるいは労働が困難な子供
・就学中であり、月収が50万ドンを超えない子供
・労働年齢範囲を超えており、かつ月収が50万ドンを超えない、あるいは労働年齢範囲内で身体に障害のある、あるいは労働が困難かつ月収が50万ドンを越えない配偶者、両親、および配偶者の両親
・労働年齢範囲を超えており、かつ月収が50万ドンを超えない、あるいは労働年齢範囲内で身体に障害のある、あるいは労働が困難、かつ月収が50万ドンを越えない祖父母、叔父、叔母、兄弟姉妹、甥姪、異父母、義父母で、納税者が直接それらの者を扶養している場合

申告・納税
ベトナムでは、月次の予定申告納付と年末の確定申告が要求されている。
月次申告は暦年の総所得見込額の12分の1の金額に基づき計算し、翌月20日までに申告納税を行う。
年次の確定申告では年間の実際の総所得額に基づいて個人所得税額を算定し、年末から90日以内に申告納税を行う。過払いの納税額がある場合には、還付を受けることができる。

ただし2013年7月より、以下に該当する場合、四半期ごとに予定申告納付手続き行われる。その期限は当該四半期の翌月30日である。
・外国の法人から給与を受け取る個人、すなわち、Form 07/KK-TNCNを使用して税務局へ直接申告を行う個人
・VATを四半期ごとに申告しているForm 02/KK-TNCNおよびForm 03/KK-TNCNで源泉徴収額を申告納付する法人
・VATを月次申告しており、Form 02/KK-TNCNおよびForm 03/KK-TNCNで申告納付している源泉徴収額がどちらも5,000万ドン未満の法人

非居住者の課税所得と税率
原則としてベトナム国内を源泉とする所得が発生した場合、非居住者もベトナムにおいて納税義務が発生する。税率は居住者と異なっており、以下の表のとおりである。

所得
税率
給与所得 20%
投資所得 5%
投資譲渡所得  資本譲渡益 20%
投資譲渡所得 証券譲渡益 取引額に対し0.1%
不動産譲渡所得 取引額に対し2%
賞金・獲得金からの所得 1千万ドン超に対し10%
ロイヤリティ所得 1千万ドン超に対し5%
フランチャイズ料 1千万ドン超に対し5%
相続からの所得 1千万ドン超に対し10%
贈与からの所得 1千万ドン超に対し10%

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付加価値税

付加値税(0~10%)

<主な関連法令>
・付加価値税法Law 13/2008/QH12
・付加価値税法Law 13/2008/QH12の一部を修正および補足する改正法Law 31/2013/QH13
・付加価値税法の詳細および施行ガイドラインとなる政令Decree 123/2008/ND-CP
・政令Decree 123/2008/ND-CPの施行ガイドラインとなる通達 Circular 6/2012/TT-BTC
・通達Circular 06/2012/TT-BTCの修正および補足となる通達Circular 65/2013/TT-BTC

特徴
付加価値税とは、事業者が事業の過程で創出する付加価値に課される税金であり、日本の消費税と概ね同様の税金である。事業者は、顧客からその事業の税率に応じて(仮受)付加価値税(売上VAT)を徴収し、また購入等における支払いに際して、(仮払い)付加価値税(仕入VAT)を支払う。事業者は、その受け取った(仮受)付加価値税と支払った(仮払い)付加価値税との差額を納税する。 
当月納付額 = 当月売上VAT - 当月仕入VAT

納税義務者
VATの納税義務者は、VAT課税対象の物品およびサービスをベトナム国内で製造、販売、輸入する組織および個人である。

適用範囲
ベトナム国内で製造、販売および消費を目的として提供された商品およびサービスの対価で、社会的、政策的に非課税とされるもの以外が課税対象となる。これには海外から輸入された商品及びサービスの提供も含まれる。
輸出取引についてVATは0%であるが、0%課税を享受するためには、下記の条件をすべて満たさなければならない。
・海外企業とのサービス支援契約書を有する。
・銀行送金証明書を有する。
※サービスの提供の場合は追加で次の条件が必要となる
・海外企業が、ベトナムにおいて恒久的施設を有しないことについて書面で約束している。

非課税取引
社会政策的な見地から、通達Circular 06/2012/TT-BTCにより、一部の財・サービスは付加価値税の課税対象から外されている。詳細は、別添のとおり。
「付加価値税非課税取引」 PDF

仕入VAT控除要件
売上VATから控除する仕入VATは以下の条件を満たしていなければならない。
・公式インボイスまたは外国契約者に代わって外国契約者税を納付した場合の納税証明書の添付
・銀行送金証明(2千万ドン以上の取引の場合)
・契約書、通関申告書(輸出取引の場合)

