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シンガポール

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食品・農林水産物

市場・トレンド情報
日本食品の販路拡大のためのトレンド情報

2010年3月
分野:食品・農林水産物

現地トレンド情報

高級食品に対するニーズの変化、量販店における売れ筋の価格帯等

地場のスーパーマーケットやウェットマーケット(生鮮食品市場)等で食肉が簡単に入手できるシンガポールでは、日本のように専門店として店舗を構える精肉店は、富裕層の住む地域でまれに見かける程度である。富裕層が多く住むBukit Timah地区に「Meat the butcher」という精肉店があるが、ここでは「鹿児島黒牛」の販売をしている。高級食材を扱っている背景には、日本産和牛に対する消費者(富裕層)の高い関心がある。

この店では、「鹿児島黒牛」を、日系スーパーの日本産和牛(都城和牛・上州和牛)とほとんど変わらない価格(35シンガポールドル/100g)で販売している。今では店の全商品のうち5~10%を鹿児島産黒牛が占めている。価格は高いが、一度口にした顧客はリピーターになる確率が高いという。

この店の場合、オーストラリア産和牛を「鹿児島黒牛」の約半分の値(18シンガポールドル/100g)で販売しており人気があるが、100gあたり18シンガポールドルというのも、価格帯としては高い部類である。同店はもともと富裕層をターゲットに開業した精肉店であり、いずれは店の商品のなかで最上級の「鹿児島黒牛」にも、高い人気が集まることを期待しているという。

なお、同店では現在、顧客からのフィードバックをもとに、日本産豚肉の販売も検討しているとのことである。

通関事情の変化

2010年1月から3月にかけて、通関事情の変化は確認できず、通関の目立った遅れ等も話題にのぼらなかった。

なお、最新の情報等については各自ご確認いただきたい。

日本食についてメディアでの掲載状況と掲載の背景にある事情についての分析

日本食についてメディアでの掲載状況と掲載の背景

2010年2月、「Umai Shiok!」というニュースレター(雑誌)が月刊誌として発行された。この雑誌では、日本食や日本食材、またはそれらにまつわる文化・生活などの情報を、英語で提供している。出版元は日系の出版会社PHP Intrernational Singapore Pte Ltd.で、2009年8月に試験的に発行したところ、大きな反響を得たという。

日本食はここ数年、これまで以上にシンガポール人の間で人気となっている。この雑誌では、日本食を食べることだけではなく、その食の豊かさに触れ、実際に料理も楽しんで欲しいというコンセプトのもと、多くのレシピが紹介されている。2月号では、「茶碗蒸し」「炊き込みご飯」「煮込みハンバーグ」の料理方法が写真付きで詳細に説明されている。また、「料理用語」「しきたり・作法」「イベント・プロモーション情報」など内容が充実している。

日本食がここまで人気でありながら、これまで英語による情報は、外食店についてのもの以外はあまり見られなかった。「Umai Shiok!」は、日本食の素晴らしさを様々な側面からシンガポール人に伝えることの重要性が伝わってくる、非常に興味深い雑誌である。

同じように、英語による日本食等の情報が乏しいということで、英語による情報雑誌を2010年4月から発行する企業もある。フリーペーパー「Mangosteen Club」で日本人向けにシンガポールの生活情報を提供しているMinook International (S) Pte Ltdである。同社は今後、シンガポール人向けに日本の「食」も含めた情報雑誌「Wattention」を定期的に発行する予定だという。

消費者の食に対する意識(安全嗜好、外食傾向、流行のお菓子)、ライフスタイル、流行トレンド等のトピック

消費者の食に対するトレンド

シンガポールでは、「日本」「和」「Japanese」という修飾がつく食べ物を提供する地元の外食店が多い。これは、実際には日本のものでなくとも、そのネーミングだけで商売ができてしまうほど、シンガポール人が日本のモノに関心があることが背景にある。こと食に関して言えば、「日本のモノ=おいしい」は固定観念のようになっていると思われる。

2月9日にも、地元紙「My Paper」がオーチャードの商業施設パラゴンにあるOCHACHAというレストランを紹介している。このレストランでも「日本」を全面的にアピールしたメニューが注目されているという。

このレストランでは、日本人がそれほど頻繁に食べることのないお粥を「日本粥」として売り出している。シンガポールでは、お粥は健康志向の強い人に人気の食べ物で、「日本」というブランドと「健康」というキーワードをうまく利用しているという印象が強い。

このレストランのメニューには、健康志向の強いシンガポール人を取り込もうとする意図もはっきり表れていて、栄養価の高い「豆腐」や「ひじき」などがサイドメニューとして提供されている。「My Paper」の記事の中でも、シンガポール人にはあまり馴染みのない「ひじき」の栄養価についての記述が目立つ。

日本食の人気が高いシンガポールにあっても、まだ紹介されていない家庭的な日本料理は多く、今後、日本人にとってはそれほど珍しくないが栄養価の高い「ひじき」のような料理が、特別な日本料理として注目を集める可能性もある。

(シンガポール・センター)


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