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税制

最終更新日: 2011年11月11日

法人税

法人税率は30%だが、5%の課徴金(Surcharge)および3%の教育目的税(Education Cess)が課されるため実行税率は32.445%。外国法人(外国銀行の支店など)への法人税率は40%だが、2%の課徴金、3%の教育目的税が課されるため、実効税率は42.024%。なお課税対象所得が1,000万ルピーを下回る場合の法人税率は課徴金の対象外となり30.90%、外国法人は同41.20%となる。

<事前納税制度(Advance Tax)>
当該会計年度に1万ルピー以上の納税義務のある全ての会社法人は、所得税法で定められた算出方法に基づき当該年度の課税所得額を見積もり、各年度4回の分割で法人税を支払わなければならない。なお、会社法人以外で納税義務のあるものは、9月15日(30%)、12月15日(60%)、3月15日(全額+調整額)の3回の分割払いとなる。

分割払いの納税期限―納税額
・6月15日―法人税額(見積)の15%以上
・9月15日―法人税額(見積)の45%以上
・12月15日―法人税額(見積)の75%以上
・3月15日―法人税額(見積)の全額および調整額

<税務申告(Filling of Return of Income)>
前年度の税務申告期限は9月30日。ただし、所定の移転価格証明書の申告が必要な企業については、11月30日まで期限が延長される。

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二国間租税条約

日印間で租税条約が締結されている。源泉課税率は利子所得が10%、使用料および技術上の役務は10%である。

源泉課税率は、利子所得が10%、使用料及び技術上の役務は10%である。利子に対する源泉課税については、受取人が日本銀行、国際協力銀行、国際協力事業団である場合には源泉徴収されない。インド側では、インド準備銀行、インド輸出入銀行、インド政府が資本の全部を所有するその他の金融機関が受取人の場合、源泉徴収されない。配当に対する源泉課税は10%だが、インドは独自に支払い側へ15%(実効税率16.2225%)の配当税(DDT)をかけているため、源泉徴収は行われていない。

源泉課税分は、外国税額控除の仕組みを通じて、受注企業が本国において支払う法人税から控除される。例えば、インド企業が日本企業から何らかの技術的役務の提供を受けた場合には、その支払いに際し、インド企業が10%の源泉課税をインドで納めるが、収入を得た日本企業は日本で法人税を納める際に、インドでの納税証明を提出することにより、控除限度額の範囲で控除される。

なお、2010年4月より、受取人が非居住者であってもPAN(Permanent Accounting Number)の取得が義務付けられた。PANが無い送金行為に対しては、20%の源泉課税率が適用される。PAN取得方法については、所定フォーム(49A)に登記書類などを添付し、インド国内のPAN申請センターに提出する必要があり、通常2~3週間で取得できる。なお、インドにおける課税所得のない非居住者による税務申告の要否について、インド税務当局は明確なガイドラインを示しておらず、実行上、非居住者が申告しているケースは見られない。フォーム、詳細は以下のサイトを参照。

http://incometaxindia.gov.in/home.asp 他のサイトへ

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その他税制

個人所得税は所得に応じて0%、10%、20%、30%が課される。物品の製造(生産)に課せられる物品税の基本税率は10%、特定サービスの提供に課せられるサービス税の基本税率は10%、輸入品に課せられる関税の最高基本税率は10%となっている。関税は基本関税、追加関税、特別追加関税(相殺関税)から成り立っている。販売税としては、従来の州販売税に代わり2005年4月より州付加価値税(VAT)が導入された。

  i 所得にかかる税金
<最低代替税(MAT: Minimum Alternate Tax)>
会計上の利益の18.5%が法人税額(控除などを含めた税法上の算出額)を上回る場合、最低代替税(MAT)として、20%(18.5%+5%追徴税+3%教育目的税)を支払う必要がある。外国法人の場合、同税率は19.4361%(18.5%+2%追徴税+3%教育目的税)となる。一方で、課税所得が1千万ルピーを下回る場合、追徴税を抜いたMAT(19.055%)が会計上の利益に対して課される。
法人形態
内国法人   20.0077%      19.055%
外国法人   19.4361%      19.055%
(課税所得) (1千万ルピー以上) (1千万ルピー以下)

支払ったMATと税法上の利益に課された法人税との差額はタックス・クレジット(Tax Credit)として獲得できる。Tax Creditは10年間繰越可能で、次年度以降の法人税と相殺することができる。

なお、2010年度までは、輸出志向型企業(EOU)やSEZ等の特区に入居する企業が獲得した利益は、MATスキームの対象外となっていたが、2011年度財政法により廃止された。

<フリンジ・ベネフィット税>
雇用主から従業員に対して、直接もしくは間接的に提供する、付加厚生給付(フリンジ・ベネフィット)を対象に課されてきたフリンジ・ベネフィット税(従業員の所得として、すでに個人所得税の対象となっているものは除外)について、2009年度財政法にて撤廃された。しかし、当該給与が従業員の所得として見なされた場合、実費に個人所得税が課されるため、従業員にとっては増税となる。