税率
標準税率は10%であるが、政策的な見地から、一部の取引に0%と5%が適用されている。

税率
適用取引(品目)
0% 【輸出】
輸出品
輸出者への物品の加工、輸出加工費
輸出サービス(輸出加工区内企業への建設据付サービス、国際輸送)
5%        
【必需品/必需サービス】
水、肥料、教育助成、児童用書籍、食料品、医薬品及び医療機器、畜産物、農業用の特別な機器、農産品、農業サービス、科学技術サービス、基礎化学品 等
10% 【標準税率】
その他の物品・サービスで、0%または5%の課税対象と規定されていないもの

申告・納税・還付
申告納税は、毎月、決済発生日(VATインボイス発行日)の翌月20日までに実施し、納税は申告と同時に行うことが要求されている。ただし、2013年7月より、直近の暦年1年間の商品販売・サービス提供による売上額が200億ドン以下の企業は、四半期申告制度を適用でき、その場合の申告納税期限は当該四半期の翌月30日である。

連続する12カ月間の累計仕入VAT額が売上VAT額を超えた場合、当該超過金額は期限なく繰り越すことができ、かつ還付請求に切り替えることも可能である。次の3つのケースはVATの還付が受けられる。   

次の3つのケースはVATの還付が受けられる。
・連続する12カ月間において、相殺されない仕入VATがある。  
・相殺していない仕入VATが3億ドン以上ある。  
・ライセンス機関に企業登録を済ませた新設企業で、VAT登録も済ませているが、正式稼動前で売上VATが発生していない、かつ、投資期間が1年間以上である。

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二国間租税条約

日本、シンガポールなどと二国間租税条約を締結済み。

現在、ベトナムは下記表に記載の各国と二国間租税条約を締結済みである。

アルジェリア
イタリア スリランカ 
オーストラリア 日本 スウェーデン 
バングラデシュ ラオス スイス 
ルクセンブルグ 台湾 
フィリピン  
ベラルーシ共和国 マレーシア
タイ 
ベルギー モンゴル ウクライナ
ブルガリア ミャンマー 英国
カナダ オランダ ウズベキスタン
中国 北朝鮮   
カタール 
キューバ ノルウェー クウェート
チェコ共和国
パキスタン スペイン  
デンマーク エジプト ポーランド 
フィンランド ルーマニア 
アイスランド
フランス 
ロシア 韓国
ドイツ
セーシェル諸島 インドネシア   
ハンガリー シンガポール
インド

日越二重課税防止協定
日越二重課税防止協定は、1995年10月24日に締結された。所得税および資産への二重課税防止に関する協定に関する規定は、財務省発行2004年12月31日付通達Circular 133/2004/TT-BTCにおいて定められており、二重課税防止の対象者となるのは、ベトナムにおける居住者(個人及び団体)、二重課税防止協定を締結している国の居住者、あるいは両国で居住者となっている個人および団体となっている。

短期滞在者免税
日越租税条約によれば、短期滞在者となる者の所得税の免税措置を設けている。例えば、日本からベトナムへの長期出張を想定した場合は、以下の3つの条件を全て満たせば免税規定が適用される。
・暦年内のベトナム国内の滞在期間が合計183日以下である。
・当該滞在者への給与はベトナム法人またはベトナム国内の恒久的施設からは支払われていない。
・当該滞在者への給与の負担もベトナム法人またはベトナム国内の恒久的施設により行われていない。 

なお、免税を受けるためには事前申請が必要であり、以下の書類を、契約履行開始(実際は入国時点と考えられる)15日前までに提出する必要がある。
必要書類:
・減免税の対象者向け通知
・申請者のパスポートの公証コピー
・居住国の税務機関による居住証明(課税証明書)
・ベトナムにおける業務の任命状

日越二重課税防止協定において、恒久的施設については、「事業を行う一定の場所であって企業がその事業の全部または一部を行っている場所をいう」とされている。具体的には、事業の管理の場所、支店、事務所、工場、作業場、鉱山、石油または天然ガスの坑井、採石場その他天然資源を採取する場所、倉庫が例示され、加えて次のものも恒久的施設となることが規定されている。
(1) 6カ月を超えて存続する建築工事現場もしくは建設、据付けもしくは組立ての工事またはこれらに関連する監督活動
(2) 6カ月を超えて行われるコンサルタント活動など(複数の関連事業について12カ月の間に合計6カ月を超える期間存続する場合を含む)
(3) 企業に代わってその企業の名において契約を締結する権限を有し、かつこの権限を反復して行使する代理人(契約締結代理人であるが、後述の独立代理人である場合を除く)
(4) (3)の権限は有しないが、企業に代わって物品または商品を常習的に保有し、それらを反復して引き渡す代理人(在庫保有代理人であるが、後述の独立代理人である場合を除く)
(5) 保険料の受領又は保険契約をする保険業者(保険PE)
(6) 継続する12カ月間の間に30日を超える天然資源の探査活動

