第一生命、カンボジアでの生命保険事業開始

(カンボジア)

プノンペン発

2019年05月13日

第一生命ホールディングスの子会社の第一生命保険(カンボジア)は4月24日に開所式を行い、正式な事業開始を発表した。日本の生命保険グループとしては初めてのカンボジア進出となる。第一生命グループが生命保険事業を海外で展開するのは7カ国目。

アレン・タイ最高経営責任者(CEO)は開所式で、「安定した経済成長が続くカンボジアは大きな可能性を秘めている」とし、「事業が成功し、業界の発展を助け、国内経済の発展に貢献し、雇用を生み出すと確信している」と述べた。開所式では、同社がカンボジアの大手商業銀行のバタナック銀行と提携したことも発表され、銀行の幅広い顧客ネットワークとの連携や財務における専門的知識の共有も期待できる。

カンボジアの保険市場は近年急拡大している(2018年8月2日付地域・分析レポート参照)。カンボジア保険協会(IAC)や現地報道によると、2013年から2018年にかけて、傷害保険市場は15.7%、生命保険市場は120.6%と大きく成長している。中間層(月収約300ドル以上)の生命保険への関心の高まりが背景にある。

保険業関連の会社は2018年時点で代理店を含めて57社。カンボジア保険市場の成長を見越した外国資本の保険会社が多い。

(磯邊千春)

(カンボジア)

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