広東省で企業の銀行口座の開設手続きを短縮

(中国)

広州発

2019年05月20日

中国人民銀行広州支店は4月26日、「広東省の企業銀行口座許可取り消しに関する告知」を発表した。これにより、同月28日から、企業が銀行口座をつくる際などに必要とされていた「企業銀行口座許可証」(以下、許可証)の発行、および関連の審査が広東省で廃止された。これまで、企業の銀行口座新規設立、変更、抹消などに際し、金融機関に資料を提出した後、中国の中央銀行である中国人民銀行での審査と許可証の取得が必要とされてきた。

2019年末までに全国に拡大へ

許可証の廃止は、2018年6月に江蘇省泰州市と浙江省台州市で試験的に導入された。その後、その成果を受け、中国人民銀行が2019年2月3日に「企業銀行口座許可の取り消しに関しての通知」(銀発[2019]41号)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表し、両省全域に拡大された。4月には広東省のほか、北京市、上海市などにも導入され、2019年年末には全国で適用される見込みだ。

口座開設が最短1日で可能に

既に導入されている江蘇省では、従来は企業の新規口座の開設に平均4~5営業日はかかっていたが、最短で1営業日で口座が開設できるようになったという(「南京日報」2月19日)。なお、以前に発行された許可証は、企業が今後、銀行で口座情報の変更や抹消などの手続きをする際に回収されることになる。

(朱冬青)

(中国)

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