ロフトが成都市に中国初の店舗、成都市は誘致・育成に注力

(中国)

成都発

2019年05月21日

四川省の省都・成都市で4月29日、「首店(初店舗)経済・発展交流大会」が開催された。成都市が主催し、今回が初開催。国際的なビジネス環境創出のため、約150ブランドが集まったという(「中国日報網」4月29日)。交流大会では、国内外の料理、アパレル、化粧品など生活関連サービスの店舗が同市に初出店するという数多くの発表があった。生活雑貨チェーンストアのロフトは、中国初となる店舗を同市で2020年にオープンする。ロフトは成都伊藤洋華堂と連携し、バラエティー豊富な商品を提供することで、市民生活の質の向上、日本ブランドの魅力・文化を多くの消費者に伝えたいとしている。また、日系のコーヒーチェーンを展開する「%Arabica(アラビカ)」は、同市の超大型商業施設の遠洋太古里に、中国西南地域初となるテナントを出すことを明らかにした。

写真 成都市人民政府副市長の劉筱柳氏(ジェトロ撮影)

成都市人民政府副市長の劉筱柳氏(ジェトロ撮影)

調査会社ニールセンがまとめた「中国首店(初店舗)経済発展報告」によると、2018年の初店舗の出店地で、店舗数が多い上位3都市は、上海市、深セン市、成都市の順となっており、同年に成都市に初出店した店舗数は200に上った。その業態をみると、最も多いのは小売業で44%(87社)、2位は飲食業で33%(65社)、3位は生活サービスで18%(35社)、4位はインテリア家具7%(13社)だった(「四川日報」4月29日)。

成都市人民政府は4月、生活関連サービス業の発展を推進し、初店舗および特色のある店舗の誘致を実現すべく、「都市部における首店(初店舗)および特色のあるテナントの発展の加速に関する意見」(以下、「意見」)を発表した。意見には、補助金制度や初店舗の出店支援制度、新商品発表を奨励する優遇政策などの措置を盛り込んでいる。

成都市政府は2019年内に、初出店となるテナント100店舗、特色のあるテナント300店舗の誘致・育成を目指しており、(1)世界初、(2)アジア初、(3)中国大陸初、(4)西南地域初のいずれかの条件に該当する影響力のある20社に対し、奨励金20万元(約320万円、1元=約16円)を交付する。そのほか、一定条件を満たす企業に対して最高額100万元の奨励金を付与し、新商品や国際影響力のある商品の成都市でのプロモーションを支援する方針を示している。

(王植一)

(中国)

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