<個人所得税>
個人所得税は、超過累進課税方式により以下の基準で課せられる。100万ルピー超の納税者に課されてきた10%の追徴税は、2009年度財政法にて撤廃された。

所得額(ルピー):税率
180,000以下:0%
180,001〜500,000:10%
500,001〜800,000:20%
800,001以上:30%
※超過累進課税方式。最終的に教育目的税(3%)を付加

(例)年収100万ルピーの納税者の場合、2011年度新税率による個人所得税の年間支払額は15万6,560ルピーとなる。計算方法は以下の通り。
課税収入  :  税率  :  税額
180,000ルピー: 0%  : 0ルピー
320,000ルピー: 10% : 32,000ルピー 
300,000ルピー: 20%  : 60,000ルピー
200,000ルピー: 30%  : 60,000ルピー
(小計):152,000ルピー+(教育目的税3%)4,560ルピー
総額:156,560ルピー

年収19万ルピーを上限とする65歳未満の女性、もしくは年収24万ルピーを上限とする65歳以上の高齢者は免税とする。

所得階層に関係なく、所得の貯蓄分を対象に最大10万ルピーまで免税。 さらに、10万ルピー以上の貯蓄保有者については、政府認定のインフラ債券購入分、最大2万ルピーまで追加免税を受けられる。

<源泉徴収税>
国内法における源泉課税率は以下のとおり定められている。

課税対象項目(支払い費目):外国企業向け、国内企業向け
利子:20%、20%
ロイヤリティ&技術サービス料*:10%、10%
配当**:0%、0%
インフラ・デットファンド利子: 5%、0% (2011年6月より適用)

*ロイヤリティ・技術サービス料
ロイヤリティおよび技術サービス料に対する源泉課税率は、2005年6月以降の契約については10%、1997年6月1日以降2005年5月末までの契約の場合は20%、それ以前の場合は30%と定められている。それぞれについて、2%の追徴税および3%の教育目的が課される。日本へのロイヤリティ・技術的役務費支払いにかかる実行税率は日印租税条約に基づき10%(追徴税および教育目的税は課されない)。

**配当課税
インド政府は2003年度より配当支払い企業に対する配当支払い税(DDT:Dividend Distribution Tax)を設け、支払い企業側に一律15%を課税(+課徴金5%+教育目的税3%で実効税率は16.2225%)、受け取り側については免税としている。DDTの導入以降、インドでは配当への源泉課税は行っていない。
インドから日本を含む外国向けの配当支払いの場合、まずインド国内で支払い企業にDDT16.2225%が課税され、受け取り側でも、本国の税制に従って受け取り配当金への課税が行われる(ただし、日本は国外からの配当収入のうち95%を非課税としている)。

なお、2010年度までは、輸出志向型企業(EOU)やSEZ等の特区に入居する企業が支払う配当は、DDTスキームの対象外となっていたが、2011年度財政法により廃止された。

2008年2月、親子企業間の取引に係る二重課税防止措置が導入され、課税対象となる親会社の支払配当額(従来の課税対象額)から、子会社からの受け取り配当額を控除することが可能となった。

ii.取引にかかる税金
<VAT(付加価値税)>
2005年4月1日より、それまでの州販売税に代わり、VAT(付加価値税)が導入された。製造業者、販売業者のいずれにも適用され、製造および販売における複数段階での付加価値が課税対象となる。

VATの仕組みについては以下のとおり
1.税率は、基本税率が12.5%、機械などの資本財や、農業・工業の中間投入物(原材料など)、特定の生活必需品、IT関連製品などについては4%、金・銀・宝飾品などは1%、石油製品やアルコール飲料などについては20% (※ただし、ウッタルプラデシュ州が2009年6月に基本税率を13.5%に、中間財・必需品の税率を4.5%に引上げ、またデリー準州でも2010年4月より石油製品、携帯電話、清涼飲料などのVATを引き上げるなど、昨今、各州にて歳入維持を目的に税率を引き上げる動きが見られる)

2.VATは物品の販売にのみ課税され、サービスの提供には課税されない。州を越える物品販売にはVATは課税されず、一律2%の中央売上税(CST)が課せられる。

3.輸出については、VATは免税となり、輸出製品の購入や、部品・原材料購入時に支払ったVATは全額還付される。

4.SEZ内企業や100%輸出指向型企業(EOU)についても、部品・原材料購入にかかるVATは免税となる。

5.段階的に廃止する方針が示されているCSTについては、2007年4月1日より4%から3%に引き下げ、2008年6月1日より2%に引き下げられた。

6.製造段階において原材料・部品の購入時に支払うVATは、製品販売時に受取るVATならびに他州へ販売した際に受取るCSTと相殺して納税できる。ただし、他州から原材料・部品を調達する場合に課されていたCSTとは相殺できない。

