観光業振興に向け、ホテルの格付けを義務化

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2019年02月21日

ロシア政府は2月18日、国内のホテルに格付けの義務を負わせる規定(2019年2月16日付連邦政府決定第158号)を承認した。これまで、ホテルの格付けはホテル側の任意の申請に基づくものだったが、この規定により、段階的に全てのホテルが格付けを受ける義務を負うこととなる。ロシア政府は、本格付けにより、ホテルサービスの競争力と魅力を向上させることで、観光業振興を図り、ロシアへの観光客の増加につなげたい意向だ。

格付けに当たっては、経済発展省の認定を得た認証機関にホテル側が申請することで審査が行われる。格付け評価基準は、部屋の設備や家具調度品、ルームサービスなど。全てのホテルはその水準に応じ、「5つ星」から「星なし」までの6つのカテゴリーに分けられる。

格付けは、ホテルの部屋数に応じて段階的に実施される。50室以上のホテルは、2019年7月までに認定を受ける必要がある。15室以上のホテルは2020年から、その他を含めた全てのホテルは2021年から義務化される見通しだ。オリガ・ゴロジェツ副首相は、2019年1月1日時点で格付け取得済みのホテルは1万3,881軒に上るとしている。

(一瀬友太、アユナ・イダムジャポバ)

(ロシア)

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