中国向け輸出が大幅増、貿易赤字は拡大

(イスラエル)

テルアビブ発

2019年05月27日

イスラエル通関統計によると、2018年の輸出は前年比1.6%増の621億1,130万ドル、輸入は10.8%増の766億1,070万ドルとなった。この結果、貿易赤字は、前年の79億9,320万ドルから65億620万ドル増加し、144億9,940万ドルとなった(添付資料参照)。

北米地域が最大の輸出先

輸出を地域別にみると、全体の28.9%を占める北米(前年比0.7%減)が最大の輸出先で、2017年にトップだったEU28カ国(構成比28.4%、3.6%減)を上回った。

国別に増加額が大きい順にみると、中国(14億8,870万ドル増、前年比19.8%増)、トルコ(4億7,900万ドル増、33.5%増)、キプロス(3億4,790万ドル増、86.0%増)、ブラジル(2億5,200万ドル増、27.8%増)、日本(2億2,380万ドル増、27.3%増)となった。

一方、減少額が大きかった国を順にみると、英国(7億4,860万ドル減、前年比14.5%減)、ベルギー(5億1,470万ドル減、19.0%減)、米国(2億3,160万ドル減、1.4%減)、フランス(1億6,280万ドル減、9.2%減)、台湾(1億5,440万ドル減、22.1%減)などだ。

EU28カ国が最大の輸入元に

輸入を地域別にみると、全体の41.3%を占めるEU28カ国(前年比11.1%増)が最大で、13.3%を占める北米(19.0%増)が続く。

国別に増加額が大きい順にみると、スイス(22億2,850万ドル増、40.3%増)が最大だった。続いて、英国(18億4,640万ドル増、42.9%増)、米国(16億7,030万ドル増、20.7%増)、ドイツ(6億9,820万ドル増、14.8%増)、フランス(4億4,210万ドル増、25.2%増)と、EU加盟国の増加が目立った。そして、韓国(3億7,360万ドル増、32.7%増)が次ぐ。

一方、輸入減少額が大きい国は、ロシア(4億5,590万ドル減、前年比37.0%減)、ベルギー(2億7,570万ドル減、6.7%減)、スロベニア(2億4,880万ドル減、77.0%減)、スペイン(1億3,310万ドル減、7.7%減)、タイ(1億710万ドル減、17.2%減)などだ。日本からの輸入は1.2%減の20億5,580万ドルとなった。

なお、イスラエルと日本の2国間貿易については、2019年4月15日付地域・分析レポート「好調だった半導体製造装置の輸出(イスラエル)」参照

(余田知弘)

(イスラエル)

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