なお、当該企業のために、準備的または補助的活動のみを行っている場合にはその施設について恒久的施設とされることはない。また、一方の締約国の企業が、他方の締約国の者をその代理人としていた場合であっても、その代理人が法的にも経済的にも当該企業から独立しており、かつ自身の通常の事業活動の一環としてその代理活動を行う場合には独立代理人としてみなされ、上記(3)(4)に該当する場合であっても恒久的施設には当たらないことが規定されている。 

加えて、上述の規定にかかわらず、「恒久的施設」には、以下の場合は含まれない。
a. 企業に属する物品または商品の保管または展示のためにのみ施設を使用すること。
b. 企業に属する物品または商品の在庫を保管または展示のためにのみ保有すること。
c. 企業に属する物品または商品の在庫を他の企業による加工のためにのみ保有すること。
d. 企業のために物品もしくは商品を購入しまたは情報を収集することのみを目的として、事業を行う一定の場所を保有すること。
e. 企業のためにその他の準備的または補助的な性格の活動を行うことのみを目的として、事業を行う一定の場所を保有すること。
f. a.~e.までに掲げる活動を組み合わせた活動を行うことのみを目的として、事業を行う一定の場所を保有すること。ただし、当該一定の場所におけるこのような組合せによる活動の全体が準備的または補助的な性格のものである場合に限る。

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その他税制

外国契約者税 みなし付加価値税(3~5%)、みなし法人所得税率(0.1~10%)

外国契約者税
<主な関連法令>
・外国契約者税の施行ガイドラインとなる通達 Circular 60/2012/TT-BTC

特徴
外国契約者税とは、外国の個人および組織が、ベトナムの個人および組織に対してサービスを実施し、その対価を得る際に、ベトナムに恒久的施設があるか否かにかかわらず、その発生した所得や付加価値に対して課される税金で、利息や親会社からの技術支援料等が含まれる。外国契約者税は、付加価値税(VAT)部分と法人所得税(CIT)部分から成る。

ただし、上記が租税条約と相反する場合は、租税条約の規定が優先される。外国契約者税は、投資法に基づく投資形態以外でベトナム企業に対してサービスを実施する外国企業への税金である。

納税義務者と税金負担者
多くの場合、外国契約者税の負担者は外国企業だが、源泉徴収し、納税義務を負う者は、所得を支払うベトナム企業である。

非課税事業者
以下のような外国契約者は課税対象とはならない。
・ベトナム国内に、ベトナムの法律に基づいて設立された外国法人または個人
・サービスの提供を伴わない物品の販売を行う外国法人または個人
・ベトナム国外で提供され、かつ消費されるサービスを行う外国法人または個人
・航空機や船舶などの輸送手段の修繕、広告宣伝サービス、トレーニングサービス等を、ベトナムの企業や個人にベトナム国外で提供する外国法人または個人

税率
多くの場合、外国契約者はVAS(ベトナム会計システム)不適用であり、VASに基づいた税額の算出ができない。そのため、以下の外国契約者税率(みなし付加価値税率+みなし法人所得税率)が適用される。

業種
みなし付加価値税率
みなし法人所得税率
サービスが付随する物品販売 1%
サービス一般 5% 5%
建設・据付(資材・機械設備の供給を伴わない) 5% 2%
建設・据付(資材・機械設備の供給を伴う) 3% 2%
運輸サービス 3% 2%
製造 3% 2%
再保険 0.1%
資本譲渡 0.1%
利子 -  5%
ロイヤリティ 10%


輸出入関税 
「関税」のコンテンツを参照。

特別消費税(ET)
タバコや酒類、24席以下の乗用車、飛行機、ヨットなどに課される特別税で、課税標準は通関時の輸入品の価格に輸入関税を加えた価額となる。寄付や再輸出を目的とする輸入物品、貨物や旅客の輸送目的の飛行機やヨットなどは免税される。
納税義務者は、該当商品の生産者、輸入者(輸出者)または販売者である。課税対象商品および税率は、2008年12月14日に国会で承認されたLaw No. 27/2008/QH12に記載された税率表に基づく。 

特別消費税の課税価額の計算式は下記のとおりである。
(1) 国内製造商品の場合
 特別消費税の課税価額 = [付加価値税抜き価額 - 環境保護税(ある場合)] / (1+特別消費税率)
(2) 輸入品の場合
 特別消費税の課税価額 = 輸入税の課税価額+輸入税

