2018年12月の乗用車販売台数は0.4%減、2カ月連続の減少

(インド)

ベンガルール発

2019年01月21日

インド自動車工業会(SIAM)が1月14日に発表した、2018年12月の乗用車全体〔一般乗用車、多目的自動車(UV)、バン〕の販売台数は前年同月比0.4%減の23万8,692台となり、前月に引き続き減少となった。一般乗用車が2.0%減の15万5,159台、UVは2.3%減の6万5,506台と、ともに2カ月連続のマイナスとなった。一方、バンは25.9%増の1万8,027台とプラスを維持した。SIAMは12月の販売減少について、「燃料価格の上昇、銀行やノンバンクの資金流動性の問題などの影響で市況が悪化したほか、2018年10~11月の祝祭シーズンの販売が振るわず、ディーラーによる在庫調整の必要性も出た」と指摘した。

メーカー別の一般乗用車の月間販売は、首位のマルチ・スズキが前年同月比4.7%減の8万3,729台と引き続きマイナスとなった。一方、2位の現代自動車は3.4%増の3万4,361台とプラスに転じた。ホンダは「アメイズ」の新モデルの好調な売れ行きを背景に27.6%増、トヨタは「ヤリス」が牽引し21.6%増とそれぞれ高い伸び率だった。

二輪車部門では、スクーターの販売台数が前年同月比6.1%減の40万6,137台とマイナスに転じた。オートバイは0.6%増の79万3,061台で、ほぼ横ばいだった。メーカー別のオートバイ販売台数は、首位のヒーローが0.5%増の40万710台、2位のバジャージが39.2%増の15万7,252台とそれぞれプラスを維持した。一方、3位のホンダが25.4%減の9万2,784台と大幅な落ち込みとなった。二輪車全体の販売台数は2.2%減の125万9,026台と、2017年10月以来のマイナス成長となった。

商用車(前年同月比7.8%減の7万5,984台)および三輪車(23.4%減の4万3,650台)などを含む自動車全体の12月の販売は、3.0%減の161万7,356台だった。

SIAMは今後の見通しについて、「燃料価格の高騰など幾つかの懸念は残るが、2019年1~3月の販売は上向くとみている。ただし、乗用車部門の2018年度(2018年4月~2019年3月)の販売見通しである前年度比7~8%成長の達成は難しい」との見方を示した。

(ディーパック・アナンド)

(インド)

ビジネス短信 23b65ffc64a55762