チン州投資・製品フェアが開催、投資を呼び掛け

(ミャンマー)

ヤンゴン発

2019年03月19日

ミャンマー最大の商業都市ヤンゴンで3月16、17日に「チン州投資・製品フェア」が開催された。チン州政府とミャンマー投資委員会(MIC)、投資・対外経済関係省、投資企業管理局が共催し、国内外から800人以上が参加した。ラカイン州北部で起きている難民問題に対して、一部の欧米メディアや人権団体からミャンマー政府への批判が出ている中、英国国際開発省をはじめ、多数の援助機関、民間企業による支援を受けて開催されたことが特筆される。

写真 投資フェアで基調講演をするミンスエ副大統領(ジェトロ撮影)

投資フェアで基調講演をするミンスエ副大統領(ジェトロ撮影)

チン州は人口約52万人で、ミャンマーの北西部に位置しインドと国境を接している。投資フェアでは、ミンスエ副大統領が基調講演で、「チン州は多様性のある環境を有し、小規模事業から大規模事業まで幅広い投資機会がある」と述べた。チン州のサライ・リアン・ルアイ首相が同州への投資の魅力を説明し、参加者に積極的な投資を呼び掛けた。州首相は、農業ではアボカド、コーヒー、コンニャクイモの生産が盛んなこと、観光面では、美しい国立公園、湖、エコツーリズム、多くの少数民族の生活を体験できる体験型旅行などの可能性を紹介した。また、道路整備が進んでいるほか、2021年には新空港が整備され、チン州へのアクセスが改善されることにも言及した。

投資フェアの併催イベントとして、チン州企業、団体、政府機関による展示会が行われたほか、外国企業やチン州以外の投資家と地元企業によるビジネス商談会も開催され、200人以上が参加した。

ミャンマーでは、各地域で国内外から投資を呼び込む動きが加速しており、ミャンマー政府や外国政府機関などが協力して投資関連イベントを実施している。その成果として、ヤンゴン周辺だけでなく、地方を含めたミャンマー全域に外資が展開していくことが将来的に期待される。

写真 展示会の様子(ジェトロ撮影)

展示会の様子(ジェトロ撮影)

(田原隆秀)

(ミャンマー)

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