営業許可税(事業登録税)
財務省発行2011年2月28日付Circular 28/2011/TT-BTCに基づき、投資証明書に登録されている法定資本金の金額の多寡に応じて、納税額が決定される。新設企業の場合は、税コード登録書発効日から30日以内に申告・納税を行い、翌年以降は毎年1月30日までに納税する。

レベル
投資額(ベトナムドン)
年間事業登税額(ベトナムドン)
レベル 1 100億超 3,000,000
レベル 2
50億~100億 2,000,000
レベル 3
20億~50億 1,500,000
レベル 4
20億以下 1,000,000


天然資源税
財務省発行2009年2月19日付の政令Circular 32/2009/TT-BTCに基づき、ベトナムが指定する石油、鉱物、森林資源、水産物、天然水等の開発には、天然資源税が課される。税率は0%から40%の範囲であるが、政府が国の発展にとって重要だとみなすプロジェクトに関しては、税率を引き下げる場合もある。また、ベトナムの合弁パートナー等が天然資源を資本の一部として出資している場合は、この税が免除されることもある。

環境保護税
2010年11月15日付で国会は環境保護税法Law 57/2010/QH12号を発行し、2012年1月1日より有効となった。同法の主な内容は以下のとおりである。

【課税対象商品】

課税対象品 単位 従量税率
(ベトナムドン/単位)
1. 石油

  ガソリン(エタノールを除く) リットル 1,000~4,000
  飛行機の燃料 リットル 1,000~3,000
  ディーゼル油 リットル 500~2,000
  パラフィン油 リットル 300~2,000
  Mazut油 リットル 300~2,000
  潤滑油 リットル 300~2,000
2. 石炭

  褐炭 トン 1万~3万
  無煙炭 トン 2万~5万
  瀝青炭 トン 1万~3万
  その他 トン 1万~3万
3. HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン) キロ 1,000~5,000
4. ビニール袋 キロ 3万~5万
5. 使用制限付き除草剤 キロ 500~2,000
6. 使用制限付き殺ヤモリ剤 キロ 1,000~3,000
7. 使用制限付き木材保存剤 キロ 1,000~3,000
8. 使用制限付き殺菌剤 キロ 1,000~3,000

【税額算出方法】
税額 = 課税数量 x 従量税率
課税数量は以下のとおり定められる。
・国内生産される製品の場合:課税数量は、販売、交換、内部消費、または贈与される製品の数量である。
・輸入商品の場合:課税数量は、輸入される商品の数量である。 

【課税時点】
(1) 販売・交換・寄付:所有権が引き渡された時点
(2) 社内使用:実際に使用された時点
(3) 輸入:通関申告書を提出した時点(販売目的で輸入されるガソリンの場合には販売された時点) 

【申告・納付】
・国内製造の場合:翌月20日までに申告・納付
・輸入の場合:輸入税とともに申告・納付

【還付】
以下の場合、納税者は環境保護税の還付を受けることができる。
・国境で保管される商品を再輸出する場合
・ベトナムにおける代理人を通じた海外への販売目的で輸入される商品、または、ベトナムの港に入港する外国の船舶や国際輸送の用に供するベトナムの船舶に販売されるガソリンおよび油の場合
・一時輸入し再輸出される輸入商品の場合
・輸入者が輸入商品を再輸出する場合
・商品見本市、展示会、紹介等のための輸入商品を再輸出する場合

非農地使用税
ベトナム国会が2010年6月17日付で発行した非農地の使用に関する税金を規定するLaw 48/2010/QH12により、2012年1月1日より下記の土地に対する使用権を有する個人・組織は非農地使用税の納付対象となっている。
・農村・都市部における宅地
・工業・商業用の非農地:工業団地開発用の土地、生産拠点建設用の土地、鉱物発掘用の土地、建設資材生産用の土地、陶磁器生産用の土地
・事業目的で利用される他の非農地

下記の場合は非農地使用税が免税される。
・特別奨励分野に属する投資案件
・経済的に特別困難な地域における投資案件
・経済的に困難な地域における投資奨励分野に該当する投資案件
・傷病兵の従業員が全従業員数の50%超を占める企業

下記の場合は非農地使用税の50%減税を享受できる。
・投資奨励分野に属する投資案件
・経済的に困難な地域における投資案件
・傷病兵の従業員が全従業員数の20%以上50%以下を占める企業

特別奨励分野や経済的に特別困難な地域などは政令Decree 108/2006/ND-CP号の附録1と2に規定されている。

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