7.製品の再販については、付加価値分(価格上乗せ分)についてVATの課税対象となる。(従来の州売上税は、最初の販売時にのみ課税され、再販へは課税されていなかった)。

<物品税(Excise Duty)>
物品税は、国内における製品の製造に課せられるもので、多くの品目に一律10%の基本物品税が適用される。(※2008年下半期以降、景気刺激策等により、製品ごとの税率は頻繁に変更されているため、定期的に適用税率の確認が必要)。また、基本税率が適用されない品目も指定されており、たとえば小型自動車を除く乗用車には22%+15,000ルピー/台の特別税率が適用されている。またこれに加え、それぞれ3%の教育目的税が課される。また一部の品目については、政府通達により物品税の減免措置が適用されている。

税額は買い手側と売り手側の取引額によって計算する。たとえば、物品が100ルピーで出荷され、基本物品税10%、教育目的税3%を課税する場合、以下の要領で税額を算出する。

項目                    ルピー     評価額
取引額                   100
A.基本物品税(税率10%)       10
B.教育目的税×A (税率3%)     0.3
C.合計                            110.3
物品税総額(A+B)           10.3

また政府の定める中央付加価値税(CENVAT)規則により、原材料・部品の購入時に支払った物品税、特定のサービスに支払ったサービス税、および原材料・部品の輸入時に支払った特別追加関税については、最終製品の物品税支払い額から控除できる仕組みとなっている。

<サービス税>
サービス税は一律10%で、3%の教育目的税が課されるため、実効税率は10.3%となる。サービス税は金融、保険、コンサルテイング、不動産、調査会社、公認会計士など現在、100種以上の特定業種に対して課せられる。海外のサービス提供者からのインド国内向けサービスについても、課税対象となっている。海外企業がインド国内の代理店向けに提供する各種サービスのほか、海外企業が受注する建設業務やコンサルタント業務なども課税対象となる。

サービス税の納税義務は、サービス提供者が課税対象サービスの提供に対する報酬を受け取った時点で発生する。またサービス受益者側が納税義務を負う一部の特定サービス(陸上輸送サービスなど)については、受益者が課税対象サービスの代金を支払った際にサービス税支払い義務が発生する。小規模サービス提供者に対する免税枠は、2008年4月1日より年間100万ルピーに引き上げられた。

2010年2月より、サービス輸出に関する課税の見直しが行われ、サービス受領者が国外に所在し、且つ、報酬の支払いが外貨で行われる場合、当該取引にかかるサービス税は免税となる。

<関税>
関税は、以下の(1)基本関税、(2)追加(相殺)関税、(3)特別追加関税から成り立っている。

(1)基本関税(BCD: Basic Custom Duty)
基本関税は、輸入品目の陸揚げ時における評価額に対して賦課される。評価額は、C.I.F価格+荷揚げ費用(C.I.F価格の1%)で計算される。税率は原則として0%〜10 %となっているが、一部例外として同範囲を超える高関税が課せられる品目もある。関税品目分類は、HS分類に準拠している。

(2)追加関税(物品税との相殺関税)(AD: Additional Duty / CVD: Countervailing Duty)
追加関税は、インド国内での物品製造に課せられる物品税との整合性をはかるために課される。部品や原材料として輸入され、インド国内での製造過程に組み込まれる輸入品については、国内で製造される最終製品にかかる物品税から、輸入時に支払った追加関税分を控除できる仕組みとなっている。そのため相殺関税(CVD)と呼ばれる

追加関税率は、該当品目に対する物品税と同率であり、大半の製品について10%となっている。評価額+基本関税額をベースに賦課され、3%の教育目的税が追徴される。

(3)特別追加関税(ADC: Additional Duty of Customs)
特別追加関税は、国内製造品の物流・販売にかかる各税との相殺を図る目的で、2006年3月1日より導入された関税である。すべての輸入品に対して、評価額+基本関税額+追加関税額をベースに一律4%を追加的に賦課している。上記の追加関税と同様、部品や原材料として輸入され、国内製造品に組み込まれる品目の場合には、支払い税額分の控除が受けられる仕組みとなっている。完成品として梱包した状態で輸入される品目の場合、当該品への課税は免除される。繊維製品、携帯電話機、腕時計については、加工せず小売することを条件に、梱包なしでも免税を受けられる。 なお、完成車は控除の対象となっていない。

※計算方法などの詳細については、貿易為替制度「関税制度」の項参照

<国家偶発災害基金>
2002年度の干ばつの被害によって、国家偶発災害基金の不足を補うため、ポリエステル繊維、乗用車・多目的車、二輪車に対し、1%の課税を行う。また、原油についても、1トン当り50ルピーが課税される。導入時は2003年度1年間の時限措置と説明されていたが、2004年度以降も継続されている。

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